AQUARIUMと愛のうたをめぐる冒険

AQUARIUMと愛のうたをめぐる冒険

十六夜まよ(@daimarco16)がおんがくを考えるところです

巡る暦 喜びを詠み 皆で読み 浮かぶ微笑み 20の歩み

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

唐突ですが、「#ラブライブ短歌」というTwitterハッシュタグをご存知でしょうか。

 

以前から仲の良いフォロワーさんがそのタグでラブライブ!にまつわる短歌を詠んでいるのをちょくちょく目にしており、2017年の年末、私は一つの思い付きを得ます。

 

毎年お正月に、歌会始の儀なる「短歌を詠むイベント」があるし、お正月ということは自分が敬愛する黒澤ダイヤさんの誕生日でもあるので、その日に黒澤ダイヤ生誕記念歌会始を開催したい!

 

そういったものでした。

結局、特別何か呼びかけをするでもなく、1月1日、元日に私がひとり淋しく短歌をぽつりと投稿し、静かにダイヤさんのお誕生日をお祝いするイベントに……

 

は、なりませんでした。

 

当日、想像以上に多くの方が「#ラブライブ短歌」タグに興味を持ってくれて、普段短歌を詠んでいない人も「自分もやってみようかな」と各々の歌をつぶやき、たいへん盛り上がる内容で私の推しの誕生日は華々しく終わったのでした。

 

普段より短歌を作成し、TLに投稿してくれていたてぎさん(@tegit)と、

ラブライブ短歌の祖であるシラノさん(@kosakiski)には、この文化に触れる機会を作って頂き、また当日にも積極的に歌を寄せて頂き、感謝してもし切れません。

 

そして、その動きはそれだけでは終わりませんでした。

「次は1月17日、小泉花陽さんの誕生日で」

そんな一言から誕生日にキャラを祝う短歌を詠む、ラブライブ誕歌」の文化が誕生したのです。

 

 

さて、そんな素敵なラブライブ短歌。

私は今年、「μ'sとAqours全員の誕生日にお祝いを詠もう」と心に決め、キャラの誕生日には最低1首のラブライブ短歌を投稿してきました。
途中、Saint Snowの2人にも誕生日設定があることに気づき、総勢20名。

先日、12月12日の鹿角理亞ちゃんのお誕生日で、その20名の今年の誕生日は終わりとなりました。

 

この記事では、その20名分のラブライブ短歌を、作者である私自らが込めた想いや散りばめた意図なんかについてドヤ顔で全てを解説し尽くす!という、題して

 

十六夜録2018 ~ラブライブ短歌・ひとり品評会~

 

を開催しようと思います。

自分のラブライブ短歌大好きだなーーーーーー!とか、こんなこと考えてたわたくし、すごいのでは?????という完全自己満足の記事になるので、お付き合い頂ける方だけお読み頂けると良いかと思います。

 

 

それでは、スタート!

 

長いので目次いれておきます。

 

 

 

 

●1月1日:黒澤ダイヤ

 

 全ての始まりでしたね。

「あたらしき年の始め」は言わずもがな元旦を意味し、初春の季語でもあります。

そんな素晴らしい日に、貴女と出会えた。運命が巡り、誕生してきてくれた……。
その奇跡は貴石のように貴(たっと)く、貴女へ授ける名前は「決して壊れない強さ」を持つ宝石「金剛」ですよ。という、親目線のような、ファンの目線のような、そういう内容の歌でした。

金剛不壊」という強さと高貴さを併せ持つ言葉を使いたくて、無難ではありますが彼女の名前に含まれる「貴石」を掛詞に使用して織り込んであります。

そしてこれは、9ヶ月後に訪れるもう一人の貴石への、長い長いパスでもありました。

 

 

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2作目から拍子を崩して挑戦してるなあ……と今なら思うやつですが、そういう試みもしてみたかった時期でした。

「燃ゆる意志」は「燃えるように紅い石=ルビー」と掛けていて、スクールアイドルとして姉と同じ舞台に立ちたい!と願い続けた彼女が、ついにその願いを叶え、2人だけのステージに立った気持ちを詠んだものでした。

真夏は誰のモノ?」がテーマであり、ダイヤの感謝の気持ちである「御礼」、曲中で「高らか」に歌い上げられる「オッレィ!」の掛け声、そんな2人の貴石の絆が「宝であるか」のように感じられる尊さを詰め込んだものだったのですが……詰め込み過ぎ感が否めないですね。でもこういうの好きです(自画自賛)。

 

 

●1月17日:小泉花陽

 

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小泉花陽さんといえば、やはりこのシーン……!ということで真っ先に思いついたのがこの歌でした。

アイドルに憧れ続けた少女が、その夢を現実に変えた決意。「うつつにうつす」という、流れる日本語の音を意識した言葉選びをしました。

下の句は「花陽」の文字で挟むと同時に「花よ」の音も含ませた欲張り仕様です。

そして「燦(きらめ)け」。これ、「米」の字を使っているのが大変にお気に入りのポイントです。

「あかき陽」は彼女の決意を見守る夕日なのですが、この時に彼女を見守っていた存在がまだいることを私たちは知っています。ãã©ãã©ã¤ã 4話 ã¾ãã±ãªãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

この時、優しい微笑みで彼女を見守る、2人の大切なともだち。この2人のイメージカラーは「あか」「」の2色でしたね。

特に解説はしませんでしたが、私がこういう仕掛けをする時は敢えて漢字への変換を行わないことが多いです。ひらがなには要注意ですね!

 

 μ'sにとって、存続に関わる一番のピンチは何だったのでしょうか。

歌詞ができない、曲がない、生徒会長が冷たい。後には、穂乃果の心が折れかけたり、ことりの留学騒ぎがあったりとトラブルは多くありましたが、もしかするとファーストライブのあの日、彼女があそこで現れなかったら3人の意志はポッキリと折れてしまっていたかもしれません。

「観客」がいてくれること。アイドルに限らず、全ての表現者にとってそれは自身のパフォーマンスを発信する最も大きな動機であると私は考えています。

だからこそ、あの日彼女が来てくれたことは本当に大切なことでした。

小泉花陽こそが、μ'sのスタートダッシュを切らせた存在なのだと、私は思っています。

 

花陽の背中を押した存在の一人である、真姫。

彼女が花陽に自身をつけさせるために中庭で唄った発声練習は、「ドミソミド」の音階でした。

μ'sが9人になった後にも、きっと毎日の基礎練習として発声練習は欠かさず行い、あの日2人で唄ったメロディは9人の日常へと変わっていきます。

そんな風景を詠んだ歌。素敵なメロディが流れる日常の風景が浮かんできませんか?

 

 

●2月10日:松浦果南

 

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これは説明不要かと思います。

「高み」は「高海」であり、MIRACLE WAVEで大技を決めた千歌への、積み重なる多くの感謝を込めた彼女の気持ちを詠んだものです。

この時訪れた「夜明け」は長く苦しんだ果南の3年間の「夜」が終わったことと、自信がなかなか持てない千歌が普通怪獣としての覚醒を得た、そんなBreakthroughを同時に表しています。が、これは劇中でしっかりと語られた文脈なので、そのプロセスを改めてなぞった形の短歌でしたね。

 

空も海も同じ蒼い色をしているのなら、彼女にとって離れ離れになってしまった親友たちへ会いに行くことなんて海を泳ぐくらいに自由なことで。

「この空は繋がっているから」、距離なんて気にしないで、開放されたこころでこの先の人生ものんびりと朗らかに過ごしていってくれるのかな……という願いと期待を詠んだ歌でした。

 

 G線上のシンデレラ。

この曲の発端である鞠莉の「したいこと教えて」という謎の金持ち発言には、実はこんな背景が合ったのかも?なんていうもしものお話。

学校のこと、ラブライブのこと、Aqoursのこと、そしてそれぞれの進路のこと。年を明けてからの数カ月は本当に忙しかったはずで、だからこそ鞠莉は、鞠莉なりに2人を精一杯祝いたかったのかな、なんて考えていたら自然とこの歌が浮かんでいました。

もちろん、「船上」は「線上」と掛けてあります。

 

 

●3月4日:国木田花丸

 

 ã4話 ãµããã®ã­ã¢ããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

重ねる短歌に挑戦してみたやつでした。

「解き放とう~」は、ルビィの輝きを世界中の人に知ってもらいたいという花丸のキモチを。

宝石箱にしまいこんでしまうのはもちろん、紅く輝く紅玉(ルビー)。そんな狭い世界にこの貴石は留まらず、大きな翼を広げて飛び立つ不死鳥の片翼であってほしいと、彼女はいつも願っていました。

「やってみよう~」は、優しい親友が、自分に遠慮をして本当にやりたいことを諦めてほしくないルビィのキモチを。

大きな夢の物語を本の中だけにしまっておかず、憧れの人の名前のように、そして自分の名前のように丸く、大きく咲き誇ってほしいと、彼女は涙ながらに願いました。

「共に行こう~」はそんな、「小さな世界」から外へ飛び出した、似た者同士の「ふたりのキモチ」を。

輝く2つの新たな可能性を、素敵な仲間として受け入れたい2年生の3人と、我々ファンは心待ちにしていました。

この一連の三部作は、それぞれ別の視点から同じようなリズムと語感で一つの物語を詠んでみようという、割と構成に凝った歌でした。

 

 

●3月15日:園田海未

 

 ãSID æµ·æªãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

SIDのエピソードの一つに、「真姫が父親にスクールアイドル活動を禁止され、μ'sを脱退することになってしまう」というものがあります。主人公は真姫と海未で、それぞれが違った視点からこの物語の顛末を語るのですが、どちらかというとこの物語の本質は海未側にあると私は考えています。

自分では選べない、生まれた家ならではのしがらみや、それを受け入れるにも、反抗するにもどっちつかずな立場である高校生という年代。

スクールアイドルという期間限定の輝きに関しても、その終わりの訪れにはいずれ向き合わないとならない問題ですが、特に彼女たちにとってその終わりは自らの運命と向き合う時と直結しており、高校生という期間は彼女たちに許された最後のモラトリアム時期なのかもしれません。

そんな不確定な未来に、答えが満ちるその時まで、せめて今は、一瞬でもいいからこの運命に抗って、今だけの輝きを追っていたい……。そういった彼女の内に秘めた熱い想いが胸を打つ、名エピソードだと思います。

普段のμ'sの物語とは少し違う、シリアスに引き締まった「戦い」のお話。それを彼女のソロ曲の歌詞と絡めて表現してみたのがこの短歌でした。

 

 

●4月17日:渡辺曜

 

当て字シリーズ、第一弾です。そしていろいろ詰め込んだなぁ……という雰囲気。

意訳としては、「たまに夜更かししたりして、私が作ってきた衣装たち。これを着てみんなと一緒に踊れば、気持ちも揃ってダンスもバッチリだよねっ!ヨーソロー!!」

といった感じでしょうか。

WONDERFUL STORIES」はこれまでの衣装が総出演する、衣装たちのカーテンコールの曲でもありました。その多くの衣装は、まさに彼女にとっての物語。

「わた」「なべ」「よう」を組み込みつつ、「ヨーソロー」もこっそり(?)仕込んだこの短歌には、曜ちゃんらしく色々こなす器用さを混ぜ込んでみました。

 

・番外編

 ãæã«ãªãããaquarium ãã¡ã£ã¡ã¼ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

うちっちーの誕生日と言いつつ、渡辺曜の短歌だったのでここで一緒にご紹介。

言うまでもなく「恋になりたいAQUARIUM」の場面を切り取ったものですが、ここでの「私と彼女」は「meとshe」、つまり「みとしー」と変換できるんですよ!っていう小ネタも仕込んであります。

「うちに秘める」も掛詞で、胸の内に秘めた気持ちを、「うち(っちー)に自身を秘める」ことで表現していた彼女のいじらしさ、少しだけ仄暗い胸の内を詠んだものでした。

 

 

●4月19日:西木野真姫

 

 ãmusic s.t.a.r.t pvãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

作曲担当者については、「多くの歌を生み出した」という観点から、量を多く詠むことを裏テーマとして設定していました。もちろん質に妥協はしていません。

まずは総選挙センター曲である「Music S.T.A.R.T!!」をモチーフにひとつ。

「真姫」を分解して使用しております。

 

この記事では画像を添える手法も使って紹介していますが、この時が初めて画像を添えたものでした。

「うた」をたくさん登場させたのと、全て違う意味で漢字変換をしたのがこだわりポイントです。彼女の一番好きなシーンの一つである、無印1期2話のラストシーンは、その風の雰囲気も相まって爽やかで大好きです。

あの時吹いた1陣の風は、間違いなくμ'sの最初の追い風。ファン1号は彼女だったんですよね。

 

中の人シリーズ、第一弾です。

暑い夏の日、練習の一幕でしょうか。ひとしきり身体を動かした後、流れる汗を拭うのは1枚の柔らかなタオル。

真姫役のPileさんの「Pile」は「積み重ねる」という英単語ですが、それが転じて糸を紡いで層にし織り重ねた、タオルの生地を指すものでもあります。そんなタオルのように多くの人を包み込む存在でありたいとつけられた彼女の名前は、練習に疲れた彼女たちの身体も優しく包み、癒やしてくれることでしょう……!

 

 ãWONDERFUL RUSH ç姫ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

各所で語っている通り、「Wonderful Rush」は私にとってμ'sの一番好きな曲です。

特にその中で彼女が唄うソロパート。5thではPileさんが本当に、魂に響くような歌声で「吠えて」くれて、出発を唄うこの曲の力強いイメージを高らかに表現してくれました。

本当に好きです。ソロも、曲自体も、真姫ちゃんも。不動の1番。

 

ほのまき、なんすよね……。

彼女、心底「高坂穂乃果」という存在のカリスマ性に揺り動かされた人間だと思うのですが、その素直になれないいじらしさから、やることがいちいち可愛すぎるんですよね。

もっと多くの言葉や励ましの気持ちを届けたかったはずですが、一生懸命選んだ曲たちと、ディスクに書かれた名前だけが彼女の伝えた気持ち。でもそれで良いんです。それが、良いんです。

ほのまき、なんすよね……!

 

 ほのまき、なんすよねーーーー。

「私の音楽はもう終わった」と語った彼女が、その場所で再び音楽を始められたことは、彼女に取っての新たなスタートラインであり、スタートダッシュであったと思います。

当て字シリーズ第2弾となりますが、彼女の紡ぐその音楽はまさに彼女の見る世界そのもの。再誕した彼女がここから生み出す多くの楽曲が、我々に沢山の感動と勇気を与え、μ'sを伝説へと導くんです。

 

 

●5月4日:鹿角聖良

 

 

ã鹿è§èè¯ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

GWって、北海道の特に左側、つまり函館や札幌では桜が満開の季節なんですよね。

遅めの春真っ盛りの北の大地で生を受けた聖良姉様は、きっと桜吹雪に祝福されながら生まれてきたのかなと。そう考えたら、春の函館にもまだ雪は舞うし、だからこそあの時期にHAKODATE UNIT CARNIVALが開催されたのかな、なんて考えて詠んでみました。

「円舞曲」は「ワルツ」と読んでくださいね。

 

 

●6月9日:東條希

 

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タロットカードは彼女のシンボルであり、気持ちを代弁するパートナーでもあります。

「星」「月」「太陽」「運命の輪」、そのどれもがアルカナの1つであり、月以外の3つは明るい未来や運命を暗示する、ポジティブなカードです。月だけは不安定さや曖昧さを表現するので、少しだけネガティブなものですが、そんな曖昧さを包括して未来を希む、彼女をよく表現した歌になったなと自画自賛しています。

 

そして「私の望み」は2期8話のサブタイトルにもなった、彼女に取って大切な気持ち。

月が我々に見せている姿は常に一定方向で、こちらからは裏側を観測できないのは有名な話ですが、タロットカードに本音を隠し、なかなか素直な気持ちを表現しない彼女が「月」に喩えられる構造はアルカナの意味も含めてよくできているなあと感じます。

 

 

●6月13日:小原鞠莉

 

 ネタに見せかけた、割と真剣な1首目。

2年ぶりに淡島に降り立った彼女の決意と望みは、如何程であったか……ふざけたBGMとふざけた振る舞いでなんとなく誤魔化されていましたが、壮絶な想いを持って戻ってきたのだと思いますし、次こそは、という気持ちは人一倍だったと思います。

「輝きを追う」気持ちを冒頭の「オゥオゥオゥ」と同じ音で重ねた表現は割と上手だったのではとこれまた自画自賛。いや、そのための記事なんで……大体自画自賛してます。

そして2首目。

誕生花ではないのですが、その名前と、煌く金髪から彼女はしばしばマリーゴールドの花に喩えられます。

そんなマリーゴールド花言葉、実は「絶望」なんですよね。

ですが、その他にも「変わらぬ愛」「信じる心」等の意味もあり、強く、まっすぐに咲き続けるその姿はきっと自身の名前に込められた絶望の意志だって打ち砕いて輝ける、そんな強さを持っていると思うのです。

「shine」を決めゼリフに力いっぱい輝く彼女は、Aqoursにおけるもう一つの太陽。

当て字シリーズ第3弾は、そんな彼女を太陽に似た花の名前と掛けました。

 

 ããµã³ã·ã£ã¤ã³ é è å»æ ¡ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

説明不要かと思うんですけど。

2期7話のこの場面、本当に深く心に刺さっていて。

鞠莉ちゃん、きっと本当に誰の前でも弱さを見せていなかったのだと思うんですけど、そんな彼女の見えない苦労を、ダイヤさんは理解してずっと寄り添っていたんだと思うんですよね。

もちろん、果南も大切な親友ですが、こういう場面で支えてあげるのはきっとダイヤの役割だったのでしょう。お互いがお互いを支え合う、Aqours3年生の素敵な関係性です。

 

彼女の新たな旅立ちに、親友2人の精神は大切な経験となって力を与えてくれるはずです。

果南の誕生日のときの「蒼ければ 海、空どちらも同じかなん? いつか渡ってふたりの元へ」で詠んだ「空すらも泳ごうとする自由で開放された心」と、何事にも負けない、折れない、「金剛不壊の硬い意志(石)」。

この2つの魂は鞠莉が淡島で過ごした結果得られた大切な財産であり、新たな道へ旅立つ時の道標となることでしょう。

こちらの世界の年が明けて早々に巻き起こる、イタリアでの彼女達の戦い。どうか、彼女にとって2人の魂が支えとならんことを。

 

 これも、そんな彼女の旅立ちに際して。歳相応の、ちょっとした淋しさと哀愁を漂わせる、決意の前の一瞬の迷いとも言える感情を切り取ってみました。

言わずもがな、CVは諏訪ななかさん小宮有紗さんでお願いします。

 

 

●番外編 6月30日:Aqours

 

 ãåã®ãããã¯è¼ãã¦ããã 13話ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

Aqoursの結成記念日に、Aqoursの誕生日をお祝いしたものです。

2次元の「向こうのAqours」、3次元の「こちらのAqours」それぞれについて意味をもっている短歌にしました。

・向こうのAqours

「虹を超える」は劇場版のタイトルで、今現在彼女たちはそこにいて我々を待っています。「輝いてるかい?」と問いかけるのはこちらのAqours9人へ。4thを迎える前の段階で詠んだものなので、「ここへおいで」と誘う、彼女達はまだ「挑戦を受ける者」です。

・こちらのAqours

「2次を超えて」、圧倒的なパフォーマンスを見せつける彼女たちが「駆ける」のは「樋(とい)="水"の通り道」。その背中で語る「君のこころは輝いてるかい?」の言葉は、我々ファンへの「挑戦」です。

 

 

●7月13日:津島善子

 

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冒頭で調を崩しているのは「unstable」な雰囲気を演出するため。

彼女も本当は自分が普通であることを認めてしまっていて、だからこそヨハネを演じることで自らが特別であることを主張したい、普通の人の一人なんですよね。

だからこそ、そんな彼女を「特別」にしている翼。彼女には見えていないかもしれないけど、善子とヨハネ、そして愛香の3人がひとつになって、彼女の精神を作り上げているのです……という。そんな次元を飛び越えるような不安定なゆらぎも、「unstable world」でなら有り得るのかな、なんてそう思うのです。

 

 

●7月22日:矢澤にこ

 

 ãç¢æ¾¤ã«ããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

なんだかんだいって、音ノ木坂学院アイドル研究会が賑やかになって一番嬉しいのは彼女以外にあり得ないし、そんな状況を生み出しているいつもうるさいアイツらには、口には出さないけどめちゃくちゃ感謝してるのだろうなあ……という歌。

彼女が守ってきたからこそμ'sが存在し得たという意味では、彼女もまたμ's存在の鍵を握った人でもあります。相互に支え合って出来上がる運命の絆なんですよね。

 

 

●8月1日:高海千歌

 

 彼女の「輝きたい!」という気持ちで、一体どれほどの人間が、その"ゼロ"を"イチ"に変えられたでしょう。梨子や曜、Aqoursのメンバーも当然ながら、伊波さんや我々ファンだって、その輝きに突き動かされて多くのアクションを起こしてきたはずです。

そんな彼女がしていることは、もしかすると本当に「普通」のことで。生まれ育った内浦の、実家に面した海岸だけがいつも変わらずに彼女の軌跡を、そして起こした小さな奇跡を、見守っているのだろうなあという歌をまず読みました。

 

 ããµã³ã·ã£ã¤ã³ 2æ 7話ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

2期6話および7話の総括を切り取ったような内容。

MIRACLE WAVEで不安を抱えていたのは千歌だけじゃなくて、演じた伊波さんも間違いなく同じはずでした。そんな彼女に敬意を表して、「いなみ」の名前も織り込んであります。

下の句は「起こそうキセキを!」のタイトルを借り、そのまま韻を踏む形で「残そう」を詠みました。

普通怪獣の覚醒が、Aqoursのこの先の運命を変えていきます。

 

 パワフルなイメージから一転、少し憂いを帯びた情感ある歌を、ということで「夏の終わりの雨音が」が生まれる少し前の時期を想像して詠んでみました。

イメージは少し気温の下がった夕方、日が沈む直前のマジックアワーに、縁側で空を眺めている千歌の背中の日焼けがじりじりと熱を帯びているような、そういう夕暮れでしょうか。色はみかん色と紫、ちょっとだけ群青。

そんな雰囲気が伝わると嬉しいなという、空気感重視の短歌です。

 

 

●8月3日:高坂穂乃果

 

 ãé«åç©ä¹æ 1話ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæリーダー2連発で、この時期はエネルギーがとても高かったですね。

穂乃果が直感で突っ走る時に感じる「可能性」は、それを掴む天性の勘で彼女たちを伝説足らしめました。

「ほのか」「えみ」「ほむら」を読み込み、疾走感と牽引力を詰め込んだ渾身の1首かなと思っています。そして、この歌に込めた「リーダー」の姿は、3ヶ月後にもう一度詠まれることとなりました。

 

 

●9月12日:南ことり

 

 彼女のソロ曲「スピカテリブル」をモチーフにした短歌。

ペルセフォネ」は乙女座のモチーフになったとも言われるギリシャ神話の女神で、「穂」を意味する「スピカ」を携えたその姿は、春の訪れを告げる豊穣の女神であったと言われています。

しかし、彼女を妻にしたかった冥界の王プルート(ハデス)が彼女の母である農業の女神デメテルにそれを許されず、怒ったプルートは彼女を連れ去り、冥界のザクロを食べさせます。

そのザクロを食べたペルセフォネは、1年の2/3を地上で暮らすことができるものの、残りの1/3を冥界で過ごさなければならない身体となってしまいます。

その期間、デメテルは悲しみ嘆いてしまうため作物が取れず、厳しい季節が訪れるため「冬」が生まれたと言われています。

そんな話はさておき、変わりたいと願う心で踏み出す勇気はそんな恋心にも春をもたらし、それはあたかもペルセフォネが目覚めることで冬が終わるような、そんな雰囲気を乙女座と絡めて詠んだ歌だったのですが、あまりにも回りくどい意味付けをしたために流石に誰にも伝わりませんでした。ぶっちゃけ3ヶ月前に詠んだ自分の短歌を今こうして解説していても、若干意味が解りません。迷作です。

 

 ããã¨ã çå­¦ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

2人の名前を多く呼ぶ傾向にある彼女と、その呼び方だけで感情をどれだけ伝えているのか、というのを表現してみた意欲作。意図に気付いてくれた人が多くて嬉しかったのですが、改めて解説を。

留学に関わるあれこれのやりとりなのですが、穂乃果の名前を呼ぶも(彼女がライブでいっぱいいっぱいなのもあり)なかなか気付いてもらえない気持ちをテンションの違う2回の呼び分けで表しつつ、先に相談する相手は結局海未である、彼女たちの関係性を込めてみた内容でした。

やはり一番「女の子」な彼女は、そういう面倒臭さ(良し悪し両方)を含めた魅力を備えたキャラクターなのだなあと思います。

 

 

●9月19日:桜内梨子

 

頭に残るキャッチフレーズは七五調である法則。

ネタです。深い意味はありません。

彼女はAqoursの作曲担当なので、真姫ちゃんと同じく「沢山の歌を生み出す」という裏テーマがあります。

 

 「Pianoforte Monologue」に寄せて。

この曲は空と海の青を表現した音楽だと思っているので、桜色と青色が混ざった、とても爽やかな風が吹き抜けている世界観が見えるのですが、だからこそ、その想いは風に乗り、その唄に、音に乗って届くものであるのかな、という短歌でした。

 

 桜内梨子さんが視覚と聴覚の共感覚を持っている説を信奉しているので、「聴た」を「みた」と読んでいます。

あの時の感覚を思い出すため、沼津へ引っ越してきた梨子。そこでの出逢いは様々の人の運命を変えるキセキとなるわけですが、そんな彼女たちの「ラブライブ!」の始まりは梨子と千歌が出逢うところからだったのでしょう。

音声で「さくら」が仕込んであるのもこだわりポイントです。

 

 ãæ³ããã²ã¨ã¤ã«ãªããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

なんで2月?って思うかもしれませんが、2017年2月26日、我々は確かに満開の桜を観たはずです。

あの日、努力の上に積み上げた音楽と涙には、きっと彼女が寄り添っていて、皆の愛があったから、彼女はあの場面で折れずに立ち続けられたのだろうと思います。

そんな彼女に敬意を表して、彼女の苗字をそっと入れておきました。

 

最後の日、音楽室で彼女の演奏を聴いていたのはみかんのあの子ではなく、潮風と走るこの子でした。

「渡」「辺」の文字を使いつつ、春を迎えつつある音楽室での2人の会話を思い浮かべながら詠んだ歌でした。

 

始まりの日、ベランダで私の手を取ったのは隣の旅館のみかんのあの子でした。

ユメノトビラ」を開いたあの夜、流れる音楽は新たな毎日の前奏曲に。

ノクターン、プレリュードと、2匹のわんこの名前を使いつつ夜風の中一生懸命に手を伸ばしたあの日を詠んでみました。

 

 一番考えるのに時間かかった部門第1位。

先の「桜内梨子が視覚と聴覚の共感覚持ちである」説を受け、意訳すると
「どんなものを見ても、色もそこそこに調べが聞こえてくる。空の青さ、(勝利への)強い意思もまた、ファンファーレのように聴こえるの。」
といったところでしょうか。

この短歌は階名、即ち「ドレミファソラシド」及び「いろはにほへと」のみで構成しています。使用音縛りで短歌を詠む、というのに一度挑戦してみたかったので、音楽に関わりの深い彼女と絡めてこういう遊びができたのは良い体験だったと思います。

 

 

●9月21日:黒澤ルビィ

 

きました。

 

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本当に説明不要。祝福なんすよね。

 

 シリーズとは。ネタ枠です。説明不要というか、説明不可能。

 

 中の人シリーズです。

「降」「はた」「愛」を取り入れつつ、ルビィにも、降幡さんにも取れるニュアンスで舞台で輝く眩しさを歌っています。

「燃える意志」は以前にもあった「紅く燃える石」、即ち「ルビー」でございます。

 

 

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画面が曇るので解説ができません。

「ルビィを置いていかないで」の一言、これを言うのに彼女はどれだけの葛藤を秘めていたのでしょう。

他人のために涙をながすことのできる彼女が、この時は自分の感情に任せて涙を流しています。

以前記事の中で「妹だからこそ許された理不尽でどうしようもない我儘」と言ったことがありますが、それを理解して、だからこそ彼女はそれを言うか言うまいか、ずっと悩んでいたと思います。

言いたい。でも言えない。でも……。

このやり取りの後、きっと感じたであろう安心感は、やっぱりお姉ちゃんはルビィのお姉ちゃんだ……という安堵だったのだと思います。

 

 これ、既視感ありませんか?

 返歌のような扱いで、対応させてみました。Aqours最速誕生日と、Aqours最遅誕生日、9ヶ月もの間を跨ぐ壮大な伏線です。

コスモスは秋の季語で、時節を歌う上の句と、中盤は全く同じ文章を用いることで統一感を出しています。

名に冠する宝石を読み込む部分も含めて、ただし今回は「巡り合う」相手の中に姉も含めて、少しだけ時間が先に進んだ黒澤家を詠んでいます。

 

この日、降幡さんが伝説のインスタライブを行いました。ふりりんがミスってアーカイブ化されなかった問題のアレです。

「皆はルビィの誕生日になにしてたのー?」という流れで若干名がコメントした「短歌を詠んでた」がまさかの拾われ方をして、降幡さんが「今日の日に……」と口火を切りました。結局その後照れてしまい「無理だー!」と続かなかったその短歌を、誠に勝手ながら私が完成させました。

すまんな皆、私が唯一の"女性声優と連歌を詠んだオタク"だ。

余談ですけど、「短歌」の話題が出た時に降幡さんが「なにそれ」とか「どういうこと?」みたいなリアクションをせずにスッと「短歌を詠む」ってアクションに入ろうとしたの、案外このタグ視られているのでは……?みたいな妄想を生むような、そんな内容でしたね。

短歌の意味としては結構素直ですが、降幡さんがルビィを祝って、我々も祝って、そんな降幡さんをまた我々が祝って……といった暖かさが、ネットで繋がった数千人で共有できていたのが良かったなあと、そんな気持ちを詠んだ歌でした。

 

 

●10月21日:絢瀬絵里

 

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言わずもがな、無印1期8話「やりたいことは」の、希と絵里のワンシーン。

逆光を背に語る希の言葉の説得力が強いですね。

素直になれない、似た者同士の2人だからこそ、決意を新たに仲間に加わることができたのかなぁと嬉しく思い、同時にこの頃の絵里の尖った感じが懐かしくもありますね。

 

 2期以来、あまり、というか全くμ'sについては触れていなかったAqoursですが、珍しくAqours目線からのμ'sを詠んだ歌でしたね。

メンバー同士の心情を詠うものは何本かありましたが、グループ間はこれと花丸のときに使った「凛」くらいでしょうか。

WDEこと、わたくしは断然エリーチカ!を切り取った内容で詠んでみました。

 

 

●11月1日:星空凛

 

 「女子道」という言葉は偉大な先輩が自身のソロで歌っている概念ですが、それを継承してるのが「女子ロード」を歌う彼女なんですよね。

女の子としての可愛さを、小さな先輩の背中から学んでいる精神性は大変に尊いものだと思います。憎まれ口を叩きつつ、なんやかや先輩としてとても尊敬している……。そんな凛とにこの関係性大好きなんです。

 

 凛ちゃんまじえんじぇー。

 

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「この街は秋葉原に似ている」。そんな突拍子もない事を言いだしたのは彼女でした。

雨で気持ちが萎む中、負けずに不敵にニッと笑い、新たな1歩を踏み出したのは彼女でした。

そう、彼女は次のリーダー。カリスマで皆を引っ張った前リーダーの無謀さや牽引力を少しずつ引き継ぎ、見習って、この時には次世代のリーダーとして立派に成長の片鱗を見せています。

故に超新星

 リーダー繋がりで、穂乃果のこの短歌と対応関係にもあります。

「ほしぞら」「凛」「りほ」を混ぜ込み、「夜明け」と「星空」を時間的に、「可能性」と「超新星」、「走り出す」と「蹴り出す」を音的に、それぞれリンクさせて対になる構造としていました。

 

 ã2æ5話 å è中ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæさて、この記事をここまで読んできた人なら、これの仕掛けに気づく人、多いのではないでしょうか。

時間の流れがあるので、あとから詠まれる歌のほうが前のものを参考にしつつ構成できるのでこういった仕掛けを仕込みやすくなります。

 無印2期5話「新しいわたし」で、憧れていた女の子らしい衣装として選ばれたのは花嫁風の衣装でしたね。その姿を鏡に映し、新たな煌きを手にした彼女の、その背を押した力(=斥力)はというと。ã2æ5話 å è中ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

これまたこの時、優しい微笑みで彼女を見守る、2人の大切なともだち。この2人のイメージカラーは「」「」の2色でしたね。せきりょく。そういうことです。

対応関係のある短歌を詠む技法はこの頃にとってもハマって多用したわけですが、如何せん意味が伝わりにくいですね。ネタバラシはしたいけど、全ラブライブ短歌解説記事はこの頃には書くことを決意していたので、今言うのはつまらないしー!みたいな感じで。

今ここでやっとドヤ顔解説ができてとてもスッキリしています。

 

 

●12月12日:鹿角理亞

 

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「亞(亜)」という字には「次の」とか「2番目の」という意味があり、それが次女である彼女に相応しい文字であるという解説は以前DROPOUT!?の記事で触れましたが、その解釈を使った短歌でした。

「次たる者の理(ことはり)」でそのまま「理亞」ということですね。

「スクールアイドルは終わりにする」とまで一度は言ってしまった彼女だけれど、きっと今なら大丈夫。雪が溶けて春が来ても、新たな季節にまた咲き誇る雪であると信じています。

 

 「敗者の勝利条件」の話を2期7話~9話のあたりでしていましたが、「Awaken the power」を演奏したSaint Aqours Snowに取っての「勝ち」は一体何だったのでしょう。

それは彼女たちにしかわからないところでもありますが、とにかくその瞬間が2人にとっての「最高の最後」だったのは間違いないはずです。

代名詞である「最高」というワードと、韻を踏んだ「最後」。

漢字変換しなかった「かつの」は「鹿角」とも変換可能です。

「私は」ではなく「私たちは」、という前の節がそこを修飾し、「今度こそ」の決意を高めています。

Saint Snowとして最後まで高みを目指し、勝利に拘り抜いた彼女たちに、最大限の敬意を。

 

 聖良との「Saint Snow」はこの冬限りで消えてしまうけれど、「だけど」「だから」と言葉を並べて語気を強めて、「勝つんだ」に繋げる決意の短歌。

円舞曲は聖良のときと同じく「ワルツ」、3拍子系の曲なので「DROPOUT!?」を指します。

聖夜には少し早い時期でしたが、この決意はラブライブの北海道地区大会に臨む彼女の心境を詠んでいます。

 

 だけど、そんなことがあったって。

覚醒を経て「新たな雪」として輝く決意を手にした今、彼女の雪の結晶は例え春の陽光に晒されても溶けてしまわずに強く輝くものとなっているはず。

中の人シリーズで名前を借りつつ、来年の理亞ちゃんの未来を詠む、そんな短歌で締めてみました。

 

 

以上、総勢20名+α、短歌の数はぴったり60首となりました。

 

 

●あとがき

 

冒頭でも述べましたが、最初はここまで続くものだと思っていなかったのが正直なところです。私自身、結構飽きっぽい性分で長続きする趣味が少なかったりしますし、短歌をここまで日常的に詠んで、言葉を磨いていく過程を楽しむようになるとは思っていなかったですね。

しかし、こうしてキャラの誕生日を祝って、その気持ちを皆で共有して簡単な形であってもアウトプットして……という動きを、今年一年で毎回楽しめたのはラブライブ短歌があったからだと思います。

誕生日ごとにキャラのイラストを上げたり、SSを書いたり、コスプレしていたり踊ってみたり演奏してみたり。そういった目立つ形のアウトプットができる人たちを、私はきっとどこかで羨んで妬んで、悔しく思っていたところはあるのかなと思うんです。

そんな中出会った短歌で、31音に想いと愛を沢山込めて、言葉を磨いて勝負できることは、そんな他の皆さんのアウトプットに負けない、素敵な表現活動だなって思うようになって。

そして何より嬉しいのは、当然のように皆さんがそれをするようになっていて、いつの間にか沢山の仲間がいたこと。果てにはオタクの誕生日を祝ってその人に短歌を詠んだり、推しの声優さんの誕生日を祝ったりと、表現の世界がどんどん広がっていることですよね。

 

私は、難しくも愛おしい、日本語の文化が大好きです。

そんな日本語の、割と伝統と格式ある「短歌」という文化を、こうしてカジュアルに日常的に楽しめているのは、日本語の持つ懐の広さを垣間見れたりしてそれもまた好きだったりします。

 

最初の頃、結構皆がルールを気にして「難しそう」と言っていたんですよね。

でも、やってみたら案外すんなりと作ることができたという声が上がってきて、気付いたら沢山の歌が生み出されていて。

 

季語や掛詞なんて難しいルールはありません。いっそのことなら31音ぴったりでなくても雰囲気が伝われば短歌だって言い張れるし、僕は当て字で変な読みさせてたりもします。カタカナも英語も入れますしね。

でも、不思議と出来上がる歌は美しい雰囲気を纏っていて、風流さを持っていたり。

 

そんな柔軟で綺麗な短歌。今年は存分に楽しみました。

来年はどうしましょうね……虹ヶ咲の9人も含めて、29名の誕生日を祝いたいですね。

今年、色々なアイディアを使ってしまったので、来年の短歌は難易度が上がる気がします。一工夫加えて、何か新しい風を吹かせたいな等とは考えていますが……果たして間に合うのか。

 

そんな語りをしつつ、この記事を終わろうと思います。

長々と付き合って下さった皆様、本当にありがとうございました。

 

では最後に。

 

美しく、そして楽しい #ラブライブ短歌 、あなたもぜひ始めてみませんか?