AQUARIUMと愛のうたをめぐる冒険

AQUARIUMと愛のうたをめぐる冒険

十六夜まよ(@daimarco16)がおんがくを考えるところです

5分間の輝きに魅せられて

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

今回はいつもとは少し趣向を変えて、ライブ現場の必需品とも言えるペンライトの話をしようと思います。

……とは言え、ラブライブレード等に代表される最近主流の電池式ペンライトではなく、高輝度タイプのケミカルライト……所謂UOについてのちょっとした小話です。

 

(7/29追記

コメントで指摘があったので補足します。私本人のスタンスとして

「提示されるレギュレーションは遵守する」

ことはオタクとしてライブに参加する上での最優先事項としております。

注意書き等には必ず目を通しますし、マナーの話等もTwitter上で頻繁に行っています。

 

例えばAqoursのライブでは「著しくまぶしい高輝度タイプの大閃光やウルトラオレンジ等」の「使用を控えるお願い」がされており、過去様々な事由により、運営がそう判断し注意書きを出しているのであればそれには必ず従おうという考えでいます。

実際、Aqoursのライブにおいては禁止されている高輝度タイプのケミカルライトは使用せずグッズのブレードオンリーで参戦しています。

普段ラブライブ!サンシャイン!!について言及しているこの記事において多少の例外となりますが、この記事においてはAqoursのライブでの話を想定しておりません

本文中でも触れますが、主にこの夏行われるAnimero Summer Live2018のことを念頭に置いています、ということを最初に明記させて頂きます。

 

 

●そもそもUOとは

UOウルトラオレンジ、という認識は大体オタクの中で共通のものであるとは思いますが、そもそもウルトラオレンジ」が商品名なのはご存知でしょうか。

アメリカのケミカルライト企業「オムニグロー」が生産し、日本オムニグロー社から販売されていた高輝度タイプのオレンジ色のケミカルライトが「ウルトラオレンジ」という名称で、これが当時とにかく最高に光る!ということで注目を集め、ペンライトと言えばUO、という風潮が出来上がったわけです。

が、この日本オムニグロー社はキンブレ革命*1を境に倒産してしまっています。

つまり、本当の意味での「UO」を手に入れるのは現在困難だったりするんですね。

ただ、現在は高輝度のオレンジ色使い捨てケミカルライトが総じてそう呼ばれており、別に「これは今までのオムニグロー社の努力と、オタクたちの善意があっての通称ですわ!勘違いしないように!」とか言いたいわけではありません。UOって呼べば良いと思いますし、この記事でもそれらを総称して「UO」と表記します。

 

 

UO=厄介???

まあそんなUOですが、昨今のライブ現場では結構厄介者扱いですよね。

Aqours現場でもハッキリと「著しくまぶしい高輝度タイプの大閃光やウルトラオレンジ等」は使用を控えるよう名指しで注意書きに書かれてしまっていますし、実際ライブ後の感想等で「隣の奴がUO焚いてて眩しかった」「光害氏ね」「アリーナでUOぐるぐるしてたやついた」「光害は○んでくれ」等々……すっかり嫌われ者です。

勿論ルールでそう伝えられている以上、それを守るのがマナーですし、それを守れない人間がどう言われようと私が心を痛めることはないので関係ありません。

ただ、例えば今年も開催されるAnimero Summer Live、通称アニサマ等フェス系イベントでは特に制限はかかっていないため、使用される例はまだまだあると思います。

実のところ、そういう現場で焚かれるUOについてまで「厄介だ」と思われてしまうのは、少しだけ寂しいなというのが本心で、この記事を書こうと思ったきっかけでもあります。

 

私のフォロワーさんの中には20台前半の方も多くいて、例えばAqours以外の現場に行ったことが無いとかで「UOを折ったことがない」という人も散見されました。「何故そこまで折りたがるのか」という意見もちらちらと見ております。

そういう人にUOは怖くないよ、楽しいものなんだよ!」と伝えたいなあと思ったのもきっかけの一つです。

 

※一応明記しておきますが、ルールで制限がない場合の話であり、前述の通り使用を控えるよう伝えられているAqoursの現場等での使用を推奨する記事ではありません
ルールやマナーはしっかり守り、周囲への配慮を忘れず、愛と思い遣りを持って、皆が楽しめるライブ体験にしましょうね。

 

 

●何がそこまで楽しいものなのか

皆様が「特別」を感じる瞬間はどういう時でしょうか。

例えば長いテスト期間が終わり、夏休みに入った時。

例えば暑い日の仕事が終わった金曜日、明日から週末だという時。

そんな日に、「少し贅沢しよう」とか「景気づけに1杯飲もう」とか「豪華なディナーをしよう」とか考えることはありませんか?

 

はたまた、気合いを入れるために「特別」な行動で自分を奮い立たせることはありませんか?

例えば徹夜で何かをする時。

例えば少し嫌な取引相手と商談をしに行く時。

そんな時にエナジードリンク*2で強制的に身体を起こしたり、奮発したランチを食べて幸福度を高めておいたり。

実際はカフェイン等の効能よりも、「エナジードリンクを飲んだ」というプラシーボが仕事をしているのだという説もあるようですが、そういった「精神的なブースト」というのは大切な要素だと思います。

 

とにかく、「普段とは少し違う」瞬間に「特別な行動」をすることで人間の脳は満足したり、これから起こる出来事に対しての準備をしようとするのでしょう。

そして、そのどれもが大抵の場合「普段よりもコストがかかる」という部分にも注目して下さい。

 

●贅沢=気持ち良い?

前述した例で、大抵の場合「余分なコスト」がかかっていると説明しました。

贅沢をする時にどうやら人間の脳は何らかの幸福物質を出し、それによって楽しい出来事をさらに楽しんだり、逆に辛いことを軽減したり、そういう動きをしているのだと思うんですよね。

私はよく、ストレスを感じると「良いもの」を飲食します。

発泡酒じゃなくてビールにしたり、焼き鳥と牛丼とカツサンドの肉3種フルコースを用意したり、スープカレーの辛さをいつもの倍にしたり、ブランドモノのお高いアイスを用意したり……そういう程度のささやかな贅沢ですが、確実に幸せになれます。

 

ちょっと別の話で、「ソシャゲのガチャが楽しい」という経験はありませんか?

3000円の課金が数秒でデータに変わる。結果はどうあれ、その一瞬のドキドキに身を委ねるその感覚そのものが楽しい……といった危険な感情を持ってしまう人もたまにいますよね。

あれは究極の贅沢だと思いますし、だからこそなんらかの幸福をもたらす何かがドバっと脳内に出て、最高に気持ちよくなれるのかな、と考えています。

 

そう、贅沢=無駄遣いはキモチイイのです。

 

 

●時給1200円の輝き

なんかよくわからないエセ脳科学みたいな話になりましたが、話をUOに戻します。

1本100円、効果時間は5分間と雑に見積もり、あの輝きは時給1200円です。

それが高いと考えるか安いと考えるかは人それぞれですが、眩しく光る、それだけのためにかける金額としては贅沢な部類に入ると思います。

ましてや今日では1度購入すれば電池交換で何度も使えるペンライトが普及しており、それがスタンダードとなっていますので、そういう意味でも使い捨てのケミカルライトは贅沢品だと言えるでしょう。

つまり、UOを折るのは贅沢な行動であり、それをすると脳が「キモチイイ」と認識する(のかもしれない)のだと私は考えます。

 

 

 

●特別な時間を贅沢に

そして、「特別な時間」の話です。

前述した記念日だったり週末だったり、そういった特別な日の高揚感を、ライブ中に置き換えるとどうなるでしょうか。

「推し曲がきた」

「高まる落ちサビが来た」

「推しがソロを歌っている」

「なんか楽しい」

等々……こういった「特別な瞬間」に「贅沢な行動」を合わせることで脳内の幸福度はさらにブーストされるのではないか、と私は考えます。エナジードリンクを飲んでなんとなくハイになる感じです。

 

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2年前の東京ドーム、μ'sfinalの「Snow halation」。

落ちサビ穂乃果ソロの所謂「スノハレオレンジ」の瞬間には、あの場にいた約5万人が平均2本(=両手に1本ずつ)のUOを折っていたと仮定して、10万本が折られている計算になります。

めちゃくちゃ身も蓋もない言い方をすると、あれは1000万円の輝きなのです。究極の贅沢であり、それは究極にキモチイイ瞬間だったことでしょう……(ドーム不参加勢)

 

推し曲や落ちサビの気持ちが最高潮になる時、贅沢な輝きを燈し一心不乱に叫ぶ。

アニソンライブにおける「応援」の形として、一つの極致になっている行動であることは説明の余地はないかと思います。

 

 

●刹那性の価値・有限性の「輝き」

私が愛してやまないアニメである「ラブライブ!」シリーズでは、「スクールアイドルの有限性」がテーマとして大きく存在しています。

高校生活の限られた時間の中で精一杯のことをするからこそ、魅力的に輝くことができ、その瞬間を愛することができる。「Love Live!」なんですよね。

 

UOも同じだと思うんです。

一瞬の「特別」。

5分間という限られた時間の中で……

その曲が大好きで。

サビのフレーズが大好きで。

推しの歌声が大好きで。

歌詞の中身が大好きで。

(中略)*3

ライブが、大好きだったから。

 

自分の「好き」を最大限発散させるために、贅沢をぶつけて脳内物質をフルにブーストして感じる「楽しさ」の究極形。

それが「UOを折る」ということなのかなと思うのです。

 

 

最後にくどいようですが、ルールとマナーは守りましょうね。

使い終わったUOは、会場によって決められたゴミ箱か、もしくは自分のカバンへ。会場へ捨てていくなんて、あなたは最低です!

しっかりと握り、ぶっ飛ばすことの無いように。客同士で痛い思いをするのも勿論ダメですが、あろうことか演者に向かって投げられたために使用が禁止された例もあります。

眩しい光が視界を妨げることも、まああります。周囲の人に「使わないで」と声をかけられたら、素直に使わないのがお互いのためだと思います。

アニサマでは「ペンライト等は両手に1本ずつ、1人2本まで」と注意事項に明記されています。片手に複数持つバルログ等はスターダスト(=ぶっ飛ばし)のリスクも高まりますし、ダメと言われたことはしないようにしましょう。

 

けれど、それらを適切に守って使うUOは、忘れられないライブ体験を与えてくれることでしょう。

 

「特別な瞬間に、ちょっと特別な贅沢を」

 

そんなプレミアムな気持ちで折るUOを、この夏に挑戦してみる。

経験があるのであれば改めて「楽しい」と思って折ってみる。

それも一興かと、強く推させて頂きます。

 

それでは皆様、楽しい夏のイベントライフを。

 

 

 

 

以下茶番。

 

 

「オタクへ。まよです。

あのあとアニサマ運営とお財布と、3人だけで話し合いました。

キンブレが出たこと、UOが多くの人に嫌われて(?)いること

ラブライブのために自粛して欲しいと言われていること

少し寂しく思いました。

でも私の答えは変わりませんでした。

アニサマUOを折らないことはありません。

私はやっぱり、UOであることにこだわりたい。

私はUOが好き。

推し曲のために、高まる瞬間のために、同じオタクが、この数万人が集まり

光量を競い合って、そして手を取り合っていく

ウルトラオレンジの光が好き」

 

 

 

────彼女達は言いました。

「わたし達はUOが好き…落ちサビの為に光り、推しの為に光り

お互いが競い合いそして手を取り合っていく…

そんな限られた時間の中で精一杯輝こうとするウルトラオレンジが大好き!」

と。

 

今しかない、瞬間だから。

 

だから……

 

「輝きたい!!!」

*1:キンブレ等の電池式ペンライトの普及によって使い捨てのケミカルライト需要が一気に落ち込んだやつ

*2:魔剤!?

*3:9個思いつかなかった

熱い、熱いジャンプで!!!

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

いよいよ3日後に迫ったAqoursの3rdライブ埼玉公演。

その本番にかける意気込みがこれまで多くのブロガー達によって、大切な想いが紡がれてきました。

本日はわたくしから、いつもとは少し違った方向から「ライブ」についての提案をば。

 

※本記事は筆者の独自の考えを含み、またその内容について皆様に強要したり、統一して欲しいという意図は存在しません。

あくまでも私の考え方、取り組み方のご紹介であり、それを受けて皆様がどうするか、どう考えるかは全くの自由であることを保証致します。

……それでも、何かを感じ、少しでも面白い、と思ってくれたことがあるのならば、その時は是非一緒に。それしかないんだと決めて、熱い熱いジャンプを!

 

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WONDERFULなワードローブの中には

皆様お久しぶりです。十六夜まよです。

 

前回の記事投稿から随分と時間が空いてしまいましたが、気付けばAqours 3rd LoveLive! Tour ~WONDERFUL STORIES~まであと約2週間程となりました。

ファンミーティングツアーも終わり、HAKODATE UNIT CARNIVALも大盛り上がりの中で幕を閉じ、アニメ2期の集大成とも言えるライブが間近まで迫っています。

 

今回は、そんなライブツアーの表題曲にもなっている「WONDERFUL STORIES」について、ふと考えたことを簡単にまとめてライブ演出予想をしていこうと思います。

「ライブではこの曲はこのようになるのではないか?」という妄想100%な内容となりますので、例えば「本番前に余計な予想なんかは入れずに繰り出されたものを純粋に楽しみたい」等、事前にあーだこーだと予想を立てるのが苦手という人には向かない記事であると思います。ご了承ください!

 

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最高と言える今のために:私とμ'sの114ピース

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

今回はフォロワーである生春さん(@Time_mrsi)の企画である、μ's final2周年記念ブログ記事投稿に参加させて頂く形で、μ'sのことを語ろうと思います。

いつもとは少し違う主旨となり、恐らく少し読みづらく、長い文章になってしまうかと思われますが、お付き合い頂けたら幸いです。

 

 

●私とμ's

簡単にですが、私がμ'sと過ごしたこれまでを順に語っていこうと思います。

  • アニメ化前
    最初にμ'sを知った切掛は、フォロワーさんがUSTreamという映像配信サイト(今で言うツイキャス等ですね)でやっていた、アニソンカラオケ配信で歌われた「夏色えがおで1,2,Jump!」でした。
    PVも同時に流されるカラオケで、3D映像で踊る9人のキャラクター。最初はアイマスだと思っていたのですが、どうやらそういう雑誌企画で、今度アニメにもなるらしい。その程度の認識でした。
    最近の3D技術はすごいんだなー、と思った記憶があり、お金をかけた映像だと、当時は曲そのものやキャストの存在などを気にかけない、「聞いたことがある」くらいのものだったと思います。

  • アニメ1期
    「いつぞやのラブライブってやつがアニメをやるらしい」と、アニメ放送を観始めました。
    やはり転機となったのは3話「ファーストライブ」でしょうか。
    私が高校時代に所属していた合唱部も、それほど人気があるような部活ではなく、毎年の部員集めに苦労するような部でした。
    新歓のために行うミニコンサート、そこに来る客足はやはり多くなく、毎年その日が不安で仕方なかったのを覚えています。
    だからこそ、幕が上がった時に客がゼロ、という衝撃と悲しさはとても他人事とは思えなく、またそういった"現実を突きつけてくる"描写に、「一筋縄なアニメではないぞ」と度肝を抜かれた記憶があります。(正直、なんだかんだ客が入り、成功するものだと思ってました)
    13話にてもう一度9人で演奏された「START:DASH!!」は感動的で、当時配信が始まったスクフェスにおいても、「START:DASH!!をプレイするために音ゲー頑張る」と息巻いていたくらいでした。

  • 3rd LIVE
    「声優オタク」である私は、今でも堀江由衣さんを推しているのですが、当時は他の声優さんのことを考えてしまってはいけない、と思い、μ'sのキャストの活動に無頓着だったように思います。
    3rdに関しても行くつもりもなく、TL上で台風に打たれながら物販に並んでいたりする人たちをどこか冷ややかな目で見ていたかもしれません。
    「μ'sの物語は素敵だったけど、中の人はあくまでも声優でしょう?」
    ……なんて、当時の自分に会えるならぶん殴ってやりたいですね。

    ですが、そのライブ後の感想やレポをちらちらと目にするうちに、「この人達のやっていることは尋常なことではないのではないか」と、徐々にキャストの活動に関心を持っていくようになります。


  • 4th LIVE
    この頃にはニコ生でのキャストによる番組やラジオ等の活動も一通りチェックし、アニメ2期のスタートを待ち望むラブライバーへとすっかり変化していました。
    そんな時の4th。3rdの時とはうって変わって、なんとかチケットを手に入れようと初めて円盤の複数買いをしました。
    ですが、結果は残念ながらご用意されず。実はこれ以降、μ'sのライブに現地で参加する機会は1度もありませんでした。
    しかし、LVであっても伝わってくる彼女たちのエネルギーは変わりなく、映画館のスクリーン越しにラブライブ!というプロジェクトの底力のようなものを感じていました。

  • アニメ2期
    そしてやってきたアニメ2期。
    真姫推しである私は、当番回がないのでは…?というモヤモヤを抱えながらも、新たに追加された楽曲や目が離せないストーリーに毎週興奮し、たまに出てくる批判なんかに文句を言いながら(やってること今と変わらない)、少しずつ1度目の「終わり」へと向かっていました。
    もともと涙もろい人間でしたが、2期11話「私たちが決めたこと」では滝のような涙が溢れ出し、これ以降「アニメを観て泣く」という現象に対する抵抗力のようなものがガタッと落ちたように感じます。
    12話で披露された「KiRa-KiRa Sensation!」は特別に好きだった記憶があり、この曲と「僕らは今のなかで」が音楽的に近似していることについて、当時は情報収集して分析したりした記憶があります。

  • 5th LIVE
    先述の通りこの時もLVでの参加で、しかも天候に恵まれず、釧路から札幌までのJRが止まり、航空便を使って無理矢理移動したりしていました。
    キャストでは楠田亜衣奈さんが好きだったのですが、この5thでソロを歌う彼女の、緊張しながらも力強いステージに心を打たれ、「ライブの演奏を聴いて初めて泣く」という体験をしました。
    個人的に好きだった「Shangri-La Shower」の演奏が聴けたのも良かったなぁと思います。

    また、後述しますがこの時のDAY2の「Wonderful Rush」におけるPileさんの真姫ソロはμ's史上最高のソロパートです。喉からCD音源どころではない……凄まじいエネルギーが響きに調和し、聴くものの心を震えさせる、至上の名歌唱です。
    声の伸び、音程、リズム感、そして表情や表現、全てを取ってパーフェクトの500倍上を行く天上の歌声ですので、円盤をお持ちの方は是非そこを意識して再生してください。

  • 劇場版
    地元では観ることができなかったので、何かの機会で東京へ遠征した時に観に行ったのが最初でした。その後札幌でもう1回観る機会があり、劇場では2度観たかと思います。
    劇場版、どのシーンも思い出深いですが、私が一番好きなのは「Hello, 星を数えて」と、その直前の場面です。
    "あの"高坂穂乃果が、雨を前に表情を曇らせているその時に、次期リーダーの指名を受けている凛ちゃんが、ニッと笑って力強く1歩踏み出し、「大丈夫にゃ!」の一声。そこから始まる劇場版挿入歌1曲目……という流れは、挿入歌が持つ魅力全てを引き出す最高の演出となっていると思います。
    根拠が無いけれど、でも説得力のある言葉というのは、カリスマ性やリーダー性の発露。
    この1言で、星空凛という人間が次の年から相当にうまくやるであろうこと、同時に花陽・真姫2人が安心して素敵な部活動生活を送れるであろうこと。そんな勝手な安心と信頼を感じて、今でもこのシーンは観る度に涙ぐんでしまいます。
    そして忘れてはならない「SUNNY DAY SONG」。この曲は最強です。

  • ファンミーティングツアー
    ファンミでは、札幌のチケットを持っていました。持っていましたが、仕事の都合がどうしてもつかず、友人に譲って行ってもらいました。その友人は花陽推しになったようです。
    当時行けなかったニトリコトリ文化ホールへ、Aqoursのファンミで現地参加し、リベンジを果たせたこと。後述しますがこれは個人的に非常に大きなことでした。

  • final
    正直なところ、この頃の私の応援の仕方は、あまり熱心なものではなかったと思います。
    「finalから2周年」という節目で参加するこの企画の主旨に果たして私のこの言葉が相応しいかと思いつつも、正直に申し上げるのなら、私はfinalに向かっていく、その雰囲気がどうにも苦手でした。
    終わりだよ、最後だよという言葉や、そういった感傷を煽る数々の演出、「μ'sic forever」というキャッチフレーズ。
    そのどれもが重く心に響いて、確かに感動するしとっても感慨深くあったのですが、重たすぎて胃もたれを起こしたようになっていたように思えます。
    劇場版以降の楽曲についても正面から受け止められず、「MOMENT RING」のCDの購入は実はかなり後でした。

    そんな状態でのfinal、念願の現地チケットも入手し、どうにか無理矢理にでも東京ドームへ。そうすれば自分のモヤモヤもμ'sが晴らしてくれるはず。曲も好きになれるはず……そう思っていました。
    ですが、天候不順による職場システムの慢性的なトラブルが起こり、自分を含む社内の責任者クラスは現場を離れることができなくなりました。
    またしても、どころか永遠に「μ'sのライブに現地で参加する」という機会は奪われ、一度私のラブライバー人生は終わりとなります。

 

●皆とは違う「μ'sロス」

私は一度も、μ'sを失っていないのです。その機会は与えられませんでした。

finalを終えた皆がそれぞれの想いを抱えてμ'sやその楽曲と向き合う中、私はただ単純に「終わったはずなのに終わっていない」気持ちに閉ざされ、いつしかμ'sの曲を聴けなくなっていました。

あまり重たい話にするつもりはなく、これ以上何かあるわけではないのでこの先のことは簡単に説明しますが、そんな私を救ってくれたのはAqoursでした。

胃もたれを起こすくらいに重く、確実に心に刺さるμ'sの曲に対して、Aqoursのフレッシュで爽やかな楽曲は気持ちに涼風を運び、その苦しさを中和してくれました。

同時に、Aqoursが輝きを増す中で語られるμ'sのすごさ、先達としての尊さに改めて敬意を抱き、当時持っていなかったμ'sの残りのシングルを全て購入し、そこで私は初めて、μ'sと最後まで歩みきりました。

 

μ'sが終わったかどうかは個人の解釈になると思いますが、確実に2年前のあの日、そこに「別れ」は存在したはずです。

それを経験出来なかった自分にとって、ほんとうの意味でμ'sとの訣別をくれたのはAqoursでした。

MOMENT RING」や「僕たちはひとつの光」で臆面なく涙を流せるようになったのはそれからです。

そしていつか来るAqoursの「その日」に、きっと私は一緒にμ'sとの別れも体験するのだと思います。参加できなかったファンミ札幌に、Aqoursが連れて行ってくれたことは、それを確信させる出来事でした。

 

そういう経緯があったからこそ、私はAqoursに賭けているところがあります。

 

Aqoursが連れて行ってくれる最後の場所、そこで初めて私は「μ's final」も体験できるのでしょう。

もちろんfinalのBlue-rayは購入し、映像も観ています。
ですが、今でも私はそれで泣くことができません。何かを、ずっと2年前に置いてきたままなのです。

私にとってのμ's finalは、まだもう少し先の出来事なのだと思います。

 

 

●最高の「今」のために

とはいえ、μ'sに対してそんな態度のままではよろしくないとは常々思っており、今自分が自分なりにできること、ラブライブ!を通してブログでこのように文章を表現することで何ができるかを考えた結果、一つの形を思いつきました。

この企画を聞いた時に生春さんから「好きな曲って何ですか?」と問われることがあり、即答で「Wonderful Rush」と答えたのですが……。

考えてみたら自分は他にμ'sの曲は何が好きなのか、どういう風に気に入ってるのか。そんな疑問が出てきて、今ほど楽曲に真剣に向き合ってこなかったなぁということに気が付きました。

どういう経緯であれ、その瞬間、「今が最高」であるという精神は非常に素晴らしく共感できるもので、そうであれば私がμ'sに対して「今」できること、やっと全ての楽曲に対してフラットな気持ちが持てるようになった「今だから」できること……として、

 

全曲ランキング&簡易講評

 

を行おう、と思ったのです。
前置きが長くなりましたが、今回の記事の主旨はそっちです。

このブログらしく、楽曲について、思うところを語ります。

114曲。長いです。お付き合いくださいませ。

 

 

●ランキング方法と概略

まずは、今回使用したサイトを紹介します。有名なものなのでご存知のかたも多いと思いますが……。

ラブライブ!楽曲ソート

こちらです。ここではソロを除いたμ'sの楽曲、全114曲について「どっちが好きか」を連続で選択していくことで、順位付けを行うことができます。

ちなみに全ランキング出すまでに600回以上選択を行う必要があり、これだけで3時間ほどかかりました。尋常じゃない作業量です。

ですが、大変貴重な、自分でも明確には順位をつけられていなかった「どの曲が好きか」という情報が可視化できたのは大変興味深いことでした。

勿論、その時の気分や体調で左右されることは多いでしょうし、そもそも楽曲にランキングなんてつけても、どれも好きだったりするので差は些細なことかも知れません。

が、今回はこのランキングに従い、一言ずつではありますが曲についてを語って、それを2周年を迎えたμ's finalを祝う、自分なりの"ホンキ"とさせて頂こうと思います。

 

●もくじ

さすがに長いので、ある程度区切ります。

お時間の無い方は10位以上くらいだけでも読んで頂ければ、私の好みがよく解るのではないかなと思います。

 

 

 

●114~101位

114 なわとび
記念すべき1曲目は花陽ソロです。
残念ながらこの順位ですが、4thで久保ユリカさんが優しく歌い上げるステージは素敵なものでした。楽しい曲が基本的に好きである、私の好みの問題です。

113 baby maybe 恋のボタン
恐らくしばらく同じような"言い訳"が続くと思うのですが、おとなしい曲は基本的にあまり好まない傾向にあるようです。
技術的な面の話をすると、特に初期の曲はメンバー間のバランスも調整が甘く、荒削りな印象が多いです。

112 ありふれた悲しみの果て
佐伯高志さんの楽曲……なのですが、私の絵里のイメージとこの曲が離れすぎていました。

111 友情ノーチェンジ
前向きで素敵な歌詞ですし、ライブでのワイパー(手を左右にふるやつです)も楽しいので、自分でもこの位置にこの曲があるのは意外でした。
強いて言えば、ラストのLalala~の部分が蛇足のように感じているのかもしれません。

110 もぎゅっと "love" で接近中!
ナンバリングタイトルに対して大変申し訳無いと思いつつ、この曲にはあまり思い出がなく、特別好きとはなっていません。
間奏のポージングの部分や、マイクをぶん投げる穂乃果ソロ等見どころは多く、ライブ演出は派手なので実際にはめちゃくちゃ高まっています。

109 そして最後のページには
2期BD特典曲のラストですね。やはりおとなしい曲、落ち着いた曲、は琴線に触れないようでこの位置です。
この頃から漂い初めた「終わり」感が、前述した私の苦手意識と結びついている結果かとも思えます。

108 Silent tonight
めちゃくちゃ良い曲ですし、BiBiの歌唱スキルが存分に活かされていて楽曲としての完成度が非常に高いと思います。
これは上位にいけばわかりますが、それでもこの順位なのは私の好きなBiBi曲と方向性が違う、というそれだけの理由ではあります。

107 思い出以上になりたくて
リリホワに関してもではあるのですが、いや……この曲結構好きなんですよね。
つまり、この辺からはどれも本当に好きで、さほど差はない、ということだと思います。
ユニットテーマである「昭和歌謡」をド直球で行く曲調は清々しく、3人の声質とぴったり合った良い曲だと思います。

106 錯覚CROSSROADS
ユニット曲は平均してどれも非常に好きなんですよね……(困惑)
これも「Silent tonight」とほぼ同じ理由で、つまり、私はBiBiの曲の中ではわちゃわちゃして騒がしい曲の方が好き、ということですね!

105 これから
泣けます。いかにも「卒業」を想起させるピアノ伴奏。
だからこそ、ダメでした。好きだけど、好きになれない……その筆頭かなと思います。
2番からの合唱は完成度が高く、実際に卒業式の卒業合唱なんかで取り入れたいものですよね……。名曲だと思います。
落ちサビの無伴奏穂乃果ソロは鳥肌モノです。

104 にこぷり♡女子道
明るい曲で、「矢澤にこ」をしっかり表現している素敵な1曲。
ですが、キャラクターソングの域を出ていないように感じたのも事実でした。
ラブライブ!の楽曲は全体的に「キャラが現実の人間として歌うとしたら」という側面が趣深いものだと感じており、勿論にこのキャラクター的にリアルにこういう曲を歌うことは充分にあるのですが、少しキャラクター寄りになりすぎたかな?と。
ライブでのバックダンサーつきの演出は非常に楽しかったですね!

103 Wonder zone
アニメ1期の中で他の曲が強すぎたために埋もれてしまったような印象。
実際には明るくテンポの良いナンバーで、非常に元気の出る1曲です。
ことりの推し順がさほど上でないことも一因かと……?

102 WILD STARS
この曲がこんな順位なのか……と自分でも驚きの1曲。
男性パートと女性パートを交互に行き来する構成は非常に面白く、それぞれを演じるキャストの歌声も、技術力の高さを存分に味わえてめちゃくちゃ挑戦的な曲です。
特にソロライブでの聴き比べは驚きと感動の連続なので、是非9人分、いや18人分をじっくり味わいたいですね。本当に102位なのか……。

101 Daring!!
真姫推しなんです。なんですが、どうにもこの曲は私が求めていた西木野真姫のソロ曲ではなかった。
格好良いし、Pileさんの素敵な歌唱力も充分に押し出された楽曲なので普通に良いと思うのですが……でも色々悩んで、この位置です。

 

●100~81位

100 ENDLESS PARADE
ライブチケット付属の特典曲という、悪しき文化の1曲です……。
どうにもこの曲と、もう1曲は売り方に納得いかずにいるのですが。
曲そのものは「Music S.T.A.R.T!!」の裏テーマというか、真姫があの曲を作る過程で生まれたBプランのような、ありえたかもしれないもう一つの形、と考えるとなかなか面白いメロディとも言えます。是非「Music S.T.A.R.T!!」と一緒に流してみてください。
この曲はまあ、それでもライブで演奏しなかったので良いのです。

99 同じ星が見たい
リリホワ楽曲の昭和感は全体的に好きなのですが、この曲は2番以降も変化が少なく、少し単調だったと思います。派手さが無かったので、好みにはよると思うのですが。

98 CheerDay CheerGirl!
初のPrintemps曲ですね。
ユニット曲の中では安定して好きなものが多いのですが、全巻購入特典であることもあり、印象が薄めのイメージ。彼女たちらしくて可愛い曲調ですが、他の曲に比べてパンチが足りなかったような気がします。

97 恋のシグナルRin rin rin!
りんがべー。初期ソロ曲は全体的に歌声が未成熟で、特に飯田里穂さんのスキルはアニメ2期以降に急激に伸びた印象があるので、このときはまだ殻を破る前の歌声といった印象です。
ほのかな恋の歌は、彼女の素直な声質とマッチしていて爽やかであり、凛ちゃんを代表する1曲としては良い位置づけかと思います。

96 乙女式れんあい塾
のぞにこ曲。わがまま乙女の気ままな恋愛模様
曲調とかがかなり挑戦的で、割と好きな部類です。
当時まだ完成していない楠田亜衣奈さんの歌声を、上手にあわせて拾っている徳井青空さんのスキルが光ります。

95 もうひとりじゃないよ
初期穂乃果ソロ。
ソロライブ1の収録曲は名曲が多いのですが、この曲はカップリングのような位置づけだったこともあり、だいぶ印象が埋もれている気がします。
悲しい気持ちの時に、ただ励ますのではなく優しく寄り添ってくれる、慈愛の一曲。

94 孤独なHeaven
初期花陽ソロ曲。ソロ曲続きますね。
この段階で久保ユリカさんの花陽の歌声は完成しておらず、歌うとキリッとするかよちんも好きにゃー!という凛ちゃんの声が聴こえてくる感じ。

93 sweet & sweet holiday
所謂マカロンスクフェスを初期からやっている人はこの曲を飽きるほど聴いているのではないでしょうか。
私もその1人で、割とお腹いっぱいです。

92 純愛レンズ
「恋のシグナルRin rin rin!」と同じ理由でこちらも楠田亜衣奈さんの覚醒前、といった感じ。
曲のテーマとしては割と珍しい「恋する乙女を応援する乙女の曲」。三角関係とかのドロッとしたものではなく、純粋な友情からくる応援のようで、心が温まります。

91 ダイヤモンドプリンセスの憂鬱
BiBiの1st。「Darling!!」でも感じましたが、単純にこういうイメージの曲は肌に合わないのかなぁと思ってます。

90 まほうつかいはじめました!
前向きで「笑顔になれる」歌詞、アイドル矢澤にこの本領、といったところです。
実はこの頃から"にこラップ"の片鱗はあって、力強い単純音調をワードで押し出す歌い方は彼女に合っているのかなと思います。
ロードオブにこにー?知らない人ですね。

89 ぶる~べりぃ♡とれいん
色々な意味で本当にすごい曲。
南ことりワールド全開で、非常に、非常にこそばゆい歌詞です。
スローな歌い出しから突如飛び出すイントロのホイッスルによるテンションアップが心地よく、一気にその世界に引き込まれます。実は結構好き。

88 告白日和、です!
脳トロコンビことことぱなの1曲目。
大サビ前の2人の掛け合いが大好きで、そこばかりループしてしまう魔力があります。

87 愛は太陽じゃない?
初期穂乃果ソロその2。
穂乃果色全開!かと言われるとそういうわけではなく、まだ初期のキャラが定まらない雰囲気が漂う、そんな手探り感も趣深い曲。
イントロの畳み掛けるようなストリングスが良い感じのテンションをかけてくれていて好きです。

86 だってだって噫無情
園田流和ロック。
めちゃくちゃ格好良い1曲で、そしてμ'sのお家芸(?)でもある「間奏でのセリフ9連打」が存在します。(これ、実はAqoursには無いんですよね)
このセリフパートの真姫の「必ず、帰ってくるのよ」が迫真ですごく心にくるんですよね……。
そして三森すずこさんの歌声とマッチしすぎる落ちサビ。納得のセンターです。

85 シアワセ行きのSMILING!
ライブで車掌さんの格好をする新田恵海さんがひたすらに可愛かったですね。
掛け合いの部分が多く、ラジオで新田さんが「たくさん声出して欲しい」と言っていたのが印象的で、ライブのときには本当に楽しかったです。

84 冬がくれた予感
BiBiって冬の曲多いですよね……?
すっかりイメージが定着した感じのある表題曲。こういう……何ていうんでしょうね。オシャレな感じの女性シンガー的な、平成の歌姫感ある歌声。「流行の最先端」って感じで、背伸びする高校生の女の子の精一杯という感じが好きでした。
落ちサビからの、にこによるコーラスが割と斬新で、変化球好きな私としては非常にテンションの上がるところでもあります。

83 soldier game
俗に言う「ソルゲ組」というクール三人衆が生まれた名曲。
高校生としてはだいぶ挑戦的な歌詞ですが、このメンバーならまあ、という謎の説得力が心地よいクールな1曲ですね。
スクフェスでは最難関のひとつで、この曲に泣かされた人は今でも多いのではないでしょうか???

82 永遠フレンズ
Printempsの冬の表題曲。
Cメロからの絡み合うメロディフレーズがとても印象的で、ストレートな友情が素直に表現されている素敵な曲です。
ひたすらバックを走るピアノの軽快さが、ポップな曲に隠れる少しの淋しさのようなものを引き立て、曲全体を複雑な感情で覆っているような気がします。

81 もしもからきっと
満を持して繰り出された、2期特典の希ソロ。
前述しましたが、私が初めてライブステージを観て泣いたのはこの曲でした。
楠田亜衣奈さんの一生懸命さが伝わる歌唱、練習量を嫌でも感じさせる、以前からは考えられないほど正確な音程の取り方。そしてなにより、ステージのバックに咲き誇る大輪の花。
彼女の特技であるバレエダンスも組み合わせたそのステージは、成長を表現する最高のパフォーマンスでした。
物語の中での彼女の立ち位置と、そこにある感謝や祈りが表現された歌詞も雰囲気作りに一役買い、本当に素晴らしい1曲として仕上がっていたと思います。

 

●80~61位

80 Anemone Heart
めくるめくことうみの世界。
アネモネ花言葉には「儚い恋」などがあり、曲調も相まって色々と考えさせられるのですが、この対象が共通の幼馴染である穂乃果の場合、「オレンジのアネモネ」という可能性が出てきます。
オレンジのアネモネ花言葉は「無い」のですが、それはつまり、可能性が無限に広がるということ。
穂乃果とこの2人が組み合わさることで広がる可能性は、穂乃果本来の力か、ことほのうみ3人の化学反応なのか……?
ライブで魅せた、内田彩さんと三森すずこさんのコンビネーションも非常にアツく、格好良いパフォーマンスでしたね。

79 小夜啼鳥恋詩
Printempsのヤン……少し重めの愛の歌。
悲恋3人衆などと言われた彼女たちですが、自分の確固たる愛を手にしたとき、ある種の強さで世界を作り出せる、というのは儚さと強固さを持った危ない魅力として音楽に現れてきます。
このユニットのこういった曲調は結構好きで、おとなしめの曲を比較的好まない自分が例外的に好印象を持っている数少ない曲の一つかもしれません。

78 UNBALANCED LOVE
2曲連続Printempsですね。唇からあいらびゅー。
こちらは比較的悲恋寄りの、友情から抜け出せない愛情の切なさは、何故か彼女たちに非常に似合ってしまいます。
ことり、花陽、穂乃果それぞれの表現が、方向性は違いながらも自然とマッチする様子は奇跡的としか言いようがありません。

77 LONELIEST BABY
イントロが非常に格好良い1期BD特典曲のラスト。
サビの「ダイスキ」連打は曲調に反して非常にドキドキするもので、感傷的なナンバーが来るのかなあと想像していた「7曲目」のイメージをズバッと破ってきた衝撃は今でも忘れません。端的に好き。ライブで聴ける機会が少なかったのが悔やまれます。

76 Oh, Love & Peace!
ジャケットがめちゃくちゃ好きです。
歌詞も非常に勇気づけられる内容で、「自由と勇気のルール」は今でも私の活きる指標となっているかも知れません。
サビに向けて響くストリングスの上昇音階は一気に気持ちを高めてくれて、大空に羽ばたく鳥のような、外へ向かう力強さを与えてくれます。
Cメロからのコーラス含むソロのリレーは心に爽やかで優しい風を吹かせます。
ソロライブの音源、花陽ソロにだけ収録されているスペシャルな部分があるので、よく聴いたことがない人は是非、じっくり「最後まで」聴いてみてください。

75 知らないLove*教えてLove
俗に言う「しららら」。
この曲もマカロンと同じく、スクフェスを長くプレイしている人は飽きるほど聴いているのではないでしょうか。
月を感じるクールな1曲、実は結構テクニカルなリズム取りになっていて、ノリながら聴いていると不思議な酩酊感を得られます。

74 秋のあなたの空遠く
リリホワの「ザ・昭和歌謡」シリーズです。
三味線の音色でしょうか……和風とはまた違う、しかし確実にドメスティックな雰囲気を巻き起こす作曲の妙はこのユニットならではで、「秋」特有のアンニュイさが的確に表現されている名曲だと思います。

73 Happy maker!
2期ラストを飾った挿入歌……というよりはエンドロールのテーマですね。
ここから劇場版につながる「もっと」への第一歩となる、終わりと始まりの通過点の曲であり、後半シリアスに進行してきたアニメ2期を明るく締め括った奇跡の1曲でもあります。
そして衣装がかわいい。ちょっと色っぽい。それが良いんです。

72 キミのくせに!
いやこれめちゃくちゃかわいいんですよ。
全体的に「夏」を感じさせる曲は私は好きになる傾向が強いのですが、爽やかな熱さ、みたいな雰囲気は非常に和やかで、それがリリホワの歌声で表現されているのがとても良いです。
ライブでの雰囲気も素敵でしたね。かわいい振り付けと、楽しいクラップ。楽しかった……。

71 Love marginal
出ました、Printempsの悲恋の代名詞。
この歌詞の切なさにノックアウトされた人は数知れないと思いますが、それを支えるメロディも相当なものですよね。
イントロの段階で一筋縄ではいかない雰囲気。いきなりあの穂乃果が歌い出す、切なくも透き通る歌声。こんなのやばいに決まってます。
Printemps、ことりと花陽もそうなんですけど、穂乃果がマジモードに入ってしまうと本当にこういう系統の曲は手がつけられない感じになりますよね。

70 ラブノベルス
十六夜まよも、本編よりサイドストーリーを進めてしまってなかなか先に行けないタイプの人間です。
「がんばらねばねばねばぎぶあぷ」というコミカルな歌詞、ところどころに入るメンバーの合いの手、それをBiBiがやるというイメージのギャップ。
BiBiの打ち出した、この方向性は当時非常に驚き、そして私が惚れ込んでしまった部分でもあります。
大真面目に矢澤にこが、絢瀬絵里が、そして西木野真姫がこういう曲を歌うんです。面白くないわけがない。

69 これからのSomeday
レア中のレアである「7人のμ's」の曲。
アニメ本編でも過渡期にあった場面でのこの挿入歌は、μ'sの行く末全てを予言していて、なおかつ7人となった表現の幅広さをしっかりとアピールする、内容と文脈を兼ね備えた絶妙な曲だったと言えます。
穂乃果の言った「皆がセンター」という概念はしっかりと表現されており、ソロを繋ぐという典型的な演出が特別な意味を持っていたのはやられた、と当時感嘆しました。

68 SENTIMENTAL StepS
落ちサビをことほのうみに歌わせるのがズルいです。ズルい。
ライブで行われた、サイリウムの色を順番に消していく演出も非常に良かったですね。時計の音と一緒に徐々に静かになるアウトロに合わせ、メンバーカラーが一つずつ消えて、それに合わせて客席の色も徐々に失われていく空気感は、なんとも言えない感傷を与えてくれました。それが偶発的にできた、という特別感も良かったと思います。

67 きっと青春が聞こえる
1期EDテーマ。この順位なんですね。
ラブライブ!の魅力の一つはEDテーマに入るそのイントロのタイミングであると思っているのですが、毎話、この曲が流れてくるタイミングは本当に神がかっていたと思います。
ピアノの音色から徐々に音が増え、軽快に加速するイントロはそれだけでも充分にワクワクするのですが、それがアニメ映像と合わさって流れる演出は鳥肌モノでした。

66 ふたりハピネス
カップリングですが、これリリホワの名曲だと思うんですよね。
3拍子系の曲は全体で見ても多くないのですが、この曲はそのテンポ感で不思議な浮遊感を与えてくれて、夢の世界で光に包まれるような、優しく幻想的なイメージが頭をよぎります。
ライブでの演奏も気持ちが乗っていてとても良かったですね……。

65 るてしキスキしてる
非常に難解な歌詞と音使いのトリッキーな曲。
希のセンター曲ということで、非常に雰囲気がエキゾチックで、また間奏セリフもある飛び道具のオンパレード。でもこういうのが好きなんですよね……。
サブセンターがことりとにこという珍しい構成で、全体的に声が加工なしでふわふわしてるのもその印象を加速させます。
セリフパートの真姫の「必ず、努力は報われるわ」には何度も勇気づけられました。

64 好きですが好きですか?
脳トロコンビの2曲目。
こんなの脳がやられるに決まってるんですよね……。
ライブ衣装のエプロンには殺された人も多いのではないでしょうか。
曲調に反して、間奏からのトリッキーな強拍は流れを一新させて新鮮な響き方をするので、サウンド面での面白さもつよく、総合力が非常に高い1曲です。

63 さようならへさよなら!
もうイントロのギターからダメですよね。
爽やかな中に確実に存在する「エモ」、これこそがμ's最終盤での重たさの原因であり、私がなかなか触れられなかった想いなのかなと思います。
風が吹き抜ける青空と、少しのセピア色を想起させる曲調は、やはり特徴的なギター遣いから来るのかなと思います。ラスサビ転調も本当にズルい。
μ'sの持つ輝きの最終形態は、この「光と風」なのかなあ、と、今はそう思っています。

62 Listen to my heart!!
ラジオパーソナリティの曲がある、って良いですよね。
歌詞も非常に工夫が見られ、当時ラジオで募集したアイディアを取り入れつつ、キャラとキャスト両方を表現してくる歌詞の巧妙さがとても好きで、こういうことさらっとやってくる畑亜貴さんなー!と当時舌を巻いた記憶が。
楽しいラジオのOPテーマとして、毎回をしっかり彩ってくれたいぶし銀な活躍をした曲だと思います。

61 Pure girls project
ジャケットのイラストが蠱惑的すぎて全然ピュアじゃない?そうですね。
Printempsの元気方面のタイトルで、夏の表題曲です。
こういう素直に楽しい曲、やっぱりライブで映えるし好きなんですよね。
プリン体ズのアルコール!の替え歌もすきです。

 

 

●60~41位

半分まで来ました。ここからは曲ごとにコメントも多くなるのでさらに長いです!

60 愛してるばんざーい!
穂乃果と真姫の、始まりの曲。
この曲だけはμ'sに、ではなく真姫が自分で作ったものだったり、作詞も海未ではなかったりと、かなり特殊な動きをした曲ですが、1期1話でこの曲とともに登場した西木野真姫の、あの衝撃は忘れられないでしょう。
これをきっかけに私は真姫推しになり、そして最終回の演出でがっつりやられることになります。
2期13話、卒業式のシーンで阿吽の呼吸でイントロを始める、真姫と穂乃果の信頼関係は個人的に非常に推したいところであり、スペシャルほのまきポイントとして皆さんに再注目してもらいたいところでもあります。

59 あ・の・ね・が・ん・ば・れ!
テンション感がめちゃくちゃ好きな1曲。しゃばだどぅびどぅば。
テクニカルでダンサブルなメロディは裏拍のノリが心地よく、そこに乗るリリホワの硬めの歌声は曲に隠れるアツさを引き立てます。
初期の曲なので実は凛も希も歌声が定まっていないのですが、それを補って余りある曲のパワーみたいなもので、上位に食い込んできています。

58 Snow halation
みんな大好きスノハレ。ですが、私はこのくらいの位置なんです。
もちろん大サビ穂乃果ソロでのUO大点火や、アニメ2期での演出は鳥肌モノですし、μ'sの代名詞と言われる名曲なのもわかります。
ただ、個人的には曲として見た時にそこまで刺さらない、という印象で、初期の楽曲であるため歌声のバランスも完成しておらず、非常に荒削りだと思っています。
皆が好きなものを好きと言わない面倒な人でいたいわけではないのですが、この曲が曲としてそこまで刺さらなかった、というやつです……。
とはいえ、大サビでの新田恵海さんのソロ歌唱はやはり圧巻ですし、切ない中にも疾走感を表現するメロディラインは貫禄を感じさせます。
いや、もちろん好きなんですよ。普通に好き。

57 ぷわぷわーお!
わーい!たーのしー!
あたまをからっぽにしてたのしむことができる、すてきなおんがくです。
ぷわぷわ。
実は途中で長短が入れ替わったり、ラスト転調があったりとテクニカルな面も多い曲なんですが、余計なことを考えるのはナシです。
思考を放棄して、ただただそのぷわぷわに身を任せるのです……。

56 Paradise Live
楽しいメロディの中に潜む、静かな淋しさ。
これと同系統のアンニュイさは「Pops heartで踊るんだもん!」なんかも持っていると思うんですが、これがライブのEDになるような演出が無くて良かったと思っています。そんなことされたら涙が止まらなくなってしまう……。
演奏機会に恵まれなかった曲ではありますが、バランスが取れていて非常に楽しい、素敵な楽曲だと思っています。

55 どんなときもずっと
「きっと青春がきこえる」と同じく、2期EDテーマですね。
こちらもEDに入る演出が毎話本当に上手く、やはり11話での被せ方はより一層涙を誘う最高にズルいものだったと思います。
優しいメロディで進行するAメロBメロに対して、サビ前から一気に駆け上がるメロディでのサビは、今にして思い返せばμ'sの「光と風」の片鱗を発揮し始めていましたね。
歌詞のメッセージ性も高く、今改めて聴くと色々くるものがあります。

54 夏、終わらないで。
ストレートにこういう雰囲気、好きなんですよね。
このブログで何度か触れている、「夏」のセンチメンタルさに、BiBiらしくアプローチした切なくも明るい1曲。
寄せて返す波の音や、眩しくもどこか幻想的な陽射しのイメージは私の永遠の憧れでもあります。
アウトロの最後の音まで行き渡った、透き通るイメージのメロディは、混じり気のない純粋な水の青さを想起させます。

53 Cutie Panther
BiBiといったらこれ、みたいなところありません?
真面目なのにふざけてるようで、でも格好良くて可愛い。BiBiの持つギャップの魅力と、狡賢さが巧みに表現された名曲です。
ライブ演出の飛び出す登場や、しっぽを振り回しての振り付けなんかも非常にたかまるものでしたね。
サビの「変身!」みたいなフリが好きで、だいぶ振りコピの練習をした記憶があります笑

52 after school NAVIGATORS
ラジオ「にこりんぱな」のEDテーマ。作曲河田貴央
まさかのハードメタル。お遊び全開で清々しいです。
でもサビはしっかりメロディアスで、どこか淋しげな雰囲気も出してくるあたり、本当河田さんはズルいと思います。所謂「泣きサビ」というのがこういう曲でも出てくるのは……大変なことですよ!

51 僕らは今のなかで
ザ・ラブライブ!と言っても過言ではない、アニメ1期OPテーマ。
一人称が「僕」っていう表現、μ'sらしいというか、すごく爽やかで前向きな印象を受けますよね。
希望と未来への輝きに満ちた、真っ直ぐなメロディは、そこから伝説まで駆け上がる彼女たちの、夢への第一歩でした。
キラキラと降り注ぐような音色は、要所要所で光のメロディとして使われており、それはμ'sに留まらずAqoursにおいても表現される重要な表現となっていきます。

50 勇気のReason
海未ソロ。
非常に爽やかで、決意と確信に満ちた1曲。
太陽を反射してキラキラ光る水面と、どこまでも続く水平線を想起させる、光と海のメロディだと思います。
作品が違えば主人公のメインテーマになれたような、とにかく爽やかな曲ですよね。彼女の真っ直ぐな想い、真面目な人柄がよく現れた、良いソロだと思います。

49 COLORFUL VOICE
所謂「自己紹介曲」。メンバーのイメージカラーをソロで繋いでいく、現実とのリンクが強い2.5次元特有の曲といえます。
残念ながら私が参加したライブでは演奏されなかった(5thは初日のみだった)のですが、各ソロパートでの色変えが成功していたと聞いて非常に嬉しかった1曲です。
当時はこの曲の色変え対応のブレードを用意してライブに臨んでいました。
曲そのものもアップテンポで盛り上がるもので、賑やかな雰囲気が楽しい、ライブに映える1曲だったと思います。

48 Dancing stars on me!
ハロウィンの格好して踊るやつ。
2期6話、声優さんの底力が垣間見えるキャラチェンジが大好きで、そのすったもんだから導かれた、「結局個性的な私たちが良い」という結論がμ'sらしくて好きだな、という回なので、そこにハロウィンのイメージが合体するこの曲は、そんな「多様性」を是とする話の流れに非常にマッチした最良の挿入歌だと思います。
ライブでは楠田亜衣奈さんの誕生日を祝うバースデーケーキのようなフォーメーションもあり、衣装も可愛く、とても楽しいイメージの曲ですよね。
ラジオでキャストが語った、「ハロウィンの時期にこの曲を皆が思い出してくれると良いな」という願い、今でも大切にされているようで毎年とても嬉しかったりします。

47 タカラモノズ
スクフェスコラボシングルの記念すべき1曲目。
スクフェスのチア衣装、好きなんですよね……。
そしてストーリーで語られる、「スクールアイドルフェスティバル」に対するμ'sの想い。
特に真姫推しである私は、この曲に込められた彼女の気持ちを思うと非常にアツくなるものがあり、スクフェスを一段と好きになれる話でした。
この曲に限らずスクフェスのコラボシングル関連のエピソードはどれも出来が良いと思っているので、気になった方は読み返してもらえると嬉しいです。

46 MUSEUMでどうしたい?
曲全体の雰囲気というか、メロディの構成がすきです。この曲に関しては手に入れたタイミングが遅く、聞き込みの量が少ないのですが、それでもなおメロディが好き、というだけでこの順位にいるあたりだいぶ好きな曲のようです。
イントロや間奏で印象的な、ダメ押しのように押し寄せるフレーズが非常に心地よく、曲の終わり方も大好きなんですよね。

45 最低で最高のParadiso
上記「MUSEUMでどうしたい?」とほぼ同じ理由で、ほぼ同じ順位にいるのは、音源を手に入れたタイミングとも関係がある気がします。
2番からの変化が強い曲は全体的に好みなので、BiBiの声質ともマッチしたトリッキーな楽曲となっており、耳をくすぐる心地良いテンポ感とともに前売り券付属曲は全体的にすきですね。

44 Someday of my life
クッソ格好良い穂乃果ソロ。桜色の風が吹き抜ける、主人公力全開の無敵のソロ曲です。
イントロの徐々にエネルギーが高まるイメージが、コーラスでさらに加速されてAメロに繋がり、それを受けた新田さんが真っ直ぐで表現豊かな歌声で風を吹かせる……。
明るいながらもパリッとした緊張感を保つメロディラインは、アウトロの最後まで気を抜けず、穂乃果の持つ可能性やエネルギーといった不可視の魅力を存分に引き出す力を持っていると思います。

43 Angelic Angel
宣伝の段階での劇場版表題曲。その前評判に違わず、洗練されたここぞの1曲として劇場版のL.A.編を締め括りました。
この曲のサビ、「Ah!『もしも』は欲しくないのさ『もっと』が好きAngel」の部分が、劇場版でのμ'sの選択全てを表していて非常に尊いものであるなぁと感じます。
結局の所AngelicなAngelとはどういう意味だったのか、あるがまま、自分らしさや用意された現実に逆らわず、ありのままを愛して自分たちらしく前に進んでいけ、という、ある種μ'sに用意された運命を暗示している1曲だったのかもな、と今は思っています。

42 ミはμ'sicのミ
歌詞も含めて、読者応募で少しずつ完成した、ファンミーティングテーマソング。
「μ'sic forever」というフレーズはここで登場しましたね。
この曲が完成し発表されたとき、その終わりが近いことを感じ取った人も多かったと思います。
そんな中でも変な悲しさを生まない、明るくてポジティブなメロディは、ファンミーティングで共通の振り付けを会場全体で行うというイベントでさらに「一体感」を増して強化されていきました。
finalで説明無しで振り付けが揃っていたのは後にBDで観た時にも一目瞭然で、歌詞などがファンとの関わりの中で生まれた楽曲に相応しい、素敵なステージだったと思います。
この時期にあってμ's側から出てくる「キミはどうだい?」という問いかけ、本当に良いと思います。

41 乙姫心で恋宮殿
いや、これ好きです。イントロ聴いたその瞬間に好きです。
所謂海未ちゃんの作詞センスが炸裂してしまった系のビックリ曲なのですが、あまりにもメロディがガチです。こういうテクニカルなことを平気でやってくるリリホワ、本当に何者ですか……。
転調を繰り返す内容もさながら、テンポ感も非常に難しく、これはライブで聴きたかった……という、非常に位置づけが勿体無い曲だと思います。
2番Bメロ、あのメロディに乗せて「ラブです」ってもう何を考えて作ったのかわからない(褒め言葉)。
落ちサビの裏で小気味よくダンダンダンと叩く伴奏の使い方も本当に気持ち良く、何度も聴きたくなる魔力を持っています。
何度も言いますが、メインシングルで発表されていたら、ライブで演奏されていたら……と残念に思う気持ちの方が強い、名曲だと思います。

 

 

●おまけ

40位、の前に、少しオマケの曲を。
今回このランキングには入ってこなかった、特殊な4曲が存在するので、その曲たちの講評も置いておきます。

EX1 Private Wars
1期1話挿入歌なんですよねこれ。A-RISEの1曲目です。
μ'sに対して、クールで格好良いイメージで来ている彼女たちですが、3人のボーカルであることを活かして言葉をしっかりと立てた、キビキビとした1曲です。

EX2 これまでのラブライブ!~ミュージカルver.~
所謂「前回のラブライブ!」です。2期1話で物議を醸した「急に歌うよ~」ですが、OST収録のこの1曲、新田恵海さんの最強歌唱力が存分に発揮されている化物曲です。
ニコ生で度々歌っていたフレーズなので、印象に残っている方も多いと思いますが、ラストの伸びは本当に信じられないくらい上手いです。流石声楽科……というビブラートとダイナミクス。響きの膨らませ方が尋常じゃなく上手いです。

EX3 Shocking Party
ダンシンッダンシンッ
A-RISEの2曲目です。これ実はめちゃくちゃ好きなんですよね……。
1期でもあった、キリッとした言葉の格好良さを残したまま、よりメロディアスに格好良くブラッシュアップされたサウンドはまさに王者の風格。OST収録のフルバージョンでは、2番からの格好良さが際立ってくるのでファンは必聴だと思います。

EX4 As Time Goes By
劇場版で女性シンガーが唄うジャズナンバー。実はこの曲、ラブライブ!の楽曲ではなく、元々ブロードウェイのミュージカル用に制作されたものなんですよね。
歌詞の意訳は色々ありますが、「どんなに時が流れようとも、どんな未来が訪れようとも、大切なものを掴み取るために伸ばすその手を世界は歓迎している」という解釈が好きで、ラブライブ!の世界観とよくマッチしていると思います。
高山みなみさんのフレージング、ブレスの入れ方や発声も流石といった美しさで映画のあの一幕は、本当にブロードウェイにいるかのような、そんな幻想的な雰囲気を醸し出していたと思います。

 

●40~21位

いよいよ終盤戦です。ここまでずっと読んできてくれた方は、本当にありがとうございます。ここまでで約2万文字でございます。本当にお疲れさまです。

40 Dreamin' Go! Go!!
売り方が納得いかない曲その2。
こういうこと言ってる時点で曲に対してフェアじゃないですし、あまり言いたくないことではあるのですが、倍率の高いライブチケットについてくる特典曲というのはやはり悲しみしか生まないのでダメだったと思います。しかもそれをライブでやった、となると、やっとの思いでLVだけでも、と参加した客はポカーンとしてしまいます。まさかμ'sのライブで知らない曲を聴くことになるとは……と当時非常にショックでした。
せめて試聴があれば……。
と言いつつ、この上の順位に来ているのは本当に悔しいのですがめちゃくちゃ曲が良いからに他なりません。良い曲なんですよね……。

39 Future style
劇場版の2年生曲です。
可能性を見つけ、走り出した3人が制服で繰り出すこの曲は、自然と1期1話の「ススメ→トゥモロウ」との対比構造となります。(劇場で初見時は河田さんの曲だと思いました)
サビでの小気味良いドラムが織りなすリズム感は、キレのある3人のダンスで引き立ち、幼馴染のコンビネーションの良さを感じさせます。
イントロメロディがサビと同じなのもワクワク感を増長させて、劇場版シナリオの終盤へ差し掛かるあのタイミングの挿入歌として相応しい、貫禄ある1曲だったと思いました。

38 ?←HEARTBEAT
同じく劇場版から、3年生の曲。
コミカルなイントロとAメロからは想像できない、メロディアスにまとまったサビの情感豊かさといったら!
ネタにされがちな位置づけの曲ですが、3年生が持つ想いをしっかりと形にした、素敵な曲なんです。
個人的には2番からの歌詞が好きで、「♡←HEARTBEAT」を「ステキハートビート」と読ませるセンスは誰にも真似できないなと思います。
落ちサビでの跳びポイントも忘れてはいけませんね!

37 僕らのLIVE 君とのLIFE
すべての始まり。ここから伝説が始まりました。
時を経てなおその歌詞が持つ精神性は高まり続けており、ラブライブ!だけではなく、後続プロジェクトであるラブライブ!サンシャイン!!においてもこの曲に秘められている思想は脈々と受け継がれています。
シリーズが広がり、多くの文脈が広がって、なおその輝きを増していく曲の力は、原初の輝きと呼ぶに相応しい楽曲となっています。
ただ明るいだけじゃない、少しだけ切なさも秘めたサビのメロディは、現実のほろ苦さも容赦なく突きつけてくるこのプロジェクトによくマッチした、全体を表すメロディなのかなと思います。

36 輝夜の城で踊りたい
アニメが始まり、本格的にラブライブ!に興味を持った頃、OPシングルを買ってそのカップリングとして聴いた時に衝撃を受けた1曲。
和風とも何とも言えないそのメロディと、ふんだんに使用される印象的なセリフの数々。そして合いの手。ライブで絶対に楽しい曲だ……!と確信しました。
ソロライブでの冒頭の「フィーバー!」は全員分聴き比べると色々楽しくなれます。
あ、もしもし、コール警察ですか?今すぐ現場に来てください!

35 ススメ→トゥモロウ
可能性を感じた曲。
アニメ版で最初に耳にした音、声がこの曲の冒頭の穂乃果ソロです。
この1フレーズだけで、多くの人を惹き付けてきた新田さんの歌唱力、ホンモノなんですよね。
この曲からスタートして本編が終わり、1話の終わりで再び冒頭に戻っての、続きを演奏するスタイル。アニメ1期1話を見終わる頃には既にこの作品の術中にハマっていました。
作曲は私が敬愛する河田貴央さん。流石なんですね……。

34 Storm in Lover
夏曲。すきです。
この2人がこういう曲歌えばそりゃあこれだけ格好良くなりますよ、という、約束された勝利の1曲。μ'sの情熱枠ですよね。
巷では豆3とか4とか言われていますが、個人的にはそのあたりとは少し外れた系譜のものだと思っていて、「夏、終わらないで」と似た雰囲気の内容だと思っています。
向こうよりもだいぶ陽射しは強いと思いますが、ひと夏の情熱という意味では、2曲で1つの物語を歌っているのかも知れません。

33 ずるいよ Magnetic today
にこまき磁石。
内容やセリフはさておき、大正義にこまきの裏に隠れた超絶格好良いメロディがこの曲の真価です。
なんですかこれってくらいに掻き鳴らされるギターと、鳴り響くベースが織りなす伴奏はRPGのボス戦のようなアツさを持っています。
普段あまりオフボーカルは聴かない派なのですが、この曲だけはインスト版を聴いた回数のほうが多いかも知れないです……。
あまり聴かない、という人はお試しあれ。知らない世界が見えてきますよ。

32 Love wing bell
言わずと知れた名曲。2期5話のエピソード全体も好きですし、楽曲全体で見た時に2年生曲が多くなっていることに対してバランスを取る意味でも1,3年生の曲があるというのは良い事ですし、なによりやはり演出が非常に素晴らしいです。
ライブでは劇中再現でウェディングドレス風衣装とタキシード風衣装のメンバーがこの曲を演奏しましたが、特に1年生組の似合っている感じといったら……!
それぞれ凛を気遣うようにソロを盛り上げる、花陽と真姫のフレーズが、時を経て確実に育まれた友情を表現していて何度聴いても泣ける1曲となっていると思います。

31 ユメノトビラ
2期3話挿入歌。
私の持つ「挿入歌は物語のそこまでのまとめ」という持論を地で行く、挿入歌オブ挿入歌です。
合宿の成果で作られた曲と詩と衣装は、ユニットごとに分けられてパートを交代していきます。
新しいμ'sの第一歩として、確実にその力を知らしめるという役割も確実にこなし、優しい中にも力強さのある、信念を持ったメロディはメンバーの強い意志の篭った瞳に表現されています。
そして後に、そのメロディは桜内梨子へ。佐伯高志さんのメロディは、ここから時を経てAqoursへと引き継がれる……。そういった意味でも、大切な1曲と言えるでしょう。

30 くるりんMIRACLE
この曲好きなんです。
凛ちゃんが2期5話を経て「変わることができた」という喜びを、全身で表現してなお有り余るエネルギーでもって全力で伝えてくるこの曲は、その想いで溢れて止まらないんですよね。
飯田さんがライブで歌った時にも、彼女も慣れないソロ歌唱で不安だったはずなのに、そんなことを感じさせない天真爛漫なパフォーマンスで我々を魅了してくれました。
あの時に彼女の歌唱力も完全に完成されていましたし、何より本当に楽しそうだったんです。その姿をみて、「凛ちゃん、本当良かったね……」と何故か嬉しくなった記憶があります。
「女子力」という点で「女子ロード」という単語を使っている彼女ですが、さり気なく「女子道」という先輩のフレーズを引っ張ってくるあたりに、にこりんぱなの絆の強さを感じますね。

29 HEART to HEART!
スクフェスコラボ2弾。譜面ではEXPERT最難関と言われる例のアレです。
「穂乃果のラブソング」のサブタイトルに恥じない、ストレートな「スキ」が表現された楽しく明るい1曲。
2番以降はかなりテクニカルな場所も多く、聴き応えのある曲でもあります。
断続的に押し寄せるアップテンポなフレーズはバイタリティに溢れており、元気をくれる、本当に楽しい音楽に仕上がっていると思います。
裏拍でズダズダと叩く曲は基本的に好きなので、これがライブで演奏されなかった曲であるというのは非常に残念ですよね……。
落ちサビで無音の中堂々とソロを唄う穂乃果の歌声は、リーダーとして貫禄ある素晴らしいものに仕上がっています。

28 僕たちはひとつの光
「今が最高」というフレーズ、本当に尊く素晴らしいものだと思います。
過去にすがるのではなく、生きている「今」を全力で楽しむ、という精神性は、当時μ'sがどういう形であれいつまでも続くと思っていた自分を強力に牽制しました。
同時に、そういう形で常に最高の今を生きること。そんな刹那の輝きを灯して生きていくことは、人間の最も幸福な生き様なのかもしれないと、何か諭されたように当時思いました。
言わずと知れた劇場版ラストの挿入歌。設定上では、μ'sが最後に行ったライブの、最後1曲。
「光」という、μ'sの概念そのものについて、「ひとつ」だと歌い上げる歌詞は、やはりμ'sの考え方の中に「全てとの調和」があるのだと思います。
心を一つに、同じものを目指して、みんなで叶える物語。
本当に筋が通っていて、文句のつけようがないフレーズなんですよね。
曲の中にも、メンバーの名前がそれぞれ使用される特別感が用意されていたりと、本当に、誰にとっても「特別」な、大切な1曲だと思います。

27 No brand girls
河田神降臨です。ぶち上げMAX曲その1。
ライブでの定番かつ、コール&振りコピの代表曲ですが、実はこれ1期の挿入歌なんですよね。本来の立場から考えるとその後の定番になる、というのは大出世だったと思います。
ライブ版の、ドラム音がひたすら続くイントロメロディが否応にも気持ちを高めてくれる感覚、本当に好きなんですよね。いつ来るんだ……!というワクワク感と、μ'sがポジションについて、いよいよ来た!という時のギター音。カタルシスの開放です。私の音楽の楽しさは、やはりそういうところにあるのかなと思います。

26 夢なき夢は夢じゃない
穂乃果の「ファイトだよっ」という代名詞を生んだソロ曲。
まさに主人公曲……!といった圧倒的な展開力と爽やかさは他の追随を許しません。
サビのメロディが風に乗って高く舞い上がるイメージなんですけど、その時に見える青空と太陽はまさに高坂穂乃果!という感じで、ソロ曲らしいソロ曲に仕上がっていると思います。

25 Beat in Angel
まじえんじぇー。
テクノポップ曲として驚異のBPMを叩き出すこの曲は、スクフェスでもかなり何度の高い譜面となっていますね。
真姫の楽曲、基本的に誰かと組むと凶悪な速度になっていくあたり、彼女の容赦ない一面が現れているようで非常に楽しく感じます。
ライブ時につけていた羽根の衣装がとっても可愛く、曲のイメージとのギャップでもうイミワカンナイ状態になってた記憶が。

24 夏色えがおで1,2,Jump!
前述の通り、私がラブライブ!と出会った、ある意味運命の曲。
1番の明るいイメージよりも、PVの2番以降で表現される夜のイメージがつよくて、やはり夏の持つ「過ぎ去る刹那性」が表現される切なさが魅力として伝わってきますね。
サビ後半のコーラスの応酬は寄せては返す波で遊ぶような雰囲気で、視点がぐるぐると回るPVの演出がとても楽しげでテンションの上がるものになっています。
間奏からにこソロにかけてのギターソロ、格好良すぎるんですよね……。
そして真姫の「あーついかーらー!」のコーラスはガチです。

23 それは僕たちの奇跡
2期OPテーマ。
アニメ2期1話で、穂乃果が雨を止ませていよいよμ's再始動!となったあの演出からの、この曲に突入する空気が本当に好きでした。
冒頭穂乃果ソロから「あしーたーへ\デデデン/」で右腕を一斉に掲げるあの動き、あれが大好きです。
アニメ1期のBDジャケットを盛り込む演出もステキで、特にサビ前の真姫のシーン、楽譜が風になびく中で気持ちよさそうにピアノを弾く、あの場面はそれだけで泣けてくる素晴らしいカットです。芸術。
OPに相応しいながらも、ところどころで「別れ」を感じさせる歌詞は、当時2期の行く末を考えた時に楽しみであると同時に淋しさも感じるものでした。
衣装もパリッとしていて格好良い、素敵なデザインだったと思います。

22 KiRa-KiRa Sensation!
2期ラブライブ決勝曲、挿入歌。
振り付けがこれまでの曲から拾い集めたものであるという、ある意味μ'sの集大成。しかも、メロディラインは「僕らは今のなかで」とシンクロするもので、先述しましたがこの2曲は同時に流すことで良い感じにシンクロしたりします。マッシュアップした音源やアレンジミュージックも探すと出てくる気がするので、気になる方は是非。
曲中で歌われる、「奇跡それは今さここなんだ」という歌詞が、「今」を生きるμ'sらしくて、そして少しだけ淋しくて、当時だいぶ泣かされました。「みんなで叶える物語」という、μ'sのキャッチコピーが含まれているのも強いですよね。

21 Mermaid festa vol.1
夏曲再び。
やはり、夕暮れの浜辺というものに私は弱いようです。
μ'sの曲の中では初めて「間奏でのセリフラッシュ」が採用された曲でしょうか。何度か触れていますが、この演出好きなんですよね。
スクフェスでは当時まだEXPERTも存在せず、HARDが難しい譜面だった頃に苦しめられました。サビ前が難しいんですよね……。

 

●20~11位

いよいよラストスパート。11位まで一気に行きます。

20 スピカテリブル
最強ことりソロ曲。
ことりのふわふわした声質と、それに似合わない格好良い曲調が何故かがっちりとマッチし、無限に引き込まれる魅力が生まれている1曲。
セリフ朗読も強いし、それを抜きにしてもメロディラインがとにかく格好良い。
イントロの段階で「!?」ってなる上に、それを唄うのがことりというギャップが本当に耳にくる。内田彩さんの、ことりっぽさをキープしながら最大限格好良く発声できるその限界ラインを見極めるセンスが光っていて、こういう技は声優ならではの妙技であるなあと感心しまくることしかできないです。
サビのコーラスに入ってくる高音が、悲痛な心の叫びのようにも聴こえる調整が本当に巧く、全てが混ざり合って唯一無二の世界観を作り出している名曲です。

19 MOMENT RING
μ'sのファイナルシングル表題曲。
その肩書きに相応しく、本当に全ての魅力を詰め込んだ、集大成の1曲ですよね。
イントロで基本的にはもうダメなんですけど、やはりこのギターの爽やかに駆け抜けるメロディはμ'sが辿り着いた「光と風」のメロディなのだと思います。
そしてこの局面でラップを持ってくる演出もとんでもないですよね……。
サビの歌詞、「無謀な夢から始まって奇跡のように全てが繋がって」、これにμ'sの軌跡の全てが詰まっていて、このワンフレーズだけで何回泣けるか、というくらいです。
2番サビ前の無限に伸びる穂乃果ソロ、これまたずるいですね……。いや、この曲本当にヤバいポイントが多すぎて、この中で語るにはやっぱりスペースが足りないんですよね。
でも、それくらいが良いんだと思います。だって、僕はまだ「終わらない青春」の中にいるのだし。
「何度だって青春」というフレーズ、とても好きなんですよね。
キャストだって、我々ファンだって、大半は青春時代を終えた大人たちなんです。
そんな人達がスクールアイドルという刹那の輝きを追う時に、再び「青春」を体験することができる。これこそプロジェクトラブライブ!の真髄なのかなって思ったりもします。

18 硝子の花園
この曲あたまおかしいです(褒め言葉)
そもそも女子高生2人の作り出す世界観ではないのに、絵里と希なら許される気がするのがおかしいし、南條さんと楠田さんの作り出す雰囲気がそもそも尋常ではない。
曲を観ると、サビまえのピアノのグリッサンドで一気に世界観に突き落とされる感覚が心地良く、各フレーズでの息遣いまで聴こえる表現力は流石としか言いようがありません。いや、ほんと何だこの曲……。
雰囲気が18禁(褒め言葉)
ライブで披露された時の、周りの観客全員が「メスになる」あの感覚、ヤバかったですよね……。男性がほとんどのはずのラブライブ現場で、あそこまで黄色い歓声が飛び交うというのも半端なものではなかったなぁ……と。

17 微熱からMystery
リリホワの超楽しい夏のパワーソング
ライブ映えするし、音源聴いても楽しいし、スクフェス譜面も楽しい、とにかく楽しい1曲。
サビの勢いがとにかく心地よくて、駆け抜ける熱気と情熱の雰囲気がまさに「微熱」。浮かされながらもどこか気持ち良い、そんな感覚は初めて聴いた時に鳥肌がすごかったです。

16 WAO-WAO Powerful day!
続いてPrintempsの超楽しい朝のパワーソング
可愛いのに格好良くて、何より楽しい!そんな「音楽」の良さが詰め込まれたぶち上げナンバーです。曲聞いた段階でだいぶ好きなんですけど、ライブ映像見て度肝抜かれましたよね。
もう本当に楽しそうじゃないですか。現地でこの曲を聴けなかったのは後悔だな、という曲はいくつかありますが、この曲はその筆頭の1曲だと思います。

15 Trouble Busters
そしてこの流れでBiBiの超楽しい(ry
この曲、コールがとにかく楽しくて、これを完璧にできるようになりたい!って当時たくさん聴き込んでLVに臨んだのですが、5thではDAY1に演奏されたきり、DAY2では演奏されなかったんですよね。
そのフラストレーションは、未だに抱え続けています。いつかどこかで、この曲のコールへの想いをぶつける場面が来たら、私の理性はどこかに吹き飛ぶかもしれません。

14 START:DASH!!
アニメ1期で、μ'sの始まりとなり、締め括りともなった1曲。
前述の通り、この曲に受けた衝撃は凄まじく、当時1番好きな曲はこの曲でした。
「悲しみに閉ざされて 泣くだけのキミじゃない 熱い胸きっと未来を 切り開くハズさ」
この歌詞に込められた願いと思いと、全てを賭ける情熱のようなものに、私の心が揺り動かされ、"もう一度"青春へと足を踏み入れることになったんだと思います。
曲の最終局面、落ちサビからの大サビへ入る「切り開くは!ず!さ!」で3人ずつが腕を振り上げて振り返る動きが狂おしいほど好きで、その背中が物語る決意のようなものに、本当に魅了されたと思います。

13 私たちは未来の花
園田流最強和ロック。
単純に曲がすきです。もう格好良いの他に言いようがないですね……。
三森すずこさんの歌唱力は当然ながら、海未のキャラクターとリンクした、鮮烈で、しかしどこか奥ゆかしいメロディラインが見事に決まっており、サビが2段構えになる構造も、おさまらない興奮を呼びます。
サビ後半、「そして私たちは巡り逢う」の部分でバックに流れる琴の淀みないメロディが強調する「和」が、彼女の凛とした格好良さとマッチしてどこまでも気持ちを高めていきます。
この曲、札幌のファンミで演奏されたんですよね……。現地に参加できていれば、と後悔が止まらない曲のひとつです。
ソロ曲部門、第1位となりました。

12 PSYCHIC FIRE
説明するまでもない、BiBiのリーサル・ウェポン。最強無敵のコール曲です。
当然ながらこの曲も、現地で味わえなかった後悔シリーズです。(多分この先の曲全部そうですね……)
こういう曲、こういうのが好きなんです……という性癖がすべて詰め込まれた公式コール入りぶち上げナンバーですね。
もうユニット名どころかキャラ名まで叫ばせてくれるその構造は、曲のとおりに一緒に唄えば観客を舞台装置として音響が完成するという合理的かつ効率的な名曲であり、これが完成したfinal現地の熱気は、BDの映像越しにも伝わってきます。
BiBiコール、私もやりたかった……。

11 春情ロマンティック
はじまりですか?
ここまで最強コールだのぶち上げだの、激しい曲ばかりが並んでいましたが、この曲は芸術点100万点っていう感じの評価でこの順位というのも納得の1曲です。
正直シングルで聴いた時には普通に良い曲だなーくらいの印象だったのですが、finalの映像見た瞬間に評価が一変しましたよね。
Lilly White、なんだこの人達は……!?
ダンスのキレと歌詞に合わせた表情作り、会場を呑む迫真の表現力。このユニットの真髄がこの曲で大開花した、という印象でした。
これももちろん、現地で観たかった後悔だらけの曲です。
リリホワの総合力がとにかく光る、圧巻のステージでしたね。特に3人が順にふわっと花開くような動きをするフリがあるのですが、そのタイミングの合わせ方が完璧すぎて鳥肌が止まらない状態です。アウトロのダンスも素敵だったなあ……。

 

●10~1位

いよいよ最後の上位10曲です。完走は近いですよ……!

10 嵐のなかの恋だから

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この曲、めちゃくちゃ面白いですよね。
とにかく短調長調が入れ替わりまくって、世界観が目まぐるしく2転3転します。
最初は「るてしキスキしてる」みたいなエキゾチックなものかな?と感じますが、アラビアンナイト風の世界観は途中から切り替わり、様々な童話の世界を冒険しているような、不思議な感覚の中で曲は進行していきます。
Bメロのコーラスではついに2種類の歌詞をメンバーが歌い分けるというテクニカルさも極限に達しており、最終的にはセリフラッシュも打ち込んでくるという、μ'sの「ヘンな曲」全部乗せを実現したかのような超絶技巧曲です。
そして私、こういう飛び道具大好きなんですよね。
しかも今回のセリフラッシュ、単発のセリフが9人分ではなくて、1つのセリフを全員で繋ぐっていうこれまた声優的超絶技巧を取り入れていて、本当に「ヘンな曲のヘンなところ欲張りセット」と呼ぶに相応しいものになっています。大好き。
ライブで演奏される機会が無かったのがこれまた非常に残念です。が、「現地で聴けなかった」後悔を抱えることにならずに済んでいるのは救いかもしれません笑

 

9 Music S.T.A.R.T!!

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我らが西木野真姫ちゃんのセンター曲です!
私がラブライブ!に惹かれて、初めて行われた、そしてμ'sでは最後となったセンター総選挙の結果が反映された1曲。
歌詞の中に「Love Live!」が含まれる特別感は、キラキラしていてまさに「お姫様」というような衣装に現れています。
この時の総選挙、上から真姫、絵里、穂乃果……と、偶然にもμ'sの誇る歌唱力オバケが3人上位に名を連ねており、2番からのその3人の掛け合いはとてつもないクオリティになっております。
そしてCメロの真姫ソロから連なる「消えない ずっとね 消えない」のコーラスは、非常にバランスが取れている極上のハモりを生んでいます。
からの大サビは転調しての突入と、もう文句なしの編成。
パーティのようなきらびやかなPVも、パジャマパーティーの楽しげな様子も、非常にクオリティの高い完成度となっていると思います。
ライブではサビの振りコピが本当楽しくて……。パンフにも「みんなで一緒に踊りたい」とPileさんのコメントがあったのですが、その浸透率があまり高くなかったのは少しだけ残念なところでした。

 

8 LOVELESS WORLD
からの、ラブレスワー!(同じジャケ絵になるため画像は省略します)
焼き肉が食べたいですね。
嵐の中開き、閉まるドア……という若干ホラーテイストな特殊イントロから始まるこの曲は、表題曲とは一転、バリバリのロックナンバーとなり、格好良さを前面に押し出した構成となっております。
どの部分を取っても非常に格好良い1曲でありますが、何と言っても特筆すべきはラスサビからのコーラス、でしょうか。
この曲のラストはサビメロディとコーラスにパートが分岐するのですが、驚くべきことにコーラス側に上記「Music S.T.A.R.T!!」での上位3人、真姫・絵里・穂乃果を配置するという大胆な構成が炸裂します。
ぶっちゃけ、カラオケにいったらそっちが歌いたいですし、実際歌います。落ちサビから絵里→穂乃果→真姫と繋げ、最後に叫ぶ「LOVELESS WORLD!」から3人はコーラス担当となりますが……そっちばかり聴いてしまう存在感といったら!
4thの本番ではそのテンションの高まりのあまり、少し走ってしまい空中分解の危機もありましたが、気合いでテンポを戻し事なきを得るというひやひやする一幕もありましたが、そもそも曲のエネルギーがとてつもないのでその当たりは全く気になりません。
表題曲とカップリング、2曲揃っての演出は非常に完成度が高く、このシングルは総合力が凄まじいものとなりました。完敗です。

 

7 Shangri-La Shower

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PSvitaで発売された、「ラブライブ!スクールアイドルパラダイス」のテーマソング。
結構バカにされてますけど、私このゲーム大好きなんですよ。
ユニットごとのストーリーをテーマに扱った3バージョンが存在したため、この曲のパート分け構成もユニットごとの3人組となっております。
「パラダイス」の名の通り、リゾートでのライブをテーマに作成された新曲だったので「夏」全開のナンバーになっており、まあ要するに、すきです。
特に2番サビ前の「ストーーーーリーーーー」が長いところ、そのバックでダンダンと叩き込んでくるドラムのメロディが非常に心地よく、サビメロディの活発な中に潜むアンニュイさは、夏の楽しさと切なさを絶妙に表現しています。
そもそも「シャングリラ」って響きがすごく煌めいていて、ステキなワードだと思いません?とってもロマンティックな1曲。ワクワクが止まらないですね。

 

6 NO EXIT ORION

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超好きです。このくらいの順位に来ると語彙が失われていきますね。
Printempsの格好良い部分が全力で表現された、最高に高まるロックナンバー。
特にfinalでのライブパフォーマンスといったら……新田恵海さんの超格好良いマイク回しは必見です。
サビの中盤、「ふたりきりの夜空で」あたりで突如やってくる「タメ」と「開放」がリズム、メロディともに抜群に気持ち良く、直前のピアノ伴奏のグリッサンドもその助走に一役買っています。もうこんなの全力で跳ぶしかないんですよね……。
全体的にストリングスが強めのアレンジメントは非常にPrintempsにマッチしており、少しヤンデ……重たい恋の歌詞も、切ない歌いまわしで雰囲気作りを手伝っています。
当然ながら、「現地で聴きたかった」と後悔が尽きない1曲でございます。
スクフェス譜面も叩いていて楽しいので総合力本当に高いですね。
堂々の「ユニット曲1位」でございます。

 

5 Hello, 星を数えて

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いよいよここからベスト5。
劇場版1年生曲。
この曲が好きな理由は冒頭の「劇場版」の部分でも語ったのですが、とにかく音使いがオシャレで、踊るようなピアノ伴奏は真姫の「楽しさ」が全開で表現されているようで聴いていて嬉しくなります。
サビ直前のグリッサンドはお互いに勇気づけあった、凛と花陽を優しく支えた真姫の「背中を押す手」そのものであり、2人を見守る優しい気持ちの現れなのかなと思います。
Cメロからの変奏部分は非常にポリフォニックに展開され、ドラムロールがそこから始まる「新しい世界」への入り口を盛り上げます。
そこからの大サビ、「Hello, 星から メッセージ」の部分で少し発生するタメが大好きな部分です。ここで力の限りペンライトを……振りたかった……。
凛が、花陽が、そして真姫が、μ's無き次の年へ向けて、それでも力強く進んでいく成長を垣間見ることができる1曲として、本当に素晴らしく素敵な曲だと思います。

 

4 Mermaid festa vol.2 ~Passionate~

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ここでデュオトリオなんですよね……!
所謂「豆2」ですが、この曲の素晴らしさは本当に奥深く、ただテンションの上がる楽しい曲、で終わらせるのは非常に勿体無いです。
まずそもそも、歌詞が非常にえっちいです。18禁と評した「硝子の花園」を軽く越えてくるエロさです。それを、この2人が唄うというのもこれまたダメさを強調しています。
まあそのあたりはさておき。
スローテンポでスタートするイントロメロディから、突如として加速する「くるっとくるっとくるっと回ろう!」はその瞬間にテンションがぶち上がるトリガーであり、一瞬アンニュイな表情を見せた元気な少女2人の、本領発揮といった元気が爆発するエネルギーは歌詞の微妙に性的な雰囲気など吹き飛ばして炸裂します。
全編に渡ってサンバリズムが伴奏を叩き、自然と身体が動くビートは曲の雰囲気とも合わさって無限に楽しさを高めていきます。
セリフを挟んでからのCメロは一旦落ち着きますが、伴奏はその逸る気持ちを抑えられず、ひたすらにメロディをかき鳴らしていきます。
落ちサビでもその勢いは収まらず、一気にクライマックスに突入するテンション感は、他のどの曲よりもアツく、元気で、エネルギーに満ちていると言えるでしょう。
音楽の持つ根源の力、魂を揺さぶり、身体を動かす原始のエネルギー。そういったものが全力で表現されているこの曲は、μ'sの曲の中で私が最も好きな部類の音楽です。

 

3 SUNNY DAY SONG

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いよいよベスト3へ突入します……!
もう説明の余地がないくらい誰もが大好きな、μ'sをμ'sとして構成に伝わる"伝説"たらしめた、まさに神話の1曲です。
劇場版タイトルが「The school idol movie」だった理由が、今後生まれる全てのスクールアイドルに祝福の光を、という内容だったから、と解釈しているのですが、だからこそ後発のプロジェクトである「サンシャイン!!」にも関わる「SUNNY」という単語が含まれているのだと、私は信じています。
さて、曲はというと、振りコピ&転調&跳び曲であり、要するに私の好きな要素が全て詰まった最強の曲、ということになります。
サビの、指を天へ向かって突き出す振り付けも、9人だけではなく、参加した全てのスクールアイドルが行っていたもので、つまりそれは「10人目」である我々もまた真似て良いモノだったはずです。
そんな楽しい振りを繰り返していった2番の後、劇場版ver.に収録される間奏の超格好良いフットスタンプ9連打を経て、落ちサビ穂乃果ソロです。
ここの声の伸びがたまらない。ありがとうえみつん。あなたがμ'sのリーダーで良かった。
そしてそのロングトーンを尻目に、曲は転調をし、エネルギーを最大限タメての、大ジャンプ!です。ここで跳ばなきゃいつ跳ぶんだ!という誘導は、東京ドームでは最高の形で表現されたようで私はもう思い残すことはありません……。
わがままを言うのであれば、現地で私もやりたかった。これに尽きます。
この後の全てのスクールアイドルの福音となる、この曲。もしも今後、何かのプロジェクトや企画にて、どういった形であれ演奏されるのであれば私は全面的に支持し、何があってもその場に居合わせ、全力で跳びたいと、そう思います。

 

2 Super LOVE=Super Live!

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河田神降臨です。これぞ……なんすよね。
もうここまで来ると何の説明もいらない(このフレーズ何回使った?)、最強無敵ぶち上げMAX全開ハラショーソングです。
こんなの演奏されたら、ただ喉を枯らして叫びまくるしかないんですよね。
「Come on!」と「Go!」と「OK!」これが言えれば他は要らない。ただただ、μ'sと一緒に「声を合わせて」唄えば、成立するのは「We are the ONE!!」のフレーズ。
そして間奏を挟んで迫る、「Super LOVE=Super Live!」の9連ソロ。
もうなにこれ。とにかくライブで楽しくなるためだけに作られた、そんな曲なんですよね。それもそのはず、タイトルに「Super Live」って入ってるんですもん。
サビメロディはそんなぶち上げ曲に対して、例のごとく入り込んでくる「泣きサビ」という徹底っぷり。大サビではコーラスまでついてくる、こちらもぶち上がりフルコースです。
河田貴央さんは、とんでもない曲をこの世に生み出してしまった……。
もう残り1曲なんでこれを言うのも最後ですが、この曲を現地で死ぬほど叫びたかった。好きだけど、やっぱりその後悔を思うと苦しくもなる1曲ですね。
そしていよいよ、1位。

 

1 Wonderful Rush

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この曲のPVを初めて観たのは、アニメが始まって少し経った頃、徐々にμ'sに興味を持ち、シングルを買い始めたときでした。
飛行場という特殊な場で展開される風と光と、青空のダンス。バックに流れるのは希望に満ちた、ひたすらに前向きなメロディ。良い曲で可愛くて格好良くて、とにかく楽しい!ラブライブ!ってすごい!
そんな想いを、PVから喰らいました。

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とりあえず冒頭から好きです。イントロ前の飛行機が通過した後、シルエットで映し出される9人。ここが既に格好いい。
そしてセンターであることりが覚醒し、「未来をしっかりみて!」の歌い出し。

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ここの「ハイ!ハイ!すすめ!」の部分、このポーズのままぴょんぴょんするメンバーが全員かわいくて好きです。真姫推しの私はヽ(・∀・)ゞこのポーズで一緒にぴょんぴょんします。楽しい!

何度か記事で触れていると思いますが、私は2番から曲がガラッと変わる曲、というのが大好きです。単純に変化があれば飽きが来ないですし、ただ繰り返すだけではない特別な次のフレーズが飛び出してくるのは、作り手の拘りが感じられるからですね。
この曲はその点、大満足です。2番から一気に変化が来ますからね……!

そしてそんな2番のサビを終えると、曲最大の盛り上がりポイントがやってきます。

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えぇ……

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何この子……

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美しい……。
真姫による「Wonderful……」のソロ。歌姫かよ……。
しかし、見どころはこれでは終わりません。ここからこの雰囲気を文字通り「切り裂いて」、にこラップが炸裂します!

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そこからさらに3,2,1,0!のカウントダウンが始まり、腕をぶんぶん振り回す最強の高まりポイント、「Hi!Hi!Super Jump!」のラッシュが。

そこからことりソロに繋がると、彼女が一番格好良い「天を指す」ポーズからの引きカメラです。もう最強。最高に格好良い。

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そしてドパーン。

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この水柱が、この後の大サビでの清涼感、疾走感を強調するんですよね。
サビに伴って舞う水しぶきはキラキラと輝き、流れる風を表現し、爽やかでひたすらに気持ちの良い空気をリアルに感じさせてくれます。

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掌を胸の前で上向きに揃え、くるっと回す振り、何度も振りコピしてきました。でも、何度やってもやっぱり楽しいんです。
この曲は、そんな"楽しい"がそこかしこに散りばめられていて、シングルで音源を聴いて、PVを観て、ライブ映像を見て、その度に新しい発見と感動で心を満たしてくれます。
言い忘れていました。河田神、降臨ですね。
この人の書く曲はどこまでも私の心にぶっ刺さるようです。何なんでしょう、本当。
この曲のとにかく前向きで、希望に満ちた歌詞も、清涼感溢れる衣装や振り付けも、そして勇気と元気をもたらす最高のメロディも、全てが大好きで、文句なしの1位である、そう言えます。
冒頭で5th LIVEのことを語った時に少し触れましたが、この曲、個人的に最強の演奏音源は5thのDAY2、これです。しつこいようですが、この日の真姫ソロ、Pileさんは絶好調オブ絶好調です。驚天動地の上手さです。絶対に損はさせません。finalも良いですが、5thのBDを1曲だけ観てもだれも怒りません。さあ!

 

●あとがき


と、いうわけで、私のμ's114+4曲講評、如何だったでしょうか。後半、ランキングの高い曲になるにつれ、やはりテンションが抑えられずに文章量が多くなっていきましたね。
ここまで全て読んだあなた、現在33500文字です。ごくろうさまです。マジでありがとうございます。

そして、現在4月2日の午前6時です。本来であればこの記事は3月31日にアップされ、4月1日のμ's final2周年に合わせ、タグと共に宣伝される、そういうものでありました。
個人的なスケジュール管理の甘さ故に、足並みを揃えられなかったことを、主催の生春さんをはじめ、企画に賛同し各々忙しい中執筆を間に合わせ、記事を投稿した他の参加者の皆様にお詫び申し上げます。

 

私が今後ここまでμ'sについて語ることは、きっと無いと思います。そしてここまで長いものを書くこともきっと無いでしょう。
それだけの想いを、この機会にとぶつけさせて頂きました。曲の講評を全曲なんて無理をしなければ間に合っていたところ、ワガママでここまで勝手に走りきったことはすみません、と思いつつ、今だから、今を最高と言うために少しだけ勝手をさせて貰いました。

遅れてしまった分は、皆さんを満足させる(?)内容でもって罪滅ぼしとさせて頂こうかと思います。

 

ではでは、またAqoursの曲の記事にて。

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪

2018年4月 十六夜まよ

紅白の キセキの調べ 愛のうた

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

4月24日の発売に先駆けて、ついに!いよいよ!全世界黒澤姉妹推しファン待望のラブライブ!サンシャイン!!TVアニメ2期Blue-ray第5巻購入特典撮り下ろしAqoursオリジナルソングCD」より、黒澤ルビィ黒澤ダイヤがそれぞれ歌うソロ曲の試聴動画が公開されましたね。

この記事を読んでいる方で、「まだ聴いてないよ」という方がいるとは思えませんが、念の為まずはリンクを置いておきます。

www.youtube.com

今回は、この試聴動画から

RED GEM WINK Sounded by 黒澤ルビィ

そして

WHITE FIRST LOVE Sounded by 黒澤ダイヤ

この2曲について思うところをひたすらに語っていこうと思います。

歌詞、キャストによる歌唱、メロディ等の音楽的要素などなど……多方面から総合的に分析・考察をしていこうと思いますので、お付き合い頂けると嬉しいです。

 

注)歌詞は下線と斜体で引用とします。(音源からの耳コピであるため、正式版とは異なる可能性が多々あります。ご了承ください。)

 

続きを読む

P.S.「ありがとう」:旅立つあなたへ贈る唄

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

唐突ですが、単発で楽曲考察をしてみようと思います。

今回のテーマは

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P.S.の向こう側 Sounded by CYaRon!

です。

 

Aqoursから派生する3人組ユニットのうち、千歌ルビィからなるこのユニットは、正統派アイドル!といった感じの可愛らしい曲と、シリアスな顔がギャップの魅力を生むバラード曲とを巧みに操る元気系ユニット、といったところでしょうか。

そんな彼女たちの楽曲の中でも熱狂的なファンが多い(?)この曲は、様々な観点から歌詞考察ができ、私の親交の深いフォロワーさんの中にも素敵な記事を書いている方がいます。

ぺこさん(@pecopeng)の書いた以下の記事は、読んだことのある方も多いのではないでしょうか?

ameblo.jp

この記事でぺこさんが語る「次元超越説」は非常に興味深いもので、楽曲の持つ可能性や歌詞の広がり、キャラとキャストが2人3脚で成長していく2.5次元コンテンツにおいての相互作用やさらにはコンテンツ終焉後の行く末等、深い考察が歌詞に沿って非常に納得のいく形で展開されていますので、まずはご一読をお願い致します。

 

ぶっちゃけこの曲についての解釈はぺこさんのこれで十分というような気が私自身してしまっていたりもするのですが……。

実はこの曲、私も結構好きです。CYaRon!の魅せる可愛い中にもアンニュイさや淋しさが滲んでくる絶妙な表情感は他の曲では味わえないものですし、描写されている世界観が本当に柔らかく、温かい。

だからこそ私は、別のアプローチでこの曲を読み解いていきたいと思います。

ぺこさんの記事を読む前に実際に私の頭のなかで展開されていた解釈を、TVアニメ2期が終わったこの段階で根拠を補強する形でアウトプットしようと思いますので、お付き合い頂ければ幸いです。

注)歌詞はいつものように下線と斜体で引用とします。

 

●手紙の行方

まずはポップなイントロからスタートするこの曲、Aメロ→Bメロの間はロ長調での展開だと思われます。このロ長調という調性は「積極的になると、大胆な誇りを表し
消極的になると清潔な純粋さを出す」と評されることがあり、この曲の持つ明るく動的なアクションと、ピュアでもの淋しげな感傷との2面性が見事に表れていると思います。

誰もいない カフェのテーブル
頬杖ついて考える
どうしてるかな 君は今ごろ
誰と過ごしてるの?

というルビィパート、この「君」が誰であるかは曲の解釈において注目点となりそうです。

この時「誰もいない」というのは、この曲の主人公が誰かと相談するわけではなく、ひとりで考え事をしている、ということが想像できますね。

なんとなく さっき買った
ポストカードを取り出して
「お元気ですか?」 書いてみたけど
次の言葉が探せない

千歌のこのパートではポストカードが登場します。「なんとなく」という気分は「さっき買ったポストカード」にかかっているように感じられて、何らかの目的を持った主人公がポストカードを購入することを決め、何かのメッセージを書き始めたことが推察できますね。

毎日 話しても足りないって 思ってた

曜のアンニュイなこのパートで、毎日話しても足りないと思ってた存在と、次の瞬間には「毎日話せない」関係になってしまう、別れが近いことが想像できます。

 

サビからは転調が入り、メロディのイメージもガラッと変わってきます。

調性は変イ長調「夢想的で繊細、抒情的で壮麗」と表現される調です。

いまは遠いんだね さみしい気持ちで
つめたくなった 紅茶飲んでるよ 
でもいつかいつかね 
また会える気がするからさ
落ち込んでないよ

「さみしい気持ちで」と唄った直後に「落ち込んでないよ」というのは矛盾した感情ではあるのですが、淋しさを感じないわけもなく、だけど彼女たちは落ち込む素振りは見せずに、別れを迎えねばなりません。

「今は遠い」という心境は未来の自分たちを想像してのことか、ここは少しだけ、楽曲としてのアンリアルな部分が含まれる表現だと感じています。

「いつかまた会える気がする」という表現は、決して近くはない場所へ相手が行ってしまうことを逆説的に表現しているように感じられ、希望を持つような歌詞が逆にその淋しさを引き立てます。

こういった心の機微を繊細に表現するメロディはそれでもなお明るく、テンションの高い構成となっており、こちらでも裏に潜む淋しさが強調される形となっているように感じられます。

 

手書きだと照れちゃうね
ちいさな文字をながめ
だんだん下手っぴになってきたみたい
ボールペン くるりとまわした

2番頭は曜のソロパートからです。

現代の女子高生として描かれる彼女たちの普段のやり取りは、やはりメールやメッセージアプリなのだと思います。そんな中で敢えて手書きでのメッセージを贈るというのは照れもあるのでしょうか。

「下手っぴ」という言葉のチョイスがすごく可愛くて、等身大の魅力が溢れてきますよね。真剣に相手を想うからこそ、その字が下手に、不格好に見えてきてしまい、息をつくためにペンを回す。適当な手紙ならば、文字が下手っぴであることなんて気になりません。

離れてしまうなんて
ありえないことだよと 笑ってたね

こうやって笑いあった仲であっても、自然と時間は流れて別れはやってきます。

だからこそ、

最後にひとこと オマケみたいに
伝えておこう (P.S.…)
「どうもありがとう」
だっていつかいつかね 
また会えるはずだからきっと 
その日を待ってる

伝えるべき一番の言葉は「感謝」

さあ、このP.S.が届く先、即ち「向こう側」にいるのは誰?という話になってきます。

 

 

●一瞬の気持ちの揺らぎ

前述のように、この曲は別れを迎える関係性を前に感謝とありったけの愛情を伝える物語を唄うものです。

そんな気持ちを伝えるため、少女たちは精一杯の明るさで一抹の淋しさを隠し、アップテンポなメロディを奏でるのですが……。

曲中に1箇所だけ、「淋しさ」の方が表に出て隠しきれなくなるポイントがあります。

返事なんかいらないけど
楽しかった季節
すこしだけ思い出して
胸がしめつけられて
切ないんだ

それがこのCメロ。

伴奏のメロディもこの瞬間は凪のように一瞬鳴り止み、3人の歌声だけが響きます。

「返事なんかいらない」から、せめて「すこしだけ思い出して」と願うのは、「楽しかった季節」

pecopeng.hatenablog.com

再びのぺこさんです。

「季節」の解釈についてはぺこさんの記事でこの上ない説明がされているので、こちらを引用させて頂きます。

「楽しかった季節」の「季節」という言葉。ラブライブ!及びラブライブ!サンシャイン‼の楽曲では度々出てくる言葉で、私がとても好きな言葉です。

ラブライブ!シリーズの楽曲における「季節」という言葉は、単に春夏秋冬という意味ではなく特定の期間、瞬間、時間の流れといった意味を含みます。

この場合は「楽しかった季節」。昔の、「君」と一緒に過ごしていた時間、ということでしょうか。スクールアイドルである彼女たちの目線で考えると、それはスクールアイドルとして輝いていた瞬間と捉えることもできますね。

春夏秋冬それぞれの想いを紡ぎ、走りきった1年間。ともすればこの「季節」は「四季」。つまり1年間のスクールアイドル活動と取ることもできそうです。

 

では、3人が別れを告げる、スクールアイドル活動を共に過ごした人たちとは?

結論へといく前に、もう少しだけ曲を見ていきます。

 

大サビは1番2番のサビの繰り返しですが、

でもいつかいつかね 
また会える気がするからさ
気のせいかもね

で少しだけ変奏があり、勢いを保ったままサビのメロディが繰り返される演出はポップな音使いをしながらも滝が落ちるような強烈な圧力をもたらす効果があり、ダメ押しと呼ぶに相応しいラスサビへとエネルギーを高めていきます。こういうの大好きですね。

 

歌い出しや、ライブの立ち位置から考えると、センターはルビィなのだと思います。

それでは、この曲は姉であるダイヤに宛てたものでしょうか。

それともCYaRon!が歌っていることを鑑みて、将来進学などで内浦を離れたを想い、千歌が歌う曲でしょうか。

 

それぞれそういった解釈も可能だと思いますし、聴く人の数だけ曲の世界は存在するはずなので先のぺこさんの解釈も含め、色々な可能性を考えながら曲に触れるというのは大変おもしろいことだと思います。

 

ではいよいよ、この曲にまつわる物語を、私の視点で展開していきましょう。

 

 

●3月、ある日の浦の星

 

「「「引退式?」」」

 

部室に揃ったメンバーが口を揃えて私に疑問符を投げかける。

まあ……いきなり言われても何のことだかわからないよね。

 

千歌「そう、引退式だよ、引退式!私達は部活動としてAqoursをやってきたでしょ?」

 

梨子「それと引退式?ってどういう関係が……?」

 

千歌「だから!どの部活も、最後の大会が終わったら3年生とのお別れ会みたいなのをやるでしょ?私達スクールアイドル部も、3年生の引退式をやる必要があると思うんだ!」

 

「あー……たしかに言われてみれば、そういう部活がほとんどだよね。水泳部でも夏の大会の後にはやってたかも。」

 

ルビィラブライブ決勝大会が3月だったから、バタバタしてそれどころじゃなかったもんね……。もうすぐ卒業式で、そっちのことばかり考えちゃってたし。」

 

善子「なるほど。それで1,2年生だけが集められたってことね。クックック……我が眷属の旅立ちを祝福する最後にして最大の儀式、この堕天使ヨハネも全身全霊をもって……。」

 

花丸「善子ちゃんがやる気で何よりずら。でも千歌ちゃん、時間はあまりないよ?」

 

ヨハネよっ!」という善子ちゃんのいつものセリフを聞きながら、私は皆にアイディアを説明する。

 

「--手紙と、唄が良いと思うんだ。」

 

 

と、いうわけで、少々私の妄想を垂れ流してみました。(やっぱりSS書くの難しいですね)

 

皆さんは学生時代に部活動をやっていましたか?

スクールアイドルに限らず、全ての学生の部活動やサークル活動には必ず期限があり、時が来れば最高学年の部員は引退という形で部を去ることになります。

大会の時期やその部の活動時間によってタイミングはまちまちだとは思いますが、いずれはその時が訪れ、部に残る他学年に送別される形で彼らは引退していきます。

 

そんな部活の引退式、心のこもった手紙や色紙等……温かい想いが、部に残るメンバーからプレゼントされるものではないでしょうか。

例えば私が所属していた合唱部では、3年生の引退によせて1,2年生は1曲新たな曲を練習し、引退の手向けとして演奏したりしました。

人数が多い部活だと色紙に寄せ書きをするパターンが多いですが、9人のAqoursだったら、手紙やポストカードといったメッセージを個人で用意することになるかもしれません。

 

そして浦の星女学院のスクールアイドル部でも、その例に漏れず3年生の引退式がひっそりと行われるのではないでしょうか?

 

もうおわかりかと思いますが、この「P.S.の向こう側」は、そんな3年生の引退式で、3つのうち唯一「3年生が含まれない」ユニットであるCYaRon!が手向けとしてプレゼントする、送別の1曲なのではないか、というのが私の解釈となります。

善子と梨子、花丸はそちらも3人でチームを組むかもしれませんし、それぞれ独自の方法で何かを用意するかもしれません。

ですが少なくとも、CYaRon!の3人はアイドルとして、今後も部に残る(浦女が廃校した後のAqoursの所在については明言されていませんが、ここでは特に気にしないこととします)メンバーとして、今できる精一杯のことは何だろう?と考えたときに「曲をプレゼントしよう!」となるのは自然のことかと思うのです。

そして同時に手渡されるメッセージカード。それを作成する際に悩んだり、淋しくなったり、そんな物語が紡がれた1曲。

サプライズ的になるのでしょうか。部室に3年生を招待し、突然始まるパーティ。

3年生へ口々に告げられる感謝の言葉達。

そんな中、あの軽快なイントロが流れ出し……。

曲の最後にはきっと、「ありがとう」の言葉とともにポストカードが手渡されるのだと思います。

真剣な想いを込めた、唄と手紙。

 

P.S.の向こう側には、苦楽を共にした最上級生、3年生の3人がいるのでした。

 

 

以上、如何だったでしょうか。

「こういう解釈もありだよなぁ」と、一つの可能性の形として。

いつかこの曲に再び触れた時に、そんな浦女での日常の一コマを「すこしだけ思い出して」貰えたら嬉しいな、と思います。

 

だらだらと続けてもこれ以上は説明ができそうにないので、今回はこのあたりで。

ここまでお読み頂き、ありがとうございました!

Curtain Call:みんなが叶える物語

ーーみんなで叶える物語。

例えばそんなキャッチコピーをもつ、伝説となったグループがこの曲を唄ったのなら、タイトルは「WONDERFUL STORY」だったのかもしれません。

 

 

皆様お久しぶりです。十六夜まよです。

 

TVアニメラブライブ!サンシャイン!!が大団円を迎え、早くも2ヶ月近くが経とうとしております。

挿入歌に絡めて感想や曲考察をまとめていくこのブログですが、しばらく13話を真剣に考える時間を取れず、ズルズルとこんな時まで引っ張ってしまいました……が、そろそろ自分の言葉をまとめる時かなと思いやっと筆を執った次第です。

 

今回は2期第13話挿入歌

WONDERFUL STORIES Sounded by Aqours

2期最後の挿入歌となるこの曲について、感じたことをつらつらとまとめていこうと思います。

だいぶ時間が経ち、各々の中で第13話が、この曲が、そしてアニメ2期全体が整理され理解を深めている段階かとは思うので、新しい視点や奇抜な考察等は含まれていないと思いますが、お付き合いいただけると幸いです。

 

注)歌詞はいつものように下線と斜体で引用とします。

 

 

●STORIES

私が一番最初に気になった部分は、タイトルの「STORIES」が複数形であったことです。

勿論これは「STORY」=「物語」の複数形です。

つまるところ、「WONDERFULな物語"たち"」が唄われるこの曲ですが、この「物語たち」は一体誰の、どんな物語たちなのでしょうか。

まずは私なりに考えた数パターンの「STORIES」の解釈についてをまとめてみようと思います。

  1. Aqoursの物語
    グループとしてのAqoursが、これまでに辿ってきた"キセキ"。
    輝きに触れた千歌が自身も「輝きたい!」と始めたAqours
    実はこのAqoursには既に歴史があり、3年生が2年前に結成し、一度は夢破れ、そしてダイヤの働きにより再び動き出した物語。
    夏の大会では一度敗退するも、新たな目標を得て再度走り出したAqours
    初の決勝大会出場を決めるも、廃校を免れることはできず再び目標を失ってしまったAqours
    最後は浦女生徒全員の希望を繋ぐため、歴史に名を刻むことで「物語」を永遠のものとしようとしました。
    そして3年生の卒業を迎え、Aqoursのこの先は……?
    実はまだ終わっていないAqoursの物語は、それだけでも多くの場面、歴史を切り取ることができ、この数々の"キセキ"はそのまま「STORIES」だと言うことができるでしょう。

  2. Aqoursメンバーそれぞれの物語
    「スクールアイドルとして、輝きを目指しがむしゃらに駆け抜ける、9人の少女たちのストーリー。それがラブライブ!サンシャイン!!です。」
    浦ラジでよく耳にするこのフレーズは、そのまま「STORIES」の答えになっていそうです。
    勿論、1つの目標を目指し力を合わせているメンバーですが、ことAqoursに関してはその活動の中で各々が個人の自己実現のため、多くの葛藤や経験を通して成長を遂げています。
    特に2期に入ってからはその描写は多く、メンバーそれぞれにフォーカスした時に9人分の色濃い物語が展開されていました。
    Aqoursの活動を通して語られた、9人9色の青春の物語。これも「STORIES」となるでしょう。

  3. Aqoursの音楽の物語
    私は挿入歌について、過去の記事で「節目節目でその歌詞には意味があり、内容は物語に寄り添ったものである」としていますが、それはつまりストーリーの中で物語を象徴する大きなまとめであるということです。
    歌詞の中にも
    思い出からは 流れるメロディー
    とあるように、思い出(=物語)とメロディー(=挿入歌)は密接な繋がりがあります。
    そしてこの曲の映像では、過去の挿入歌の場面、衣装を1期からすべて挿入してくる、という超必殺技が炸裂しました。
    これまでのAqoursのキセキの中で、節目節目を飾ってきた挿入歌達が、最後のこの場面で一堂に会し、目まぐるしく画面を彩る光景はまさにキセキの共演と呼ぶに相応しく、それこそがAqoursが奏でてきた物語たち」なんだと言えます。

  4. "みんな"の物語
    そして、ラブライブ!サンシャイン!!を通して輝くのは、千歌達Aqours9人だけではありません。劇中に登場した浦女の生徒たちをはじめ、応援してくれた家族、そしてSaint Snowの2人、決勝のAqoursを見た少女たち等、Aqours以外の登場人物について、それぞれの物語がそこにはありました。
    さらにはキャストのあんちゃん達9人のAqours、楽曲のクリエイター陣や制作スタッフなどなど……現実世界まで広げると、そこには無数の輝きが存在します。極めつけは、私達ファン一同でしょうか。これまでのAqoursの輝きを目撃し、それぞれの形で自己実現を目指し、「輝きたい」と願う気持ちは、既にひとつひとつの「物語」として動き始めているはずです。そんな、輝きに触れたすべての人々の物語。これら全てについて素晴らしいものなんだよ、気がついてよ、と唄うこの曲は、まさしく「WONDERFUL STORIES」の名を冠するに相応しいのではないでしょうか。

 

冒頭で触れた、「μ'sなら『WONDERFUL STORY』だったのでは」という考えは、比較してどちらが良い悪いという話ではありません。

μ'sは、穂乃果は常に「みんな」との同調を大切にし、多くの問題は皆と分かち合うことで解決してきました。(責任感を一人で抱え込んでしまったために問題が起こったこともその一端だとは思います)

そうやって紡がれた物語は、μ'sが、そして地域の人々とが強く結びついて実現したひとつの大きな夢でした。それはまさしく「みんなで叶える物語」であり、「WONDERFUL STORY」と呼べるものでしょう。

 

一方Aqoursは、特に千歌は常に個々との対話を大切にしてきたように感じます。例えば1期第10話の梨子との場面、第11話の曜とのやりとり。

他のメンバーも3年生はそれぞれが悩みを抱えた時に別の2人が動く形でしたし、2期第8話ではルビィに対してダイヤだけが対応していました。

そして2期第12話の「勝ちたいか」を全員に問いかけるシーン。穂乃果だったら9人で会話し、「気持ちは一緒だよね」というようなまとめ方をするところを、千歌は全員と1対1で会話し、全ての想いを拾い集めていました。(直前の神田明神でのお参りのシーンも、願いをそれぞれが口にするというμ'sとの違いが印象的でした)

上記2.の項目とも関わりますが、Aqoursの活動の中でAqoursとして」とは別の形で、それぞれが「私はこうしたい、こうなりたい」という想いを持って、それぞれの輝きを求める物語が「ラブライブ!サンシャイン!!」だったというように感じているので、それぞれの想いを大切にする、というAqoursのスタイルは「みんなが叶える物語(達)」、即ち「WONDERFUL STORIES」と言えるのではないか、と私は結論づけました。

 

 

●千歌の「輝き」

そんな、それぞれの輝きを実現したい少女たちの物語で、主人公である高海千歌は、結局何を求め、何がしたかったのでしょう。

彼女の求めた「輝き」とは?という部分について、曲の内容ともリンクするので少しだけ考えてみようと思います。

    • 紙飛行機の件
      千歌の母と、志満、美渡がいる場面での会話で、「紙飛行機」に触れる部分があります。
      紙飛行機についてはOPの中や2期第1話の段階から登場しており、当初から何を象徴するものなのか、という考察は色々されていたように感じます。
      これが「自分の力で飛ばすもの」「自然には動き出さないもの」であり、夢や目標、輝きといった空へはばたくためには、最終的には自分の強い気持ちや胸に秘めた情熱のようなものを原動力としていかねばならない、という象徴であると私は感じました。

      それはさておき、この高海千歌という人物、やはりなかなかに大変な人生を歩んでいるように感じています。
      老舗旅館を切り盛りする夫妻のもとに生まれた、3人姉妹の末っ子ということになりますが……。
      長女はその手腕から女将の不在を預かる若女将と言える存在で、器量もよく常に周囲からの期待を受け、また本人も努力を伴いつつそれに応えてきたと思います。
      次女は多少ガサツなところがありながらも要領よく立ち回ることができ、竹を割ったような性格は人を惹き付け周囲の人間関係に恵まれているのだと思います。
      そんな2人の姉と共に育った千歌にとって、どうしても超えられない壁はこの2人だったのではないか、というのが私の考えです。

       以前Twitterにこの考えの元になる思考を投下していましたが、果南や曜の存在以前にやはり姉2人は「普通怪獣」を生む理由となり得るのかな、と。
      幼少期の遊びとして姉と一緒に作った紙飛行機、千歌のものだけ上手に飛ばない、長い時間飛ばせない……そんなことがあって、真っ先にやめるようなことがあったのではないか。
      美渡に憧れて「みとねえと同じことがしたい!」と始める習い事やクラブ活動なんかも、少し歳の離れた姉には敵わず、そして美渡も性格上千歌に容赦することは少なく……もしも千歌が普通以上に何かをできていたとしても、常にその上に立つ存在はいたのではないか、そんな風に思えてならないのです。
      これは志満や美渡が悪いという話ではなく、姉妹という存在の設定上避けて通れない構造であると思いますし、末っ子はそういうもの、とも思えます。
      私自身の経験上、どうしても弟妹には負けたくない、とか格好良いところは見せたいとか……守るべき存在であると同時に、やはり負けられないライバルみたいな感覚も存在しました。特に美渡に関しては、千歌との関係の中で図らずとも「敵」として君臨した次期は存在するのかと思います。
      そんな千歌のある種「敗北の人生」を親として見てきた彼女の母親は、やはり心配になるのでしょう。
      「紙飛行機の件」でも、今回のスクールアイドルの活動でも、自分ではどうしようもない壁とぶつかり、折れそうになった時に「今度は諦めない」という選択肢を娘が掴み取れたこと。それは親として本当に喜ばしいことであったのだと思います。

    • 歩いてきたこのキセキが、輝きだった
      そして千歌は結論を手に入れます。「輝き」はこれまでの自分の歩んできた全ての道にあった。そのものが「輝き」だった、と。
      ラブライブ大会を制覇し、得た喜びは、もしかすると期待していたものとは少し違ったのかもしれません。

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      「わかった。私が探していた輝き、私達の輝き。
      足掻いて足掻いて足掻きまくって、やっとわかった。
      最初からあったんだ。初めて観たあの時から。
      何もかも、1歩1歩、私達の過ごした時間の全てが、それが輝きだったんだ。
      探していた私達の、輝きだったんだ……!」
      曲の間奏でそう語る彼女の、この一瞬の表情が本当に印象的で、この瞬間についに千歌は自分の「本当にしたかったこと」に気付くことができたのだなぁ、と感慨深いものがありました。

      そんな彼女、もしくは彼女達が辿り着いた「輝き」の形はシンプルで、それが歌詞の
      本当は持ってたんだよ
      という部分に繋がっていくのだと思います。

      この「求めた幸せや夢、大切なものは、自分の手近なところにあった」という結論を得る物語は、俗に言う「幸せの青い鳥」理論だと思います。
      メーテルリンクのこの『青い鳥』は、「2人兄妹のチルチルとミチルが、夢の中で様々な国に幸福の象徴である青い鳥を探しに行くが、結局のところそれは自分達に最も手近なところにある、鳥籠の中にあった」という物語で、Aqoursの活動の中で鳥の羽が青に変わっていったことや、歌詞中の
      青い鳥 探してた 見つけたんだ
      でも カゴにはね 入れないで 自由に飛ばそう
      の部分等、モチーフだと見ることができる根拠は多いと思います。
    • 夢みたものは
      少し話が逸れてしまいますが、私の好きな合唱曲の中に「夢みたものは…」という曲があります。
      作詞立原道造、作曲木下牧子による混声4部合唱なのですが、私は第13話を観て、WONDERFUL STORIESを聴いた時にこの曲のことを強烈に想起しました。
      モチーフはこちらも「青い鳥」となっていることは想像に難くないですが、その上で歌詞の内容がだいぶAqoursのこととリンクするなあ、と、感動を覚えた次第です。
      本来、物語と無関係な曲や詩を持ってきて「似てますよね」という話はさほど意味を成さない……というか、様々な意味がそれぞれの音楽に含まれるのでそれをつなげることはこじつけに近いのですが、だからこそ「この曲は実質ラブライブ!サンシャイン!!なのでは」という考え方は面白く、他のアニソンやポップスからも「輝き」を見出している人が多く感じられたので、私なりの立ち位置からひとつの可能性を提示させて頂きます。
      名曲なので、皆様にも是非聴いて頂きたいです。

      『夢みたものは』
      夢みたものは ひとつの幸福
      ねがったものは ひとつの愛
      山なみのあちらにも しずかな村がある
      明るい日曜日の 青い空がある

      日傘をさした 田舎の娘らが
      着かざって 唄をうたっている
      大きなまるい輪をかいて
      田舎の娘らが 踊りをおどっている

      告げて うたっているのは
      青い翼の一羽の 小鳥
      低い枝で うたっている

      夢みたものは ひとつの愛
      ねがったものは ひとつの幸福
      それらはすべてここに ある と

      www.youtube.com

 

 

●誰のためのカーテンコール?

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それでは曲本編に入りましょう。

とはいえ、あまり語るべき部分は多くありません。ほとんどの要素はこの記事のここまでで触れてしまいました。 

スタートの調性は変イ長調で、これは未来の僕らは知ってるよ「WATER BLUE NEW WORLD」のサビと同じ調……平たく言えばラブライブ!サンシャイン‼」2期を象徴するメロディセットです。(本当にざっくりですが)

この曲の最大の特徴はそのてんこ盛り感といいますか、これまでの挿入歌衣装が全て登場し、めまぐるしく場面転換していくところですが、これがまさに私が「カーテンコール」と呼ぶ理由となっています。

 

カーテンコールとは、舞台などで演目が全て終わった後、役者さんが全員出てきて観客に挨拶をする、というものですが……これは「終演」時に行われる挨拶です。

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本編最後にこうやって幕が下りたため、それについて「Aqoursのカーテンコールだ」と考える人もいるとは思いますが、私は少し解釈が違います。

「STORIES」の項目でも触れましたが、これまでの物語を彩ってきた挿入歌達は、その映像と、衣装と共にありました。

Aqours9人は今後の劇場版等でまだまだ姿を見せることとなるため、言わば「出番がある」状態ですが、各挿入歌の衣装達はどうでしょうか。

アニメ2期を締め括るにあたって、1期から通して「曲の顔」として輝いてきた衣装達……これらは、十分に「登場人物」と呼べる存在ではないかと私は考えます。

そして、だからこそこの曲はその挿入歌達・衣装達にとっての最後の顔見せである「カーテンコール」なんだ、というように感じました。

常に挿入歌という名の物語達と共にあった物語。その締めくくりとして、またさらに先への展開として、今は一旦幕を下ろす。そんな意味を持たせるものとして、この演出は素晴らしいものだなあとただ涙を流すばかりでした。

 

●思い出からは流れるメロディ

蛇足かもしれませんが、順にその物語達を観ていきましょう。挿入歌と共にあったこのブログにとっても、それは必要な振り返りだと感じます。

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決めたよHand in Hand

まずこの段階でズルいですよね。

千歌と曜と梨子、3人が出逢うことで始まる最初の一歩の曲の再現を、9人で、しかも最後に「寄せ書き」を行った校舎をバックに行うなんて……。

あの時の桜が、今では180℃別の意味を持っていて、でもだからこそ先に進める。

いつもいつも 追いかけていた
届きそうで 届かない ミライを

この歌詞は、ただただ憧れて燻る、千歌の最初の心だったのでしょう。

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ダイスキだったらダイジョウブ!

だから だから 君に会えたよ
一緒に いてくれて ありがとう

梨子との出逢い、そして曜がいつも一緒にいてくれたこと。

その2人に支えられ、3人のAqoursは最初のステージを迎えます。

善子が変装してたり、ダイヤの足元に発電機があったりと、完全に当時を再現する芸の細かさ、大好きです。

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夢で夜空を照らしたい

足りないって気分 悔しかったんだ
もっと 欲しくなる
特別な何か 探す冒険
そして ここに来て
やっと みつけた!

「悔しい」という気持ちは、東京で「0」を突きつけられて、初めて手に入れた感情でした。

ここからAqoursが、Aqoursだけの特別な輝きを求める活動に入ります。東京のエピソードに合わせて初代Aqoursの姿がちらっと見えるのも、愛が詰まっていて素敵だなぁと思いました。

 

そしてサビです。

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未熟DREAMER

ここで未熟DREAMERを持ってくるのも本当にズルいですよね。

曲の冒頭、9人揃ってスタートするこの曲のサビメロディを、本サビのタイミングで「9人が初めて揃った曲」とリンクさせて展開する流れは鳥肌モノです。

主題である

本当は 持ってたんだよ
僕たちは みんな持ってた
胸に 眠る輝き めざめる前のチカラ

この歌詞をこの曲と、次の曲で1番のサビとして使う演出は、1期からこのアニメを愛してきた人たちにとってどれだけ感動的なものかは、この記事を読む全ての人が知っていることでしょう。

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想いよひとつになれ

まあ、今更私が何か言うことはないです。本当にありがとうございました。

本来のフォーメーションとは違い(いや、これが本来のフォーメーションなのか)、梨子のスペースがあること、1期11話に比べて客席のサクラピンクが満開であること等、この曲に付与された新たなストーリーが反映されているのは流石としか言いようがありません。

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MIRAI TICKET

リピートしてのサビメロディ2回目は1期のラスト、MIRAI TICKET

夢を 駆けて来た 僕たちの 物語

この「駆ける」という歌詞が本当にこの曲とマッチしていて、さらに腕を振って足を上げる振り付けがそれを強調しています。

サビ全般に言えることですが、この振り付けはなんとかコピーしてライブの時には一緒に踊りたいくらいですが、少々難易度が高いですよね……。

 

そして!

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「MY舞☆TONIGHT」

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「MIRACLE WAVE」

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「Awaken the power」

思い出からは 流れるメロディー
あたらしい夢が 聞こえる

怒涛の2期挿入歌ラッシュです。

音楽は、時に歌詞そのものと密接にリンクした表現がされることがあります。

例えば「冷たい」という歌詞で暗く低く響く音を出したり、「ノロマ」という歌詞の時には長い音符をじりじりと演奏し、鈍重な感じを出したりします。

「風」という歌詞に対しては途切れない、繋がった音を細く美しく繋いだり……そういった、歌詞と同じイメージのメロディを流すことでお互いが強調される手法があり、ここではそれが用いられているように感じました。

つまり、「流れる」というフレーズに合わせて一気に「思い出」となる2期の挿入歌たちを順に繰り出すことにより、流れる思い出=一種の走馬灯のような、駆け抜ける青春のイメージを歌詞以外の部分でも表現しているのがここのパートなのだと思います。

そんな「流れるメロディー」からは「あたらしい夢」、つまり2期からの新曲が「きこえる」という、詩と曲が多重に絡み合った濃厚な演出がこの数フレーズに詰め込まれています。

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「WATER BLUE NEW WORLD」

遠くへまた 行こうよ
DREAMING DAYS

最後はWATER BLUE NEW WORLDでシメ。完璧な流れです。

「ミライへ向かおう」と唄ったこの曲の衣装で「遠くへまた行こうよ」と、何度でも夢を見られるよと言ってくれるのは救われた感じがしてこみ上げるものがあります。

最後が「DREAMING DAYS」というフレーズで締め括られているのは、「WONDERFUL STORIES」と同じ意味なのかなという気がします。

 

●輝きのメロディ

間奏の千歌のセリフを挟み、曲はCメロへと展開していきます。

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青い鳥 探してた 見つけたんだ
でも カゴにはね 入れないで 自由に飛ばそう

前述の通り、ここで「青い鳥」という言葉が出てきます。

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大きな丸い輪をかいて、田舎の娘らが踊りを踊っているんですよね……。

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答えはいつでも この胸にある
気がついて 光があるよ

歩んできた道が、輝きだった。その言葉が、その全てがこのCメロに詰まっています。

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「光があるよ」の声とともに、Aqoursは天を仰ぎ、体育館の窓からは降り注ぐサンシャイン。まさに、といった感じで、そこからいよいよのクライマックスです。

 

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そうだね!

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本当は!

ここにきてサビのフレーズリピートからの転調ですよ!転調!

大好物です。本当にありがとうございました……。

そして、転調後の調はイ長調勇気はどこに?君の胸に!「WATER BLUE NEW WORLD」のクライマックスと同じ、前回の記事では「輝きの調」だと定義したメロディです。

「ラ」という音は、度々音楽の基本点となります。

例えばドイツ音名のABCD…はA(ラ)からスタートですし、楽器のチューニングに使われる基準ピッチはA440と呼ばれる、440Hzの音で、これがラの音です。

赤ちゃんが生まれて初めて泣く時の鳴き声は、世界共通でラの音なのだそうです。他にも時報がこの音だったり、サイレンだったり、響きやすくて耳で認識しやすい音だからなのでしょうか。

イ長調は、そんな「ラ」の音を基本とする、音楽の王道とも呼べるメロディだと言うこともできるでしょう。

「輝かしく確信と希望に満ちる。単純、純粋、快活。誠実な感情に適する」

と表現されるこの調は、まさしく「ラ」ブライブ!にぴったりで素敵な調性といえるのではないでしょうか。

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キーが上がって、本格的にクライマックスといった雰囲気のサビは、光溢れる校庭の風景も相まってとてつもなく大きな力を感じるものとなっています。

調性が同じなので当然といえば当然なのですが、「勇気はどこに?君の胸に!」でも感じるこのグランド感というか、世界の素敵な響きを全て内包しているような壮大で突き抜けるような高さの、青空と青い海のメロディはまさにAqours、といった感じで感動的と言わざるを得ません。

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ラストは虹の"輝跡"でシメ、と徹底しております。

本当に、キラキラしていて壮大な「物語たちの物語」となりました。

いつかまた はじまるんだよ
次の DREAMING DAYS

「次の」という部分に「終わりではない」という明確な意志が感じられて、希望に満ち溢れる終わり方が本当に大好きです。

 

 

●L

最後に、この曲の振り付けで私が一番好きな部分を紹介して終わりにします。

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いつかまた!で掲げられるこの指の形は、空を指差し上へ向かう紙飛行機の心を、

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それが前に向けられる様は「前へ進み続ける」意志を。

そして同時に折り曲げられる手首は「手招き」のようで、「あなたも一緒に」というAqoursからのメッセージにも見えます。

また、「L」の形は「ゼロからイチへ」進んだAqoursの精神そのものでもあり、ひいては「Love Live!」の「L」でもあります。

行進のようにテンポよく刻まれる伴奏に合わせてLの字にした指を徐々に下ろしていくこの振り付け、どう考えても「皆で一緒にやろうよ」って言われているように感じますし、私はこの曲が演奏される場面ではきっと一緒にやると思います。

 

輝かしく希望に満ち溢れたこの挿入歌でアニメ2期が終わりを迎えられたことは、本当に嬉しく思えますし、そんな曲の考察で幸せな気持ちでアニメ2期の記事を書き終えることができることは素敵なことだなぁと改めて感じます。

挿入歌は節目で物語を彩るものである、という中でカーテンコールとなったこの曲の立ち位置については、挿入歌というよりもエンディングテーマに近いものだとは思いますが、そもそもの主題が「これまでを振り返る」「ここまでの道程が輝きである」というテーマの曲なので、アニメ全体を振り返る形で幕を下ろす、最高の挿入歌であることは間違いないと思います。

 

といったところで、今回の記事を締め括ります。

放送終了後からかなりの時間が経ってしまいましたが、改めてアニメ本編を振り返りつつ、やっぱり感動的な話だったなぁと再度涙することができたので素晴らしい機会だったと思います。

 

今後の予定はしっかりとは考えていませんが、曲の考察ブログらしく、各曲を唄うそのメンバーの歌声に焦点を置いた記事なんかを書いてみたいと画策していますので、そちらの更新の際には改めてよろしくお願いいたします。

 

それでは、またの機会に!