AQUARIUMと愛のうたをめぐる冒険

AQUARIUMと愛のうたをめぐる冒険

十六夜まよ(@daimarco16)がおんがくを考えるところです

決意を秘めて、無限の空へ

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

前回歌詞の紹介をしたアイドルグループ「SOL」が、約半年の沈黙を破り新曲「Sola」をリリースしました。

 

半年間と言えば、全世界を未だ混乱させ、我々から以前の日常を奪っていったコロナの影響がモロに出ている期間ですが、ライブアイドルの世界にも大変な爪痕を残しています。

日常的に人を集め、比較的狭いライブハウスを中心にライブ活動を行い、1対1での会話や軽い接触を伴う特典会をしていたアイドル達にとってそのすべてが封じられる自粛期間は相当に行動が制限され、未だにかつてのような活動には戻れていないと言って良いでしょう。

そんな先行きが見えない不安の中、多くのアイドルが引退や卒業をし、グループ単位で解散を決めたところも存在します。

そこまでいかなくても、活動自粛による影響で「これから」というタイミングで出鼻を挫かれ、なかなか陽の目を見ずにいるアイドルはきっと無数にいるのでしょう。

 

SOLも例外ではなく、その煽りを受けたグループでした。

 

歌声とダンスパフォーマンスの中核にいたメンバー・雪季の精神的な事情による活動自粛が発表され、一度は復帰を果たしたものの、そこから突然の卒業の発表。

1年半前にデビューしてから5人で活動してきたSOLにとって、最初の喪失となる出来事だったと思います。

幸いにも配信とはいえ卒業ライブも行い、この環境の中のアイドルとしては最大限に幸せな卒業を迎えることができたであろう雪季。彼女の未来が明るいものであることを私は切に願っています。あらためて、ありがとう。

 

ともあれ、残った4人はそこから約2ヶ月の時を経て、先日ついに有観客でのライブを行いました。

ソロパートを繋ぐスタイルの歌唱パフォーマンスが多いSOLの楽曲は雪季のパートの比率が自然と多くなっており、それを4人用に新たに組み直すのには相当な練習が必要だったことと思います。

特に、一番演奏機会の多かったであろう「スターゲイザー」では以前の歌割りが相当に身体に染み込んでいるようで、4人での演奏に慣れるのはまだまだ時間がかかりそうですね。

 

そんな中でも4人で前に進むことを決めて、改めて活動をする決意を固めてくれたSOL

 

彼女たちの決意と覚悟と、これまでのSOLとこれからの未来と、そんなすべてを歌に込めて遠く広い空を臨み、挑む新曲。それが「Sola」です。

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Sola

 

この曲を一人でも多くの人に知ってもらい、聴いてもらいたい。そんな想いを込めて、今私は筆を執っています。

 

※歌詞は斜体と下線で表記します。

また、歌割をメンバーごとに色分けし、

英莉(赤)かすみ(青)ゆうり(黄)こはる(桃)全員のユニゾン(緑)

で色付けしています。何かの参考にどうぞ。

 

●訣別と再始動の輝き

 

例えばだけれど 翳(かげ)りゆく空を
この手で包み込めたなら

消えてしまうほど 儚い光も輝き取り戻すかな
君は今どこにいるのだろう

 

ギターのアンニュイな響きとともに堂々と歌い出しを務めるのはかすみ

この曲、イントロがなくてメンバーソロからのスタートになるのですが、SOLの楽曲で冒頭ソロを歌う確率がとても高いのがかすみだったりします。

彼女の歌声は、水晶のようにクリアで儚さを持ちながら、最近はしっかりとした安定感も携わってきて、こういった大事な局面を任されることが多いように感じます。

透明感のある歌声で「例えば」を歌い出すかすみの声に込められた、その想いは如何なるものなのでしょうか。

 

そこへ続いて力強さと重厚な響きをもった歌声で切り込む英莉*1

SOLのメンバーの中でも一番パワフルな歌声を持ち、音域も広く、雪季と肩を並べて2本の柱となっていた彼女の歌声は新しいステージでも健在で、よりその存在感を強めています。

理知的なイメージが強い*2彼女が、情熱溢れるその想いを歌にぶつけるとき、その歌声もまた同じく炎のように燃え上がります

胸に秘めた数多の想いを込めた決意の歌声、それがこの曲での英莉の歌唱なのだと思います。

 

「翳りゆく空」によって「消えてしまうほど儚い光」というのは、今のこの窮屈な世の中で希望を失ってしまう人々のことか、それとももっと具体的に、自由な活動ができないアイドルたちのことなのか。それとも……?という、少し切なさを伴う歌い出しが印象的で、一瞬で心を鷲掴みにされてしまいます。

 

吹き抜ける風に さざめく緑と
並んで歩いた 僕らは
他愛もないこと 話してた日々が
いつまでも続いたらと

 

同様のメロディで再度入り直すのは、ゆうりの大木のようにしっとりとした安心感のある歌声。

自粛期間にフィジカル面でのパワーアップを果たした彼女は、基礎的な筋力向上により歌声の支えが抜群に良くなっており、元々低~中音域での声量があったのも相まって持ち味が抜群に出せる身体の準備ができました。特に他メンバーでは届かない低音域を力強く歌うことのできる今の彼女の歌声は、Solaのような重めの響きの曲にマッチしているように感じます。

そしてAメロリレーを締めくくる、こはるの華やかなマジカルボイス。

彼女が自分でも触れている*3ように歌の面で正直まだ不安定な部分はあるように思いますが、それは伸び代が多いということ。彼女の歌声も、またこの期間で個性が磨かれ、他の3人の誰とも違う響きとしてSOLの歌声を形作っています。

こはるの声、特に高音部のパリッとした響きは鋭く吹く風のようで、その表情の変化とともに春風のような柔らかさや突風のようなエネルギーを伴っていることもあり、その可能性は無限に広がっています。成長が楽しみなんですよね。

 

「吹き抜ける風」「さざめく緑」にセットなのはきっと紺碧の空。

眩しくて明るい世界の中の「他愛もない」日常がずっと続くと、皆そう思っていたんですよね。

 

だから 走り出す未来に希望託して
地図さえ 見ないまま進んだ 

 

Bメロは再び英莉にバトンが渡り、少し上向きになったメロディに乗り、「希望」を持ってがむしゃらに進む姿が歌われています。

「地図さえ見ない」進行方向は、だけど発見や驚きに満ちていて、きっと多くの人にとって輝かしく素敵なものであると、同時にそれだけのエネルギーを持って前に進めるということは不安がない状態で、きっと夢を見ているような状態なのかな、とも思います。

 

雨上がりの空見上げてみた どこまでも 澄み渡る青の下で
戻れない今を生きていくよ 君とまた笑いあえる日まで 

 

そしてドラムロールでの加速を伴い、一気に疾走感を得てのサビ。

ここでメンバー4人でのユニゾンです。

先日、Caelestis.という曲を4人体制で初披露した際に、これまでサビをソロで担当していた(冷静に考えるととんでもない)雪季のパートを誰かが引き継ぐのではなく「全員で歌う」という選択をしたSOL

このサビのユニゾンはその歌声を通じるものがあり、雪季の居ない現実と戦い、打ち勝ち、前へ進むための決意が込められた力強く前向きな意味合いのものであると信じ、願っています。

「戻れない今を生きていくよ」という言葉は、誰へ向けられた言葉なのか。

「また笑いあえる日」を願う「」とは。

勿論、特定の意味が付与されているフレーズではなく、描く人物や光景は人それぞれだとは思いますが、SOLにとって、そしてSOLのファンにとって、一人共通する姿があるような、そんなことを少しだけ考えても許されるのではないか、と思います。

 

 

新しい明日へ 歩き出す君の
眼差しはとても綺麗で
鈍色の日々に 潰されぬように
変わること恐れないで

いつか 満天の夜空で光る星が
離れた 僕らを繋いでく ほら

 

2番はこはるからゆうりのAメロ、そしてBメロは再び英莉が歌い、サビに入らずに間奏へと突入します。

「新しい明日へ歩き出す君」が誰かは語らずとも、その眼差しに決意と覚悟があったことはきっと確かで、だからこそ残される側もその決意に負けないようにと、強い意志を持って日々を進んでいきます。

時に鈍色に思える日々も、その中で変化を恐れずに。

そして、夜空の星たちを同時に見上げている時、きっと「僕ら」は繋がって、同じ世界で生きていることを思い出すことができるのでしょう。

 

この「新しい明日へ進んでいく姿」の要素は「トロイメライ」の歌詞を受けているように感じますし、「変化を恐れないで輝く」姿勢は「Twilight」、「同じ星空を見上げる」のは言わずもがな「スターゲイザー」であるように感じます。

それぞれの歌詞は下記参照。

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SOLのこれまでの足跡を感じる要素を多く持ったBメロから、感情が炸裂するようなギターの間奏。物語は一気に加速していきます。

 

掌からこぼれた感情 止め処なく流れる余韻が
愛しくて 何となくうつむいた
茜色に染まる世界が あの頃みたいに眩しくて
戻りたくなるよ 

 

Cメロもメンバーのリレーで繋がれていて、それぞれの持ち味を活かした歌声で順番にSOLの世界観を形作っていきます。

力強いながらもどこか悲しさを伴うCメロ、「掌からこぼれる」のはどういった感情なのか、その余韻を感じて流れているのは本当は何なのか。

けれどもそれは、俯きたくなる感情でありながら、どこか愛おしくて、これから闇に向かう直前の眩しい茜色が「あの頃」を思い出させて。

そこからの全員での「戻りたくなるよ」という想いは、きっとそんな決意や覚悟の中でも偽ることのできない本音で、そんな気持ちすらも隠さずに表に出したまま進んでいく、という宣言なのかなと思います。

「戻りたくなる」、けれど、決して戻ることはできない、だからこそそれを大切に思い、無かったことにはせず、自分たちの1部として連れて行く。

そういう意思なのだと、私は思いました。

 

同じ空の下で見た夢は こんなにも こんなにも美しいから
どれだけ遠く離れていても 聞こえるよ 君の声が そう

 

そこからの落ちサビがこれまた美しい。

伴奏がずっとギターとドラムで力強く進行してきたところを、ここで一気に開放してピアノにバトンタッチするのも非常に感傷的ですし、こういった場面でこはるの張り詰めた高音は素晴らしいアクセントとなります。

激しい嵐のような「戻りたくなるよ」という感情、過去を想う叫びから、未来を想い優しく歌われる「夢」という言葉。歌詞の内容は過去を想っている段階ですが、そこには希望があり、気持ちは未来に向いているのだという決意をこはるの歌声の優しさと、かすみの歌声の透明感が支えています。

そして説得力に満ちたゆうりの歌声が「どれだけ遠く離れていても」と繋ぎ、極めつけに英莉が燃え上がるような歌声で「聞こえるよ 君の声が」と、同じ夢を見て共に歩いた存在へ、最後の言葉を投げかけます。

最後に、全てを振り切り、前へ進む本当に最後の決意を持って、力強い全力全開での「そう」から、ラストのサビです。

 

雨上がりの空見上げてごらん? 降り注ぐ光が僕ら照らすよ
さあ行こう言葉はもう要らない どこまでも続く空の先へ

 

1番で「雨上がりの空見上げてみた」と歌うSOLが、今度は誰かにその行動を促し、「見上げてごらん?」と問いかける構図が大好きで、そうすると何が起こるかというと「降り注ぐ光」(=太陽の光=SOL)が"僕ら"を照らします。

 

かつて「RAINBOW TRAVELLER」で「雨上がりの空に顔をあげて 涙拭いて歩き出すよ」と歌った彼女達が、「雨上がりの空見上げてごらん? 降り注ぐ光が僕ら照らすよ」と、顔を上げて歩き出す側から、顔を上げた人を照らす存在になっているのが非常に印象的で、やはり「雨上がりの空」をキーワードに「Sola」と「RAINBOW TRAVELLER」は対になっているのだと思います。

位置づけとしても「RAINBOW TRAVELLER」はデビュー曲、「Sola」は4人体制初の曲ということで、それぞれのスタートラインになっている部分も共通しています。

 

そして締めくくりは「さあ行こう」という非常に前向きな言葉と、英莉の「どこまでも続く空の先へ」という、行き先を示す言葉。

 

空は広くすべてを包み、色々な表情を見せます。

突き抜けるような青空や、雨が上がった後の澄み渡る蒼、時に暗雲が立ち込めて鈍色になることもあり、夜の前には過去を思わせるような茜色を見せ、夜は暗く冷たい闇の世界であると同時に満点の星空が広がることもあります。

そして雨上がりの空には虹がかかり、空を見上げた時、どんなに離れた人とだって、「同じ空を見上げている」という共通項で繋がることができる。

いつだって、どんなときだって、別々の志で別々の道を進んでいても、この空は繋がっているから……訣別があってもきっといつでも一緒に居られる、そんな気持ちがこの「Sola」には込められているように感じます。

 

SOLの「Sola」は、この曲に込められた訣別の決意と、新たな一歩を踏み出す覚悟と、過去をなかったものにせずに全部受け入れて進むという意思と、そして輝かしい未来への願い、そういった様々な感情が入り乱れる輝きが今の世の中とSOLの現状にマッチしているように感じて、非常に感情を揺さぶられるものになりました。

 

正直、この感情は一定期間彼女たちを観てきた人間に特有のものだと思いますし、バックグラウンドがない状態で聴いてもピンと来ない部分が多いかもしれません。

だけど私はこの曲が多くの人の耳に触れて、何かの感情をくすぐり、そしてSOLへ興味を持ってくれるきっかけになる曲であることを願ってなりません。

 

 

4人の活動への新たな一歩を踏み出したメンバーの決意の、その一助となることを祈って、今回の記事を終わろうと思います。

 

ここまでお読み頂きありがとうございました。

 

*1:やっぱりえりちが一番好きだ…

*2:アイドル×心理学の動画等、知性溢れるアイドルです

*3:公式ブログ参照

いつか、その先へ~ママレード・バタフライ~

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

前回の記事からかなり時間が経過しており、すっかりラブライブロガーとしてのアイデンティティを失いつつありますが、本日さらに1本違う方向性の記事を書いてしまおうと思います。

まあ、既に私にとっての「LOVE LIVE DAYS」というものはコンテンツとしての「ラブライブ!」を超えて、一つ広がった世界を手に入れているので、そこはなんとなくご容赦を。

 

今回もスクールではないアイドルの記事です。

 

 

※記事中の引用歌詞については斜体と下線で表記を区別し、また、使用する画像および動画の権利は株式会社リーディに属するものとします。

 

 

🦋ママレードバタフライ

 

何はともあれ、まずはこのライブ動画を観て頂きたいです。

youtu.be

 

「SOL(ソル)」というアイドルグループのママレードバタフライ』という曲のライブ映像です。
楽しいですね……サビの振りコピをしていると世の中の憂鬱なことを全て忘れることができると私の中で話題です。変な脳内物質が出るのでオススメですよ。

 

さて、まずはSOLについてあまり詳しく知らないという方のために少しだけ彼女たちの紹介を。

SOLはリーディ所属で2019年2月デビュー、先月1周年を迎えた、5人のメンバーで活動するアイドルユニットです。

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©リーディ

左から順に、

英莉:何を隠そう私の推しです。英語も話せてお歌が上手いパーフェクトお姉さん。

こはる:自称ロリ担当。理想高きザ・アイドル。ブログの長文は必見です。

かすみ:顔面国宝クールビューティ。実は深刻なアニオタというギャップも魅力。

ゆうり:まんじばぶちゃん。感情が素直でまっすぐな子。大体何か食べてる。

雪季(ゆうき):歌唱・表現全てでステージを掌握するSOLの柱。ラーメンが恋人。

 

と、簡単に紹介するだけでも個性豊かでお顔もお強い5人が揃っている今注目度ナンバーワンのグループ、といっても過言ではない魅力的なユニットでございます。

この記事を読んでくれる人向けの情報としては、英莉・こはる・かすみはラブライバーなので特典会に行くとラブライブ!の話もできますよ。
英莉がことり、こはるはにこ、かすみは善子ダイヤさんがお好きだとか。(間違ってたらごめんなさい)

 

そんなSOL、キャッチフレーズは「シネマティックエンターテイメントクルー」

なんじゃそりゃって感じですが、"シネマティック"の名に恥じず、1曲1曲の雰囲気作りやセトリ全体の物語感の構成といった、「魅せるエンターテイメント」としてのライブ作りを強く意識している印象が強く、事実他のアイドルに比べて、その世界観が強固なものとなっているように感じます。

アイドルのライブを観ているというよりも、ステージ上で展開されるショートムービーを観ているような、そんなライブをする彼女たち。

もしかすると、ラブライブ!のライブのような、アニメの物語を3次元の世界で再現する2.5次元ライブを見慣れている皆さんだと、よりSOLのライブに引き込まれやすいのかもしれませんね。

 

色々難しい時期ではありますが、5/9にワンマンツアーのファイナルを控えております。興味のある方、チケット絶賛発売中なのでご一考頂ければと思います。

 

 また、直近だとメンバーのゆうりちゃんが先日3/14に誕生日を迎えたので、3/21には生誕ライブも行われます。お時間ある人は是非。

 

 

さて、『ママレードバタフライ』に話を戻しましょう。

ライブ映像を観て、この曲を聴いて、どんなイメージが浮かびましたか?

私は安直ながら「蝶」と、晴れの花畑……特に暖かな陽光の降り注ぐ「日溜まり」のような柔らかい明るさと、ぼんやりながらも力強い希望のようなものを感じたのを覚えています。

明るい曲調に楽しげな振り付け、最初に受ける印象としては多くの人がそういった雰囲気を味わうことができるのではないでしょうか?

 

 

🦋推しによる歌詞解釈講座

 

そんな中、我らが英莉さん(以下えりち)が今日、動画配信アプリの生放送で興味深い配信をしてくれました。

その名もズバリ、『えりちの勝手に歌詞解釈講座』(ママレードバタフライ編)という内容で、端的に言えば「ママレードバタフライの歌詞の解釈はこんな感じなんですよ」という雰囲気の紹介だったわけですが、この内容がとんでもなかった。

結果、私はこうして今筆を執ることになっているわけで、まあそれくらい強烈な中身だったので、その内容を受けて私が思ったことなども解釈として加えつつ、紹介し記録にしよう!というのがこの記事の主旨です。

 

限りなく公式に近い存在が、ある程度自由が許容されている「楽曲や歌詞の解釈・その意味」を説明することについてはオタク側としては意見の分かれるところなのかなあとは思います。

やはりある程度公式サイドの人物、この場合は演者本人や作詞・作曲者本人、振り付け師等のクリエイターがそれを語ることは「正解」と捉えられてしまいがちですし、他の解釈や感じ方を縛ることもあろうとは思うので、タブーに感じる人もいるかもしれません。

が、普段想像することしかできないステージ上の演者の想いや、曲にどういった感情を乗せてライブをしているか、といった気持ちの部分に関して、例えばMCで語られたり雑誌インタビューに載ったりする言葉を我々はその理解のひとつのピースとして受け取ることも多々ありますよね。

 

今回彼女が示してくれた解釈は、あくまでもその捉え方のひとつであり、メンバーがそういった理解の元でステージに立っている事実はあるものの、それが答えをひとつに決めるものではない、ということは前置きとして断っておきます。
事実、私も彼女の解釈とはまた違った観方をこの先の内容で語ったりもするので、まあそういうことです。

 

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©リーディ

大変ありがたいことにSOL公式が歌詞を素敵な画像にまとめて下さっているのでまずはこいつを引用させて頂きます。

さらっと目を通して頂けましたか?

では、まずは大きなキーワードから。

 

 

 

🦋ステージの向こうとこちらの想いを

 

ママレードバタフライは、アイドルとオタクの歌なんですよ」

 

彼女が最初に言い放った言葉は、そんな衝撃的な一言。

淡い恋慕や愛情といった感情が乗った歌詞で、割とぼんやりと、そういった恋を歌った曲なのかなあ等と捉えていた私にとって、この解釈が示されたことは本当に衝撃で、寝耳に水といった状態でした。

その瞬間からこの曲のあらゆる歌詞についてリアルタイムに解釈の再構築が展開され、しかも配信では頭から順番にえりちがその前提の元で歌詞を説明していく(生歌つき)……ということで、情報量過多で頭から煙出てきそうな時間でしたね。

 

まず冒頭Aメロから。

始まりは甘い夢のよう 魔法をかけて
こぼれ出す笑顔 溶けるほど あたたかい気持ちで

雪季の安定した歌いだしからこはるにバトンタッチで歌われるこのパート、まさに「出会い」という感じで、推しに・好きなアイドルに出逢ってしまったオタクの甘美な体験が表現されています。
ライブを観ているその瞬間、確かに我々は夢の中にいるようで、魔法をかけられたようで。

えりちがしっとりと歌い上げ、それをゆうりがきゅっと〆る後半部に関してもほぼ歌詞通りに解釈ができそうです。
「こぼれ出す笑顔」がステージ上のアイドルのものなのか、フロアのオタクのものなのかはどちらにも取れる、とえりちは言っていましたが、これはステージのこちらとあちらの相互作用で生まれるものだと思うので、双方のものと解釈して良さそうです。

当然、そこにあるのは「あたたかい」気持ち。

 

すかさずBメロ、

掌に落ちた ひとひらのカケラ
気付いた心が少し ああ 震えてるよ (ゆっくり ああ 高鳴るよ)

かすみがきりっと決めてくれる場面ですが、「掌のカケラ」は「撮影したチェキ」であるという解釈、結構なるほどと思ったんですよね。

アイドルとオタクの関係性において接触*1時の会話なんかはチェキと一緒に記憶されていることがかなり多くて、すぐに思い出せないようなことでもチェキを観ると鮮明に「あの時はこの会場でこんな話をしたよな……」と思い出せたりすることが多々あります。

そんな「掌サイズの思い出の欠片」ってまさしくチェキなので、冒頭の「アイドルとオタクの歌」という説明を聞いたときにはここの解釈がチェキであるという考えはかなりすんなりと自分の中に入ってきていました。

回数をどんなに重ねても、推しとの接触は舞い上がって緊張してしまうものです。

「心が震える」という表現がぴったり当て嵌まるように感じます。

 

 

🦋いつかその先へ

 

いよいよ1サビです。

綺麗に咲いた花だった 彩る春 飛び越えて
遠くへ 行っちゃうの? ママレードバタフライ
微かに感じた その体温 舞い上がる夢の中で
手と手繋いだまま
想い乗せて羽ばたけ いつかその先へ ママレードバタフライ

比喩表現として「蝶」がアイドル、「花」がオタクであることはほぼほぼ固まってくると思うので、ここからはそういった前提で解釈を進めます。

「綺麗に咲いた花」はアイドルとも取れますが、どちらかというとフロアでステージの光を浴びているオタク達の方がイメージが合いそうです。オタクはオタクなんですが、まあ「花」と表現することを許してください。

ファンとして応援する存在のため、暖かい気持ちを、声を、時にはペンライトの光を掲げるその姿は花に見えなくもないですし、そういった「彩り」を受けて、アイドルは成長し少しずつ大きなステージに立つようになっていきます。

春を飛び越えた先は夏、アイドルの勝負の季節。

「遠くへ行っちゃうの?」という問いは、少しずつ距離感が離れるアイドルへの、オタクの問いかけなのでしょうか。

 

アイドルが、所属グループの規模感が大きくなったときにオタクを忘れてしまうかどうかなんて話はたまに話題になりますが、私個人としてそれは「ない」話だと思っています。
当然アイドルも人間なので、時間の経過の中で付き合いの希薄な人のことは平等に記憶から追いやられてしまうとは思うのですが、それは我々も同じことで。例えば初期の頃から応援しているファンだったり、距離の近い時期にたくさん通っていた人なんかはちゃんと覚えてくれているものだと思うし、そういう経験があるからこそアイドル側もモチベーションを保てるものだと、今の僕は自信を持ってそう言えるので、個人的にはこの「遠くへ行っちゃうの?」という心配?に関しては愚問というか取り越し苦労だとは感じるのですが、避けては通れない問題ではあると思うので、そういう感情が存在することは事実として認識したいなとは思います。

 

ですが、であるならば、やっぱり私は羽撃いていくその背中を見守るだけではなくて、一緒に翔んでいける存在でありたい。

「舞い上がる夢」は2通りの解釈ができると思っていて、「上にいきたい」というアイドル(とファン)の想い=夢と、接触のときの浮かされたオタクの心境=夢のような体験、との両方の意味合いがあると考えています。
短い接触時間の中で微かにでも体温を感じるくらいの距離で話し、触れ合い、思い出を作ったそんな存在と、手を取り合って共に上のステージへ進みたいという願い。

これはアイドルとオタク、共通していると言える願いなのではないでしょうか。

「いつかその先へ」という上昇志向で前向きな言葉に込められたエネルギーはとてつもなく感じます。

背を向けて、先(ステージ奥)へと遠のいていく振り付けもそれを表現しているように思えますね。

 

 

🦋オタク病み期~暗黒の2番~

 

2番からはちょっと毛色が変わります。

私のアイドルとの関わり方によるところもあるのですが、個人的にはあまり「病む」という感情がなくて、基本的には"陽"の感情を受け取って応援しているオタクなのでこのあたりは結構想像によるものが大きいです、念のため。

 

2番Aメロですが、

透明な風が 切れた糸 紡いでくれるから
出せない答えを 隠すように 空が滲んでく

このあたりはかなり抽象的な表現が多くて、ストレートだった1番に比べて解釈が難しそうなところではあります。

「遠くへ行ってしまった」アイドルを想い、少しだけ切なくなる気持ちが「切れた糸」と表現されているのでしょうか。それを紡ぐ「透明な風」はアイドルの奏でる音楽だったりするのかなあと私は解釈しています。

目には見えない、だけど一定の方向性と力を持って動いている「風」が、アイドルを上へ押し上げつつも、オタクとの間に常に関係性を繋ぐモノとして存在し続けていて……これは私の理想ですが、やっぱりアイドルとオタクってライブで一番繋がるものだと思っているので、ステージに立ち演奏を続けてくれることが我々の一番のコミュニケーションの方法なのかな、なんて考えたりしています。

ですが、この物語のオタクは迷います。答えが出せず、迷いを抱え、そうして空が滲んでいく。

後述しますが、この「空が滲んでく」は心情的な気持ちの曇りと、物理的に涙で景色が滲んでいる状態と、さらに気象的に実際に空に雲が増えてきている様子全てを表しているように感じます。あくまでもイメージではありますが、1番での「陽光」のイメージが徐々に曇っていく歌詞となるようです。

 

Bメロに入り、

切なさが運ぶ 凍えそうな夜に
手を差し伸べてみるけど ああ 届くのかな? (この手は ああ 届くかな?)

病み期クライマックスって感じですね。夜なので陽は出ておらず、空が滲んだ=雨が降っている影響で気温も低いです。

そんな孤独な夜、自問を繰り返しながら虚空に伸ばす手。多分このオタクは部屋に一人とかって状態なので、その手を握り返す相手は残念ながらいません。
だけど、仕方ないのです。ただ考えて悩むだけ悩んで部屋にいても、そこには絶対に想う相手はいない。それがアイドルのオタクだと思うんですよね。

 

ちなみに、1番もなのですがコーラス部分が音源上かなり判りづらい形で歌われていて、歌詞を改めて読んで括弧の表記に気付いて初めて認識できたので改めてよく聴いてみることをオススメします。かなり伴奏的に入ってるのでしばらく気づけませんでした。

 

2番サビです。

淡く霞んだ 雨だった 胸を焦がす 太陽が
静かに包み込む ママレードバタフライ
本当はね ただ 言えなくて 世界で一人だけだから
点と点 繋いだまま 想い乗せて羽ばたけ いつかその先へ

霞むのはオタクの視界の比喩表現でしょうか。いまいち方向性が見出だせず、ぼんやりとした暗雲の中を歩くような感覚。Aメロで滲んだ空がこれに対応していますね。

ですが、その中でついに、推しの姿を観て、感動し夢中に追いかけていた頃の情熱が胸を焦がして、そういった想いを改めて自覚することで何か大切な気持ちが再び感情を包んでいくような、徐々にオタクが光を取り戻すのが2番サビなのかなと感じます。かなり物語ができている……起承転結の転くらいです。

「世界で一人だけ」という感情、オタクに取ってもアイドルに取っても、なかなか口に出すのが難しい言葉だろうなあと思います。オタク側はきちんとその人ひとりだけ、が貫ける人もいるかもしれないですが、そういかない場合も多々あるでしょうし、アイドルだって立場上誰かだけを特別扱いすることはできない。

けれど、その関わりの中で確実に「個人と個人」の繋がりが生まれているのは確かで、それはきっとアイドルとオタクという記号的な関係性ではなくて、「点と点」で表現される1対1のコミュニケーションなのだと思います。

1番サビの「手と手 繋いだまま」に対して2番が「点と点 繋いだまま」となっているのは本当によくできた仕掛けだと感じるんですよね……。1番の時に感じた熱い想いが、2番ラストのここに来て輝きを取り戻すんです。

やはり、気持ちは変わりません。

「想い乗せて羽ばたけ」「いつかその先へ」というフレーズは、寒い夜でも、雨が降ってもずっと生きていました。

 

 

🦋みんなで翔ぶよ!

 

歌詞ではないのですが、2番サビ直後、間奏でこはるが

「みんなで跳ぶよ!せーの!ジャンプ!」

と観客を煽り、ブレイクに合わせて全員で跳ぶ場面があります。音声では入っていませんが動画の2:37あたりの動きを見れいればわかりやすいかと思います。

 

この「みんなでとぶ」という言葉、上記の解釈を踏まえるとかなりクるものがあります。

「飛翔」という意味で「蝶が舞い上がる」ことについては「アイドルが上のステージへ行く」ことのメタファーであると解釈しているので、2番の「夜」を経て改めて「いつかその先へ」という感情を思い出したオタク達に向けて、決意を込めてステージ側から「みんなでとぶよ」と手を引いてくれるこの煽り文句は、最早ただの跳びポイントには収まらない意味を持ち始めているように思います。

次にライブでこの曲が来たとき、私はどういう感情でここを跳ぶのだろう……?

 

 

🦋遠くへ行かないと

 

Cメロ、メンバーソロを順に繋ぐ場面です。

乾いた夕立が刺す 幸せの色は消えて
記憶の片隅の笑顔 忘れはしないよ

夕立は雨なので、「乾いた」という表現はかなり独特で引っかかります。
夕立が降る場合は大抵勢いの強いものが短時間で降るため、慈雨というよりは刺すような痛みを伴う場合があって、その無慈悲な勢いを「乾いている」と表現しているのでしょうか。

それにより消える「幸せの色」。これに関してはかなり悩ましく、正直自分なりの答えが見つけられていません。

ただ、雨に刺されるのが「蝶」か「花」かと言われると「蝶」だろうなとは思うので、ここはアイドル側の感情だったりするのかなと。

アイドルとして生きること、楽しいことだけではないのだと思っています。時には辛い場面や、体力がついていかないとき、心ない外野からの言葉なんかもあるでしょう。そんな乾いた雨で幸せが折れかけている時に、ステージの上から観るオタクの笑顔が少しでも支えになっているならそれほど嬉しいことはないな、とファンの側からは思うのです。

あまりそれを考えすぎるのは烏滸がましいのでこの辺で止めますが、ここの歌詞はそういう解釈もアリなのかな、と思っています。

 

からの、我らがえりちの落ちサビです。全オタクは集中して聴いてください。

綺麗に咲いた 花だった 彩る春 飛び越えて
遠くへ 行っちゃうの? ママレードバタフライ

歌詞そのものは1番サビと同じなのですが、落ちサビソロの雰囲気も相まってここはより一層物語性が増していて、イメージとしては「過去の回想」なんかが近いのかなと感じます。

"春"の頃に感じたあの感情、胸を焦がすこの想いが如何にして生まれて今があるのか、それを再度認識する一瞬の静寂。

からの、転調大サビです。勝利の流れ。

ありがとう ただ 伝えたくて まだまだずっと居たいけど
遠くへ 行かないと
想い乗せて羽ばたけ いつかその先へ ママレードバタフライ

配信でえりちが言ってましたが、この「ありがとう」からはアイドル側の視点が強いとのことで、確かにかなり納得できます。

まだずっと、ファンに近いところに居たいけれど、上を見て遠くへと行かなければならないという決意、そこに至るまでの経緯に「ありがとう」という言葉が出てくる流れはシンプルに感動です。

転調していることで生まれるクライマックス感と、ポジションの切り替えが上手に表現されている部分だと思います。

 

ですが、この「ありがとう」には同時に、やはり「これからもよろしく」の意味が含まれていてほしいなと、オタクは願ってしまうわけです。

大きなステージに立てば物理的な距離は当然遠くなるので「遠くに行く」という表現は正です。

遠くへ行かないと 想い乗せて羽ばたけ」というフレーズに決意が込められている、と前述しましたが、少しだけここを読み替えると、「"遠くへ行かない" と 想い乗せて 羽ばたけ」と取ることもできます。

物理的な距離があったとしても、思い出のカケラは向こう側にも無数にあって、羽撃いていったその先へオタク側の想いも連れて行ってくれているのだとしたら。

共に飛翔する戦友のような相手のもとに気持ちだけでも寄り添います、という「遠くへ行かない」という想い。これも同時に込められているのではないか、そうあってほしいなとしがないオタクの私は思うわけです。

 

 

🦋甘さの中に苦味を秘めて

 

以上、配信でえりちが話してくれた歌詞解釈を自分なりにもう一度噛み砕いて歌詞を解釈してみました。

内容的には彼女の説明してくれたことが9割くらいなので、私の解釈というよりは配信の内容記録という側面が大きいかなと。

改めて曲を聴いてもらえるとかなりイメージが変わるのではないかなと思うので、時間に余裕のある方は是非お試しください。

 

最後に、全体的な感想や私が個人的に感じたことをぽつぽつと。

 

ママレードって柑橘系のジャムなわけですけど、その皮を一緒に加えていることでただ甘いだけではなくてちょっとした苦味も加わっている食品だと思うんです。

アイドルを推す、もしくはアイドルとしてステージに立つという夢のような一時に際して、それがただただ甘美なものではなく、時にはある種の苦味が伴うよ、というメッセージが「ママレードバタフライ」というタイトルに込められていたりするのかな、と改めて考えたりもしました。とんでもないフレーズを思い付いたものだと思いますね……。

 

また、配信の中でえりちは「こういう歌詞の解釈や考え方なんかをメンバーで話し合いながら共通の認識としてステージに立っている」と言っていました。

もちろん全ての解釈が一致というわけではなく、恐らくは軸になる前提条件……この曲であれば「アイドルとオタクの曲」という部分を基本に配信と似たような詩の解釈を5人で話しながら共有していると思うのですが、そういう向こう側の想いや考え方の一端に触れることができたのは個人的に本当に素敵で貴重な情報を得られたと考えているところです。シンプルに嬉しい。

冒頭で「公式サイドが明確な解答を用意すること」に関して少し触れましたが、私個人としてはそれが知れること、ステージの上の相手がどういった考えのもとにその物語を構築しているのかを把握できることは、やっぱりライブを楽しむにあたって良いスパイスになるのではないかなと改めて思いました。

なにより、その解釈がえりち一人ではなく、SOLとして一致したものであることを知れたのはとても大きくて、だからこそ次にライブでこの曲を聴いたとき、恐らく私はこれまで感じたことのない想いで胸が満たされるのだと思います。楽しみですね。

 

最後にもう一つ、「上にいく」ことについて。

皆モチベーション高く上を見ているSOLのメンバーの中でも一際えりちの上昇志向は強い方なのかな、と感じていて、その彼女の口から語られる「その先」という未来の話だったからこそ、この曲の理解が深められたのだろうと思っていたりします。

だからこそやっぱり私は、そんな彼女達と一緒にもっともっと大きなステージを観たいし、遠くへ羽ばたくその背中を一生懸命追いかけたいと思うんですよね。

これから迎える2年目の夏。昨年はまだ一緒に跳べなかったけれど、今年は一緒に全力で跳びたいぞの気持ち。遠くに行くなら行くで、思い切り背中を押してあげたいなと、今日改めて思ったりしました。

もしここまで読んでくれているのなら、僕の気持ちはいつだって貴女たちと共に。

 

 

そんな想いを乗せて、いつか、その先へ。

*1:チェキや握手会等、アイドル本人に近づけるイベントのこと

天界へいざなう幸福ちらし寿司~おいでよ!こころのデパート~

皆様ご無沙汰しております。十六夜まよです。初めて私のブログを読んで頂く方ははじめまして。

 

普段、ラブライブ!サンシャイン!!というコンテンツのスクールアイドルユニットAqours及び、その声優陣が演じる三次元の声優ユニットAqoursのライブや楽曲のことを記事にしている私ですが、今回はAqours及びラブライブ!のことにはほぼほぼ触れません。

 

スクールアイドルにハマったオタクは、いよいよリアルアイドルにハマりました

 

今回はそんな今の私の趣味事情から、今一番皆さんに観て欲しい素敵なグループの紹介をします。

 

その名はクマリデパート。皆様ご存知でしょうか?

 

 

 

🐷開店アナウンス~アイドルとの出逢い~

 

本題の前に説明が必要なので私がアイドルにハマった経緯をちょっとだけ書きますが、声優の堀江由衣さんのオタクである私は2019年5月27日に開催された清竜人 ハーレムフェスタ2019」というイベントに参加し、そのイベントがキッカケでアイドルオタクの世界へ足を踏み入れました。

この清竜人さん、堀江由衣さんをはじめ多くの声優やアーティストに楽曲提供をしており、さらに自身でも「清竜人25」というアイドルユニットを結成したりと、まあいろいろとぶっ飛んだ楽しい曲を書く方で、堀江さんが入り口ではありましたが彼の曲そのもののファンになっていました。

そんな中参加したハーレムフェスタ、そこで初めてお目にかかったでんぱ組.incというアイドル。

清竜人さんは彼女たちにも楽曲提供をしているため、その日のゲストに彼女たちがいたんですよね。

その時の私の感想は

 

アイドルって…アイドルってすごい…!(語彙力)

 

でした。

この感覚、きっとA-RISEのライブを観た高坂穂乃果や、μ'sのライブを観た高海千歌、はたまたスクスタ*1世界でAqoursとμ'sの合同ライブを観た"わたし"ことあなた=主人公の味わったものと全く同じだと思うんですが、とにかくいきなり目が離せなくなりました。

 

そこからは一直線。メンバーのTwitterInstagramをフォローし、YouTubeにアップロードされている動画を全て観て…これ完全にμ'sにハマった千歌ちゃんと同じムーブなんですけど、CDのリリースイベントや開催予定のツアーに申し込んだりと、自分でもびっくりするレベルで驚異の行動力を発揮し始めていました。

 

以前書いた記事でも触れている通り、私はライブにおいて「楽しい」という感情を一番に重視しています。たくさん身体を動かして、声を出して汗かいて…そういう能動的な楽しさを求めてライブに参加するので、そんな楽しみ方はアイドルのライブとの相性が抜群でした。

たくさんのコール、積極的な振りコピ、ステージ上からの煽り、激しいダンスとブレない歌声…

アイドルを本業とする彼女たちのステージは、声優ユニットのライブしか観たことがなかった私の認識を一瞬で塗り替えました。
※勿論、本業が声優である彼女たちがステージ上で姿を見せ、多くの努力の上で歌とダンスを披露してくれることは本当にありがたいことなので、比較してどう、という議論をするつもりはないということを明言しておきます。

積み上げた練習、努力、そこまで至るまでの苦悩や苦労、そんな全てが凝縮された"今"を汗だくで一心不乱にパフォーマンスする姿は、スクールアイドルを通して少しだけアイドルの世界に触れていた私の心に深く突き刺さり、その輝きは前述した私の行動に繋がるエネルギーを生みました。

 

そこから5ヶ月。

夏のアイドルフェスやいろいろなイベントを経て多くのアイドルに出逢い、時には友人から紹介されたユニットにハマり、時にはイベントで見かけた「目当てではなかった」ユニットが急に気になり…

私の今の推しグループは主にでんぱ組.inc」「クマリデパート」「FES☆TIVE」「神宿あたりです。

どのグループも本当に素敵な曲とライブパフォーマンスをするので、どうぞ興味ある方は調べてみてくださいね。(いずれ紹介記事も書くかも)

 

 

🐷二十四時からすごく夢中

 

さて、そんな推しグループの中の一つ「クマリデパート」なのですが、彼女たちとの出逢いも前述した「目当てではなかったグループ」からスタートしたものでした。

2019年8月9日、クラブチッタ川崎で行われた「@JAM MEETS~オールナイトスペシャル~」というイベントでの邂逅。これが運命を変えました。割と大袈裟ではなく、奇跡の出逢いを果たしていたと思います。

翌日に仕事を控えた中参加したオールナイトイベントだったんですが、アホなことした価値あったなあ…24時からライブ会場に向かう体験、なかなか新鮮でした。

その日の目当てはFES☆TIVEで、彼女たちの出番までの出演者はあまり知らなかったので私は後ろの方でのんびりと眺めていました。

 

そんな中現れたクマリデパート。入場曲である「おいでよ!クマリデパート」の段階ではかわいいね~くらいの印象だったところで、1曲目に突然落とされました。

 

youtu.be

 

間違いなくその段階での彼女たちの一番の武器である楽曲「シャダーイクン」

これを繰り出されてオタクは一瞬で撃沈しました。

タイトルの由来は「シャイン」+「ダーク」、普段クマリデパートの楽曲はサクライケンタさんという方が書いているのですが、この曲は特別に玉屋2060%さんという方も参加し二人の競作になっています。

サクライさんのミステリアスで少しだけ歪んだ情景描写と、玉屋さんのアッパーで多幸感溢れるメロディ展開、この2つが見事に調和して光と闇の混ざり合う混沌の世界観が成立しており、初聞で「名曲」と判断できる素晴らしいものでした。

余談ですがこの玉屋さん、前述した「私が今推しているグループ」に悉く楽曲を提供しているので、どうやら私はこの人の書いた曲に逆らえないようです。とても良いので皆さん聴いてくださいね。(いずれ紹介記事も書くかも)

 

そしてその"名曲"を演奏するステージ上の4人

 

MVでも観ることはできますが、アイドルの音楽はやっぱりライブが本質。ステージの上で全力で踊り、歌い、笑顔を振り撒く姿は現場でしか観ることができません。

ラブライブ!劇中で高坂穂乃果西木野真姫に対して腕立て伏せをさせた後に「その状態で笑える?」と促すシーンがありますが、まさにそれで、ステージ上のアイドルは常に全力で踊る中笑顔を絶やさず、客席に輝きを届けています。

初めて観た彼女たちのステージにもその矜持と努力の蓄積を感じることができ、そしてさらに振り付けがとてもキャッチーでわかりやすく、振りコピが簡単で楽しいことは、私がこのグループにハマった一番の理由だったのかもしれません。

 

とにかく、ステージ終盤ではすっかり彼女たちと一緒に身体を動かして全力で楽しむファンの一人になっていました。

 

youtu.be

この日私が一番気に入って、さらに今でもクマリデパートの楽曲の中で一番好きな曲がこの「ウダガワ・ヨッキュー」です。

歌詞は割と意味不明な感じ(失礼)ですが、メロディの醸し出す雰囲気が本当に好きで、オシャレでちょっとだけ陰鬱、だけれど振り付けはファンキーで楽しい!そういうわちゃわちゃ感がまーじで楽しいです。

メロディに合わせてクラップを4回入れる場面が曲中に多くあるのですが、それをやる時にメンバーが口パクで「ぱんぱんぱんぱんっ」と笑顔で煽ってくれているのも本当に好きで、この曲でクラップをやっていると嫌なこと全部忘れられるんですよね……最高……。

ちなみに冒頭、静かな立ち上がりをするイントロから赤担当の小田アヤネさんが高らかに叫ぶ「渋谷行こ~!」から突如曲のテンションが加速する演出、こういうの本当に好きなのでまずは最初の30秒だけでも良いので観てくださいね。

 

そんなわけでこの日、私の「気になるグループ」にクマリデパートが追加され、ここから一気にハマっていくことになります。
この流れ、全く気にしていなかった「でんぱ組.inc」に突然引き込まれた"あの日"と同じ形なので、それだけの衝撃と運命的な出逢いを果たしたという意味で彼女たちは本当にインパクトのあるグループなんだなと改めて感じます。

 

 

🐷あれ?今更メンバー紹介

 

ここまで語っておいて何も説明していなかったことに気付いたので、クマリデパートと、そのメンバーを紹介します。

 

クマリデパートは「世界のこころのデパート」をテーマに掲げる4人組アイドルユニットです。

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このデパガ風衣装、本当に可愛いですよね……彼女たちと出逢った時に着ていたのもこの衣装だったので、今でも画像等で見るとちょっと懐かしくて胸に来るものがあります。

この「デパート」というコンセプト、個人的にすごく上手で良いなあと思ってまして、4人の個性やメンバーカラーがハッキリと定まっているところもそうなんですけど、前述した曲中に表現される「カオス」な要素、様々な世界観を持つ多くの楽曲、そんな多種多様なエネルギーを集約して内包して、その共存が許されている場所としての姿を"大型百貨店"に喩えているのがまさに「名は体を現す」になっていて素敵だと思うんですよ。

以下、メンバー個人の紹介いきます。

 

💙早桜ニコ

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水色担当、我らがリーダー。愛称は「さおてゃん」。

愛嬌を振りまくアイドルの権化。弾ける笑顔とぴょんぴょこ動き回る姿は新規ファンの心を鷲掴みです。

キラキラしたものとか可愛いものを集めるのが好きらしくて、ポケモンも色々お好きなようですね。

ちなみに「桜」「ニコ」なのにイメージカラーが「水色」なのに少しだけ違和感を感じる人はラブライブのオタクだと思うのですが、さおてゃんはデビュー時にちょうどラブライブ!が放送してた影響で矢澤にこさんを推しているとのことです。

Twitterでは振り付け動画なんかも上げていて、とにかく動く姿がとても可愛い人なので、まずは現場で姿を見てみてくださいね。

新衣装のおっきな帽子は個人的お気に入りポイント。

声もかなりよく通る明るい声質で、キンキンしすぎない心地の好い高さが脳を溶かします。

演奏始まる前に曲名を紹介する曲フリのボイスがやみつき。それでは聴いて下さい。シャダーイクン!!

 

 

💗優雨ナコ

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ピンク担当、美の女神。愛称は「ゆうちゃん」「ゆうなこ」。

とにかくお顔が小さい。そしてお顔が良い。鼻筋通ってて切れ長の目が素敵なので、"美人"の一つの到達点だと思うんですよね…美しすぎてお話するの未だに緊張するやつ。

わちゃわちゃと騒ぎがちなメンバーの中で割と(比較的割と)クールに皆を見守るお姉さんポジションだと思うんですが、たまに全力笑顔で一緒に騒いでるのを見るとそういうのも素敵だなーってなるんですよね。

さおてゃんと並ぶ、結成時からのオリメン。ファンの皆さんがとてもつよいイメージあります。

オフにふらっと一人旅したり、ミステリアスな魅力も多いのでハマる人はがっつりハマるような印象。

新衣装のしっぽはよく旅に出るので、ライブ中にいなくなったらステージのどこかにいます笑

 

 

❤小田アヤネ

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赤色担当、クリエイティブな私の推しメンです。愛称は「小田ちゃん」「小田」。(愛称?)

ステージの上での全力感が本当に素敵で、ダイナミックに踊る姿、たくさん汗をかきながらパフォーマンスする姿が「アイドル」してるんですよね……。

気付けば彼女から目が離せなくなって、ずっと追いかけてました。

他のメンバーのステージ上での動きをなかなか観ていないな……ってことに最近気づいて、原因はなんだ?って思ったら明白で、彼女以外観てないからでした。

クマリデパート、全体的に歌声安定してるのであまり目立たないけどソロパートの安定感は彼女が随一かもしれないとも思ってます。なんか身体の使い方がお上手。運動神経そんなに良さそうじゃないんですけどね。(失礼)

「うふふー」っていう笑い方も好き。小田ちゃんの笑顔のために生きてる。

イラストもよく描いていて、LINEにはクマリデパートのスタンプもあります。彼女の描き下ろしなんですよ!→https://store.line.me/stickershop/product/5839755

LINEスタンプは第二弾も近日リリース予定らしくてそちらも大変楽しみですね……ライブごとに「#クマリのセトリ」タグでその日のセトリをかわいいイラストつきで紹介してくれているのも素敵。
今度あるライブグッズのTシャツもイラストが彼女の描き下ろしです。いや冷静に考えてすごいよね……。

ちなみにラブライブ!では絢瀬絵里さんを推しているとのことで、たまにえりちポーズでチェキ撮ってくれます。かわいい。

どうでも良いですが、メンバーカラー赤という属性、どうにも私が推しがちな傾向があります。そういうのやっぱり何かあるんでしょうかね。

 

 

♡楓フウカ

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ホワイト担当、クマリデパートの歌姫。愛称は「フウちゃん」「フウカ」。

ビーフェイスなのにチャームポイントは刈り上げだったり、落ちサビソロでどこから出してるの?っていう太い声を打ち込んできたりとギャップが魅力な子です。

格好良いと可愛いが共存してる不思議な存在で、いろいろな一面を同時に発揮しているのはクマリデパートそのものと言えるかもしれません。

たまに出す「な"ーーー!!」みたいな鳴き声(?)が好き。

頻繁にインスタライブをやってくれるので、そこで楽しい話をたくさん聞けるのも良い感じの距離感です。

新衣装のアー写撮れ高一番高いと思ってて、本当にこの写真も素敵ですよね……。

常に口角持ち上がっててにこにこしてる表情も好き。作ってる感じじゃなくて、多くの人に愛されて今がある人なんだろうな……っていう心の豊かさを感じる表情をする人です。

 

 

以上4人で素敵なステージを作ってくれるクマリデパート、大変魅力的なので皆さんライブを観に来て下さいね。

アイドルなので、終演後に特典会でチェキも撮れます。ライブや曲の感想を直接演者に伝えられる機会はなかなかないので、私はそういう部分でもアイドルのイベントは素敵だなって思ってたりします。

「良かった」「楽しかった」っていうプラスの感情を積極的に口に出していろいろな人と共有してきた趣味活動だからこそ、ファン同士だけではなくてそれを提供してくれている本人達へ直接伝え、伝わったリアクションを見ることができることは本当に喜ばしいですし、きっとそういう生の声の一つ一つが彼女たちのモチベーション向上やパフォーマンスのクオリティアップに少しでも繋がるのかな、と考えると積極的に色々伝えたいなと、そう思うんですよね。

 

 

🐷極LOVE浄土

youtu.be

そして満を持して公開された令和1発目の新曲がこちらの「極LOVE浄土」になります。タイトルからしてカオス。この記事、本当はこの曲の紹介のために書こうと思ったものでした。例によって前フリが長い。

11月5日に発売となるこのシングル、先日MVも公開され、公式チャンネルで聴くことができるようになっています。

従来のイメージを崩さない中でよりテンション高く、ダンサブルに仕上がっている今回の楽曲は何度か触れている彼女たちの持つ「ごちゃまぜな百貨店」的な懐の広さを多くの部分で表現しており、見どころがたくさんあるので少しだけ紹介しようと思います。

 

まずはタイトル「極楽浄土」をもじっての「極LOVE浄土」ですが、つまるところどういった時代の中でも、例えば死後の世界まで連れて行かれたとしても、そこに残るのは愛なんだなという拘りみたいなものが感じられて、タイトル発表の段階でめちゃくちゃ期待していました。普遍的だけど一番難しいであろう「LOVE」というテーマ、それがどういう形で表現されるのかな……なんて。

結果はMVを観ての通り、最高にポップでマジ卍な独特の電子ドラックに仕上がっています。

 

この曲、振り付けにも特徴的な部分がたくさんあるんですが、まず冒頭の4人でLOVEをつくってるところ、これ素敵ですよね。

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※静止画じゃ伝わらないLOVE

最初は指先だけの動きから、後半はダイナミックに身体を使った人文字へと変形しており、その変遷も見どころです。(MVだと後半が観れないので、現場で是非観てください)

 

個人的にはAメロ後半部分、メンバーが2人ずつ入れ替わりながら前後するところの大人っぽい表情だったり、Bメロの存在感あるフウカのソロ、そのあとの「キラキラキラ」のさおてゃんの動きなんかもめちゃくちゃ可愛いところなので、全編に渡って目が離せないですよね。

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ちなみに私の小田ちゃん一番好きポイントはここの「笑顔とセクシー」で髪を靡かせるところです。ライブだと更にアクティブなアピールがあるので、気になる人は是非現場で一緒に観ましょうね。

 

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サビの振り付けは相変わらずの馴染みやすさで、すぐに覚えることができます。

これを楽しみながら一緒にできるのがクマリデパートのライブの強みだと思っているので、初めてライブ行くよという人でも安心だと思います。

最近はリリイベ等で「振り付け講座」もやってくれているので、そのあたりの福利厚生も充実していますね。

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※これは三途の川を超えちゃうクマリデパート。

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※これはマジ卍なクマリデパート。

 

そして落ちサビ後のラスサビ冒頭、MVではちょっと見づらいんですけどメンバー全員がバラバラの振り付けを始めます。

これ、初見の人は色々衝撃だったと思うんですよね…。(私もそうでした)

 

具体的にはあそこでは

早桜ニコ→通常
優雨ナコ→停止
小田アヤネ→2倍速
楓フウカ→1/2倍速

 

のそれぞれ時間の流れの異なる状態で同じサビの振り付けをしており、この曲一番の「カオス」のポイントになっていると思います。

「時間」という概念は3次元が4次元へ向かう時に出現するものであり、この進行の間隔がバラバラになっているのはそんな次元の超越の1歩手前の状態とも考えられるので、混沌とした世界観・異次元的なレベルのパフォーマンスをステージ上に再現している振り付け師idomin先生の圧倒的なセンスの部分なのかなと思います。

※余談ですがidomin先生はこの曲をもらった時に世界観構築のためにタイへ旅行に行ったとか……笑

そして個人的に一番好きなポイントはその「カオス」が終わった後に全員がリーダーの早桜ニコのいる」通常進行の時間軸に戻ってくるところ。

クマリデパートがクマリデパートとして軸をブレさせずにいる中心はやはりリーダーである彼女の存在が大きいと思っているので、実際の意図はどうあれ、スタンダードの部分を彼女が担っていること、多方面へ散っても仲間は彼女のもとに戻る、という部分にこの演出の良さを感じました。

 

ちなみにこの曲は総合プロデューサーであるサクライケンタさん作詞作曲、編曲にはダンス☆マンさんが関わり、ゲストのトランペッターとしてKUWA☆MANこと桑野信義さんが出演していたりと、かなり豪華なクリエイター陣によるものにもなっています。
間奏にしれっとカットインしてくる桑マン(とスボンジノブ)は必見ですよ…!

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※サブリミナルKUWA☆MAN。

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※この子は事務所猫のそらちゃん。フウカのインスタライブによく出演しています。

 

ダンス☆マンさんの演出もあって、そして制作陣が積極的にパロディとして取り入れたと公言しているので確定なのですが、ところどころハロプロっぽさもありますよね。

一部では「令和のLOVEマシーンなんて言われていますが、それくらい注目される1曲になってくれたら本当に嬉しいなと思います。

 

歌詞もかなり混沌としていますが、特に注目されているのはこの

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「幸福ちらし寿司」

 

意味不明だけど、どこか人を惹き付ける魅力を持ったパワーワードとなっており、メンバー間でも人気が高いようです。

が、この「ちらし寿司」という単語、やっぱり大きな意味があると私は思っていて、特別な日に食べる、多くの食材が乗った素敵なお寿司がちらし寿司だと思うのですが、これっていわゆる「海山あちこちの豪華具材の老舗デパート」*2だと思うんですよね。

海鮮も野菜も肉も、全部欲張りに酢飯に乗せちゃおう!っていうこの料理、勿論幸福度も高いですし、日本の心SUSHIなわけですから、世界へ誇る日本の文化なわけで。

様々な魅力と楽しさを詰め込んだ「こころのデパート」であるクマリデパートにとって、これほどまでに相応しくその性質を表現するワードはないのかな、と、そう思います。

この歌詞は2番のBメロに出てくるので、皆様MVを要チェックですよ!

 

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そんなカオスもラストはメンバー全員でハートを作ってからの爆発オチ(オチではない)、白い羽根で締めくくられます。

衣装が天使になってるのも良いですよね…無限に可愛い。天に召されてしまっています。

 

 

🐷おいでよ!クマリデパート

 

ここまで紹介してきたクマリデパート、そろそろライブで彼女たちのパフォーマンスを観てみたいな、とそう思った方も多いのではないでしょうか?

そうですよね、観たいですよね!

 

なになに?「でもこんなに素敵なグループのライブなんだからきっとチケットが手に入らなかったり、イベントの機会もなかなか無くて参加のハードルが高そう」ですって?

 

大丈夫です、心配ご無用。なんと今週の土曜日、11月2日にクマリデパート4thワンマンライブ「極楽浄土!おいでよこころのShibuya WWWXというライブハウスにて開催されます。

新曲「極LOVE浄土」を引っさげ、これまでのクマリデパートの活動の全てをぶちかましてくれるであろう、楽曲の百貨店。まさにデパートの名に相応しいスペシャルなイベントのチケットが、まだまだお買い求め頂けます

詳しくは公式Twitter公式サイトをチェックです。

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きっと最高のステージと、素敵な世界を観ることができると思いますので、お時間のある方はぜひとも、是非ともご検討下さい。

「この記事を見たよ!」という方で本当に興味を持って来てくれるという方、私に声をかけて頂ければご案内しますし、終演後お気に入りのメンバーと2ショットチェキが撮れる特典券をプレゼント致しますよ…!(小声)

 

※11/1追記

おかげさまで、なんと!この4thのチケットが完売となりました!

流石にこの記事を読んで買いました!って人には巡り会っていないですが、もしもいたら当日声かけてくださいね。結婚しましょう。

以下にメンバーの歓喜の声をリンク貼っておきます。

 

 

 

 皆本当に一生懸命で良い子達なんです……。彼女たちが喜ぶ姿が見られて本当に嬉しい。

すっかり準備は整った雰囲気になりましたね。あとは当日、最高の本番を迎えるだけです。

 

 

🐷閉店アナウンス~出逢いってきっと奇跡だ~

 

クマリデパートの楽曲の中に「アンサー!!」という曲があります。

 

偶然出逢った"キミ"への片想いが募っていって気持ちが溢れ出ている、そんな青春の1ページを切り取った歌詞なのですが、前述したような奇跡的な出逢いを経験し、その瞬間から一気に彼女たちのことを好きになってしまった私にとっては、その歌詞が本当に自分の気持ちのようで甘酸っぱく、ぐっと胸にくるものになっています。

 

恋愛感情とは少し違うかもしれませんが、どういった形の出逢いであっても、例えば趣味の中で触れるキャラクターや声優、アイドルもそうですし、他の誰かだったり何かだったり、音楽や映画もそうかもしれません。

そんな多くのものと出逢う可能性がたくさんある中で有限である時間を過ごし、ともすれば退屈かもしれない日々の中でふと触れる輝き。

多くのモノや人との出逢いはきっと全て奇跡的な確率の上で成り立っていて、でも偶然ではなく、ある種の必然めいた「不思議な力」によって運命づけられるものかもしれなくて……。

 

そういった大小の出逢いの中で、それが大切なものなのか、ただの通り過ぎていく何かで終わるのかは、最終的に自分がどれだけその対象を好きになって愛することができるか、そこに尽きるのだと思います。

 

「キミをこんなに好きになれた それこそが答えだ!」

youtu.be

 

そう胸を張って、ワンマンライブの当日4人の姿をしっかり見届けられるように、今の私ができる最大限のエールがこの文章です。

 

伝わるかわからないけどメンバーへ。

ステージの1分1秒、全ての瞬間を楽しんで下さい。頑張って!頑張ろうね。

 

周囲の大人の皆様へ。

いつも楽しいイベント運営をありがとうございます。大きなライブ当日の全てのスケジュールがつつがなく進行することを、心より祈っております。

 

クマリデパートのオタクになってから初めて参加するワンマンライブ。

極楽浄土に行って幸福ちらし寿司、食べましょうね。

 

*1:アプリゲーム『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルオールスターズ』

*2:某グルメリポーター風

ワクワクしたくてさせたくて:"楽しさ"に向かってNonstop!

デュィィイイイイン……

 

デンドンデンドンデンドンデン\パパンッ/

デンドンデンドンデンドンデン\パパンッ/

デンドンデンドンデンドンデン\パパンッ/

デンドンデンドデーテデテデテテー♪

 

皆様、お久しぶりです。はじめましての方ははじめまして。十六夜まよです。

 

いよいよ今週末に迫った

ラブライブ!サンシャイン!!
Aqours 5th LoveLive! ~Next SPARKLING!!

楽しみですねえ。私はとても楽しみです。皆様も心待ちにしていることでしょう。

 

今回もイベントに向け、様々なブログ記事や取り組みがあって、色々な人が各自の立場から多種多様な心の動きを形にしていて、とても興味深いですよね。

 

Twitterのフォロワーであるぶろっくさん(@kitakaze34622)のハッシュタグ企画「#終わらない夢見よう」にも多くの記事が寄せられていて、ライブ前のお祭り感が高まってきていますね。

 

……ということで。前置きもそこそこに今回私も企画に乗っからせて頂く形で、前からやってみたかった内容で記事を書こうと思います。

 

題して、

振りコピ予習記事~これで「Hop?Stop?Nonstop!」はお手の物!ライブ当日は踊れば心が皆と繋がってく!!こんなステキなことやめられない!!!スペシャル~

 

はい。

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「Hop?Stop?Nonstop!」 Sounded by Aqours

の、ライブにおける振りコピ予習・読むだけで練習になるようなものをやってみようと思います。

かなり感覚的なことですし、動画で解説等をするのが本当は伝わると思うのですが……文字で身体の動きを伝えようとする時にどこまでそれが見えるか、という挑戦でもあるので、お付き合い頂ければと思います。

また、あくまでも「振りコピ」の紹介となるため、一部複雑な動きや難しい動作は簡略化したりしますので、ライブ中に楽しむことを前提とした、応援スタイルとしての動きの解説です。「ダンス解説」とは違うものになると思うのでご了承ください。

 

基本的にはこちらの動画を参考にしていますので、一緒に再生しながら読み進めるとなんとなく言いたいことが伝わりやすいかと思います。

www.youtube.com

 

※※※注※※※

当記事はライブ中の振りコピの楽しさを伝えるためのものであり、周囲を省みない迷惑な行動・視界を遮るような大きな動き等を推奨するものではありません。

ライブ当日は愛と思い遣りを持って、周りの人のことも考えつつ楽しみましょうね。

自分の楽しさのために他人の楽しさを奪ってしまうのはやはりマナーが良いとは言えないと思いますので、注意されたりしたときにはムキにならず、素直に自粛する等配慮ができると素敵だと思います。

 

なお、歌詞引用部分は斜体・下線にて強調します。

 

 

●イントロ~導入 クラップはどうしよう?

 

デュィィイイイイン……

 

デンドンデンドンデンドンデン\パパンッ/

デンドンデンドンデンドンデン\パパンッ/

デンドンデンドンデンドンデン\パパンッ/

デンドンデンドデーテデテデテテー♪

 

このイントロのワクワク感、本当に好きなんですけど伝わりますか……。。

今回、振りコピの参考にということで公式から用意されている劇場版のライブシーン動画と同時に、スクフェスACにおける「Hop?Stop?Nonstop!」のライブ時の映像も何度か観ることで劇中に描写されていない振り付けを補完しているため、それらが本番のステージでAqoursが踊るダンスと違った場合、この記事は空振りです。そうならないことを祈っています。

さて、そんなわけで軽快なイントロです。上記で繰り返しているパパンッという音、これクラップする部分に聞こえるのですが、スクフェスACのライブでは入っていなかったりします。劇中でスペイン広場に集まっていくシーンよろしく、ステージ上で彼女たちがわちゃわちゃと動き回るのがきっと非常にかわいいと思うので、その動きに注視しつつ……。

本当に厳密にやるのなら3回目のリピート、4拍目の3年生が合流する部分は3人でのハイタッチがあるのでそこで「1回」スクフェスACではルビィ善子がパパンッに合わせて2回手を合わせるので、それに合わせて「2回」クラップをすると3年生及び黒澤と津島のオタクになれるかもしれません。

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判断が難しいところですが、ノリ的には全部やってしまって良いと思いますし、やれば楽しいのでやりましょう。本番は目の前に完璧なお手本が存在しますので、Aqoursちゃんの動きを観て判断するのも良いでしょう。

 

イントロの締め、デーテレテデテテーのところは

「両手をパーにして胸の前で内向きに2回転→グーにして外側から2回引き寄せる」動きがありますが、アニメーションにはない部分なので振りコピに真剣な人だけ覚えておきましょう。

 

いよいよ歌詞です。

Nonstop nonstop the music
Nonstop nonstop the hopping heart

基本は「両手を"L"の指にして、1回目の"Non"で上から"stop"で胸の前に下ろし、2回目の"nonstop"で前に突き出す→"the music"で反時計回りにぐるっと1回転」

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「リピートして同じ動きで、"hopping"で胸の前で♡をつくり、"heart"で一度それを"飛ばす"→"a~"で伸ばしている間にまた胸の前に♡を戻し、上に掲げる」

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という動きになります。

えっ、ここまでで2000文字超えてるんですけどまだ曲は序盤も序盤ですね……大丈夫かな。

 

●Aメロ① 1年生のかわいいアピール

振りコピにおける一番のネックは、自分の体は1つなのにAqoursちゃんは9人いるという部分で、明確にメンバー間で動きが違う時に「誰の振りをコピるか」というのは大変に悩ましいところです。推しをひたすら追うか、特徴的な部分を模倣していくか、そのシーンは敢えて振りコピせず、コールやジャンプに専念するなどの選択もあります。

ここからは正直に申し上げると全てを追うことは難しいので、「場面毎に特徴的な動きを追う」スタイルでまとめていきます。推しが一致したり、気になる動きがあればその動きをしてみたりと、ライブ中の参考にしてもらうことが一番の目的ですからね。

 

さて、Aメロは我らが降幡愛さんが迫真の演技で表現する黒澤ルビィのソロパートからスタートです。

※余談ですが、降幡愛さん、いつからからルビィのことを「黒澤ルビィ」と表現しますよね。彼女が役に入り込むにあたって、自己と別の存在として強く認識することでより投影した時の一体感を高めているような、祈りやプラシーボみたいな想いが汲み取れて、他人行儀なその表現が好きだったりするんですが、何なんでしょうね?(雑な問いかけ)

なんてなんて ちいさな僕らなんだ でもでも

「"なんてなんて"は右手で小さい敬礼を2回、"ちいさな"で両手のLの指をぐーっと胸に引き寄せ(少し背中を反らせるとかわいい)、"僕らなんだ"は人差し指を合わせるいじいじポーズ→"でもでも"で右手親指を頭にカモンする動きを2回」です。

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大変かわいいですね。大変にかわいい。えっ……本番で降幡さんこの動きするんですね。おおお……。

ちいさな僕ら で少しこぢんまりした振りをしつつ、でもでも の否定の言葉で自信たっぷりに自分をアピールする姿は、イタリアの旅を通してさらに大きくなった1年生、特にルビィの覚醒が感じられるものになっておりとても好きです。

きっと降幡さんもいじらしい表情を見せてくれることでしょう……楽しみですね。

 

なんかなんか いっぱい解ってきた もっともっと

かなまりの間から善子が器用に飛び出てソロパート。

「"なんかなんか"で手首をクロスさせ、手のひらを下に向けて蝶のようにひらひら→"いっぱい"で手のひらを上に向けて前へ広げ、"解ってきた"で両手親指を頭にカモン、"もっともっと"は手のひらを前に向け、胸の前で外回りに2回転(2回目はさらに大きく)」です。

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羽ばたく蝶のイメージはイタリアでの成長の、彼女なりの表現なのでしょうか。もっと→もっとで腕の振りが大きくなるのは歌詞の通りで直感的ですよね。

 

夢が見たいよ (YES!)

花丸パートは簡単です。「"夢が見たい"で両手を上に、"よ"でおはなまる。"YES!"のコーラスは右腕を突き上げ、左腕は胸に構える"青ジャンのFu-!!"のポーズ」です。

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高槻かなこさんがコーレスの際に"おはなまる"で見える景色そのものを「未来ずら~」と表現しますが、高く掲げて作られた円は未来や夢、目標なんかを見通す曇りなき眼なのかもしれませんね。

 

ちなみに、他の学年はバックでトントンとステップを踏んでいますので、他学年推しだったり、シンプルな動きが良い人はこのトントンに合わせてノるだけでも大変楽しいはずですよ!

 

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さらに余談ですが、多くの振り付けは「右からが基本」となっています(多分)。勿論例外はありますが、様々な動作の中で「これはどっちからだろう?」と思った時に、まずは右手から動き始めるとだいたい合いますし、逆にそうじゃない部分は印象に残るので意識しておくと振りコピする上で一つ動きに迷いがなくなるかと思います。

 

 

●Aメロ② 3年生ラップ

Aメロ後半は3年生パートです。色々と話題になったダイヤラップからのスタートですね。

できなかったことができたり

「"できなかった"で頭の上で"バツ印"→"ことが"で両手を握り合わせ、顔の右→"できたり"で左へ動かす」という動作。「"りー!"で首を傾ける」とかわいいポイントアップです。

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劇場版、イタリア編において3年生は導き手であり、他学年からの到達目標であり、また彼女たち自身も新たな可能性を提示する側の存在として描かれています。

ライブ後にダイヤルビィに語る、「ルビィはもう、なんでもできるのですわ!」という承認は、ある意味姉からの卒業を認める最後のトリガーとなっているでしょう。

それを仄めかす「できなかったことができる」という歌詞、バカにしている場合じゃないんですよね。ピザを配達している場合でもないんですよ本当に。

"できない"に対してバツ印、手を握り、手中に納めることで"できる"を表現する、シンプルながらに成長を表す動作はこの一瞬だけでダイヤの他学年に対する信頼を感じられる素晴らしいパートです。

同時に、これまでからは考えられなかったラップ調の歌唱表現で、ダイヤ本人もここにきてさらに新しい世界へと足を踏み入れています。

いや、マジでオタクの皆さん、デキアガッタピザヲデリバリーしてる暇ないですよ……。

本番の小宮さんの、この一瞬にかける想いを感じ取るため、瞬きもせずに見届けたいですよね。

 

ひとりじゃ無理だったけど

この振り付け、「ひとりじゃ無理」なんですよね。レベルの高い振りコピのオタクは隣のオタクと抱き合ってください。

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鞠莉の立場を考えて共に歩むことを選んだ3年生。勿論「親に歯向かう」なんて行動は高校生の彼女たちにとって非常に大きなことですし、プチ家出のような今回の騒動は、実のところあまり笑って済ませられることではないのかもしれません。

ですが、そうやって自身の考えをやっと前向きに母親に伝え、これから大人としての成長を迎える鞠莉が逃げるだけではなく、腹を割って話ができたこと。これはやはり進歩だと思いますし、「ひとりじゃ無理」だった「できなかったことができる」瞬間だったと思います。

 

いっしょなら弾けるパワー

「"いっしょなら"で両腕を上に向かって広げ、"弾ける"で肘を曲げて引き寄せる→"パワー"は左手で力こぶ」です。

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力こそパワー。シンプルですが、泳力と筋肉をアピールする彼女が弾けるパワーを口にするのは必然なのでしょうか。

これもダイヤ・鞠莉と同じく「3人だから・皆だからできる」という表現の現れで、果南だって1人の女の子。暗闇や怖いところが怖かったりもするんですけど、皆と一緒だったら力が湧いてくるものなんですよね。

ここで彼女は左腕で「パワー」を表現しますが、フォーメーション上彼女が左端にいるので見栄えを考慮してのことなのかなと思います。左利き設定はないですしね。

 

嬉しくなったね そう!

ここは3年生ユニゾンなので特筆すべきことはないのですが、「"そう!"で両腕を下から上に持ち上げるような動き」が加わるのは少し他と違って意味深です。

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1年生の「YES!」や、後述の「Fu-!」のような腕を突き上げる動作ではなく、持ち上げるような、鼓舞するような表現。

最高学年として皆を見守る3年生の、優しい応援が込められていたるするのでしょうか。

 

●Bメロ 力強く前に進む2年生

ミライはいまの先にある

ここの曜ちゃん、とても目の覚めるソロの歌い出しで、斉藤朱夏さんが本当に上手になったんだなあと感動を覚えるところです。

「"ミライは"で右手人差し指を空へ、"いまの"でこめかみを指差し、すかさず"先に"で左手人差し指をゆっくり空へ→"ある"でこめかみから外側へ飛ばす動き」となりますが、同時に桜内のオタクは背後の梨子の動き(曜以外の全員の動き)をコピるのも面白いと思います。

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「両手人差し指をこめかみに指し、1,2で右手を外に→3,4で戻す(4でぴょん)→次の1,2で左手を外に→3,4で戻す(4でぴょん)」という動きですが、これめちゃくちゃ印象に残るんですよね。見切れる桜内さんもキュート。

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しっかり自分でつかまなきゃ

そんな桜内さんのソロ、「"しっかり"で右手は空、左手は左側へ広げ、"じぶんで"で握りこぶし→"つかまなきゃ"で右→左の順に拳を胸に」という動き。

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いまの先にあるミライを見据え、確実に自分のものにしようという表現なのですが、そのミライの方向が同じ向きではないというあたりが人生やAqoursのこの先の難しさを物語っているように感じます。

そして直後にクラップ2回。ここはPVにも表現されているので、正確にキメていきたい部分ですね。

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それには自由なツバサで Fly away!!

千歌ソロからの2年生ユニゾン

「"それには自由"までで左腕を斜め上に掲げ、手首を翼のように3回パタパタ→"な"で手のひらを前に向け胸の前に引き寄せ、"ツバサで"で大きく外側に円を描き」ます。

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このツバサのパタパタ、裏拍の動きなのでちょっとテクニカルなのですが、前パートのクラップから動作を繋げると自然と裏に入れるのでクラップから余裕を持って左手をパタパタ、と覚えると意外とスムーズにできると思います。

そしてそのまま「"Fly a"までで右腕を外に→左腕を外に飛ばし、"way!!"で手のひらを上に向けたまま肩から前方へ両腕を投げる」動き。

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いつだって自由な発想で、めげることなく前へ進み続けた千歌。ソロパートを締めくくるのはリーダーの明るくて元気で、全てを牽引するミライ・前方へ向けた力強い羽ばたきです。その勢いを持って、サビへと参りましょう。

余談ですが、千歌が「羽根」を表現することは多くて、「MY舞☆TONIGHT」2番の「羽みたいに 手伸ばして」も彼女のソロからのサビ突入という流れでしたね。

 

 

●サビ① ワクワクしたくてさせたくて

ワクワクしたくて させたくて
踊れば ひとつになるよ世界中が
Come on! Come on! Come on!
熱くなあれ!!

サビはある程度共通の動きがあるので、まずそれを覚えましょう。

ぶっちゃけ、この曲は各種クラップのポイントとサビの「ワクワクしたくて させたくて」の動きだけ覚えていれば「それっぽく」「楽しい」振りコピが可能だと思いますので、全部覚えるのなんて無理だよ~という人はここだけ覚えて帰ってください。*1

きっとそれだけで5thは120%くらい楽しくなります。

動きは「両手握りこぶしを顔の横に持ってきて、右手を2回トントン→左手を2回トントン→右手人差し指を肩から前方に投げる→左手人差し指を肩から前方に投げる→両手を肩に戻して最後は両手で前に投げる」です。ブレードを持っている時はそのままやっちゃいましょう!

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キャプチャに適したカットがなくて、何してるかよくわからんですね。動画観てください。

ともあれ、これで「ワクワクしたくてさせたくて」の基本形はバッチリです。実質完了です。

ちなみに3年生の敬虔なオタクはこのとき待機で、「踊れば」で「させたくて」と同じ動作をすることになります。また、欲張りなオタクは「させたくて」からさらにもう一度同じ動作をすることで全学年の動きを網羅できますね。

ただ、個人的にはさせたく"て"で伸ばした腕をまっすぐに投げておく余韻が好きなので、無理はせずステージのAqours3年生と振り付けがクロスする楽しみを味わうのも良いかと思います。

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ここからちょっと複雑なので、振りコピの魅力に取り憑かれてしまった人向けの解説になっていくと思います。

「"ひと"で人差し指を口の前に持ってきて"しーっ"のポーズ→"つに"でその指を空へ。"なるよ"、で手のひらを胸で重ねそのまま胸の前で上向きに。"世界"で"おはなまる"→"中"がでその腕を左右に広げて下ろし」ます。

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ちなみにフォーメーションによって右手左手が対称になるので、困ったら右、拘るのなら推しと同じ腕でやると良いと思います。3年生はこのとき静止です。

 

Come on! Come on! Come on!は3年生推しの推しコピポイントなので、果南→ダイヤ→鞠莉の順で腕組み→左手を頭・右手を右側→両手を下から煽るの3連動作でシンクロしていきましょう。欲張りなオタクは全部やっても良いですが、かなり忙しいので素直にカモン!でブレード振るのが丸いかもしれませんね。

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熱くなあれ!!はフォーメーション変更や次の動作のための予備ステップ時間です。適度にブレードを振り上げたりしましょう。

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●サビ② こんなステキなことやめられない!

サビ繰り返しの2回目です。

ワクワクしたくて させちゃうよ
踊れば ココロ
つながってくみんなと
こんなステキなことやめられない そうだよ

 

前半は一緒なので割愛します。「これだけ覚えましょう」と言ったのは他の振り付けに比べて登場頻度が高いので、それだけ覚えれば多くの場面で活用できるからでもあります。3年生推しは「踊れば」まで「Come on!」のポーズのまま待機です。シュール。

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いやぁ、皆かわいいですね……(語彙)。


ココロ「右手から順に胸の前で握りこぶしを作る→左手を重ねる→右手を下からもう一度重ねて上へスイーッ」です。

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そのまま「"つながってく"で上げた右拳を人差し指を指す形に変えて前へ指す(左手は腰だとキレイ)→"みんなと"は両腕を前から横に広げてすしざんまい」です。それぞれつな"が"ってくみんな"と"の2点で腕を止めて「置く」ような形でトメの力点を決めるとステージのAqoursちゃんとのシンクロ率が増すと思います。

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「"こんなステキなこと"は頭の左右で手のひらを広げ、4回きらきら。"やめられない"は、"やめ"で顔の横で両手人差し指をバツ印で小さくぶっぶーを2回、"ら"でハート、"れ"で握り、"なーい"で水平に薙ぎ払います。そして"Fu-!!"で渾身の拳を振り上げ」ましょう!

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ここはこの曲のカタルシスが最も集まるポイントなので、余裕があればここ、さらに言えば"やめられない"からのFu-!!は覚えておくと2日間気持ち良くなれると思います。

 

そうだよでは3年生だけ動きがあり、「両手を上から振り下ろし、肘で内側から回転させてそのまま前へ」という、ゆっくりですが所謂「パンキング」というアクションを交えます。肘の回転を利用して腕をムチのように振る動作になるので、周囲に気をつけつつ、3年生のオタクは挑戦してみるのも良いかもしれませんね。

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●2番~Cメロ

資料が無いと振りコピ解説は無理です。現在存在する映像ではどう考えてもここは解説できない部分なので、各学年ごとの特色が出るのを楽しみにしつつ、可能そうであれば現地でリアルタイムにコピーしていきましょう。

内容によっては1番と同じ動作が適用できる場合もあるので、特にサビでは気を抜かずにいると幸せになれると思います。

 

●Cメロ みんながね ダイスキだ!

シンプルなCメロです。

みんながね ダイスキだ!
みんながね ダイスキだ!

それぞれ1年生、2年生の順番で入りますが、ここは推しと同じ動作でキメるか、もしくは「"みんながね"で両手手のひらを上に伸ばす→"ダイスキだ!"は胸の前で♡マーク」で統一しても簡単で良いと思います。

細かく分けるとルビィはうゆのポーズ(伝われ)、善子が顔の横で両手を握る、花丸が胸でハート。

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梨子は頭の上でハート、曜が胸の前でハート(表情がとても好き)、千歌は顔の左右で握りこぶし(小さいがんばルビィ)です。

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高度な技としては、鞠莉ママの振りコピで静かに微笑むだけ、というのもありますが高度すぎるのでオススメしません。高まり続ける本番の熱の中でそれができた猛者がいたら報告をお待ちしています。

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コトバを歌にのせたときに 伝わってくこの想い ずっと忘れない

ここは個人的には静かにバイオレットのブレードを振るところなので振りコピ解説は入れません。

鈴木愛奈さんのセンターCメロソロに聞き惚れて、ココロに西洋ツツジの風を吹かせましょう。

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黒澤姉妹の振りコピをするオタクは妹もしくはお姉ちゃんとハイタッチすると素晴らしいと思います。なんだそれ。

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●ラスサビ 楽しさに向かってNonstop!

サビはずっと同じですので、ここまで来たらこれまで覚えたことを総動員して、また現場の4分ほどで感じた全てを最後のサビにぶつける時です!

実際のステージでどのようなことが起きるかはわかりませんが、アニメーションとのシンクロを売りとするAqoursのライブパフォーマンス、きっとアニメと寸分違わない素敵なダンスで我々を魅了してくれるでしょう。

楽しさに身を任せ、自分もまた音楽の一部として、紛いなりにもそこへ混ざっていく振りコピの楽しさはやはりその場で曲を聴き、キャストの動きを観ている人間だからこそできる楽しみ方だと思います。存分に味わいましょう。

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アウトロは最後にもう一度、イントロと同じ

「Nonstop nonstop the music
Nonstop nonstop the hopping heart」が出てきます。

ここも動きは同じなので、キャストとのシンクロを高めつつ最後の最後まで楽しさを噛み締められると幸せですよね。

 

冒頭とラストで同じ動きをすることになるこの部分、やはりポイントは"Lの指"でしょうか。

「WONDERFUL STORIES」「WATER BLUE NEW WORLD」をはじめ、Aqoursのみならずμ'sの楽曲においても需要な役割をもつこの「L」という文字。

 

ダンスの動きの中で、視覚的には上や横などに腕・脚を広げる動きは外へ、自分の胸の前など内側へ抱き込むような動きは内への、それぞれ心や感情の向きを表すもののように私は解釈しています。

ラブライブ!のL。loveの、liveの、そんなLを、まずは空から→自分の胸へおろし→前方へ送り出す……という一連の動きは、そういったエネルギーを取り込んだ上で目の前(=観客の我々)へと受け渡すような、そんなニュアンスを感じます。

 

「愛」「楽しさ」というダイレクトでポジティブな感情を、人から人へと受け渡す。そんな架け橋のような暖かみを感じますよね。

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●輝くことは、楽しむこと

 

もともと、鞠莉ママ「スクールアイドルはくだらなくなんかない」ことを伝えるための勝負曲。

スクールアイドルは素晴らしくて、こんなにも楽しくて、私にとって欠けてはならない大切なものなんだよ、と語りかけるためのこの曲。

 

私はよく音楽は"音学"ではなく"音楽"なんだ、と言ってるのですが、エンターテイメントとしてはやはり「楽しむ」ことと音楽は切り離せないものだと考えています。

スクールアイドルが、もっと言えば音楽が、様々な芸術や娯楽が「人を楽しませる・笑顔にさせる」ためのものであるなら、サビの歌詞にある「ワクワクしたくて させたくて 踊れば一つになるよ 世界中が(Come on!)熱くなあれ!!」というフレーズはまさにそれを現しているものだと思います。

デンドンデンドン……というシンプルだけどココロが踊る、四つ打ちのベース進行に引っ張られる形で展開されるこの曲には本当に「ワクワク」が詰まっていて。その楽しさを伝えるために「まずは自分が楽しくなって、そして次は皆で踊ろう!歌おう!」そんな声が聞こえてくるようなメロディライン。

シリーズ作詞の畑亜貴さんの仕事は、曲先のものがほぼ全てらしいので、この素敵な詩はそんな曲のイメージを見事に抽出したものになっているように感じます。

曲が、詩が、音楽となりスペイン広場の言葉の通じない海外の人たちを、頑なだった鞠莉の母親を、そして現実世界では観客である我々を、一発で楽しい気分にさせる、楽しませてくれるポジティブ100%の楽曲……それがこの「Hop? Stop? Nonstop!」だと思います。

 

では週末、現地やLVでそれを受け取る我々は?

 

Aqoursに負けてはいられません。既にすっかりそのパフォーマンスに「ワクワクさせられて」しまっているんです。

だったらもう「世界中ひとつになって」「踊る」しかないんですよね。

 

だから、今回のライブでも私はAqoursと一緒に踊って、跳んで、全力で楽しみます。

感謝を伝え合ったり、感動を味わったり、それぞれの輝きを掴んだり、楽しみ方は人それぞれですが、少なくともこの曲では私は「ワクワクのままに楽しむ」ことに全力をかけようと思います。

 

そうすれば「ココロがみんなと繋がって」より楽しさを共有できることでしょう。

 

そんな楽しさを味わっちゃうと、やっぱり「こんなステキなことやめられない!」って思ってしまうんですよね。

 

今回のライブでも、楽しさに向かってNonstop。

 

自分の信じる"音楽"と、

"弾むココロ"と一緒に、

どこまでも、Nonstop!

 

 

いよいよ明日です。存分に、楽しみましょうね。

 

 

 

☆番外編

折角なので、他の劇場版挿入歌たちもピンポイントで「ここは振りコピしたら楽しそう!」というポイントをピックアップしようと思います。

勿論、既存曲や前売り券特典曲なんかも楽しそうな部分見つけたらガンガンやって楽しみましょうね。

 

●僕らの走ってきた道は…

そうです。やはり「L」ということで、サビの動きは外せないかなと思います。

僕ら 絶対あきらめない
だって 光が見えたよ
もっと 夢中になれたら
変わるってさ 信じてた

「"僕ら"でジャンプをキメたあとは"あきらめない"で右手を左から右、左手を右から左に振り、右手を下から持ち上げます。"光が見えたよ"でその右手を肩の後ろから前へ投げ、指は人差し指で前を指し、"もっと"の前に肩へ引き寄せ"L"にします。"もっと"で左手も同じように動かし、"夢中になれたら"で同じく肩の前へ。」これだけでかなり一体感が味わえると思います。

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あとは千歌ソロからのラスサビ、さらに\ッデーーーーン/走ろう\ッバーーーーン/のジャンプからの右腕振り下ろし。ここは前のオタクを殴り殺す勢いで全力でやりたいですね。*2

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終わらない夢見よう。

 

●逃走迷走メビウスループ

やはりサビがコピーしやすくて、また映像資料もあるので練習がしやすいですね。

だから追いかけられてる筈が
追いかけてるのかも本当は
くるくるっと くるくるっと

「"追いかけられてる"で顔の横から両手を振り下ろしますが、手のひらを上に向けた状態から最後は下に向けます。おばちゃんの"やーねぇ"の動きを両手で大きくやる感じです。"筈が"、で手のひらを前に向け、脇を締めてみぎひだりみぎ。リズミカルにやりましょう。"追いかけてるのかも本当は"も同じ動きで繰り返し、"くるくるっと"は1回目が右手を腰の横でくるくる。2回目は左でくるくる。手のひらを常に上に向けるのがポイント」です。

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この曲は全体的に回転のモチーフが多いので、そこに注目してそれに合わせてブレードを「円を描くように」回すのも楽しいかなと思います。

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ダイヤさん推しとしては

汗と焦りであー!もう暑いよ

の"あ"連打の部分、手のひらを顔にパタパタするお姉ちゃんが楽しみで仕方ありません。

 

●Believe again

この曲は……なんというか振りコピ無理な気がするので、感じるままに全てを抱きしめましょう。無理です。

強いて言えば、

迷いながら Ready? Go!

の後のバチクソ高まりスーパーイントロの拳を突き上げる部分、最初の8拍が片手、次の8拍が両手です。全力でぶち上がりましょう。

3, 2, 1, Go!

はブレードを握っていると難しいので、無刀流振付模倣真剣侍*3になることをオススメします。理性があれば。

 

●Brightest Melody

なんか、良い意味で本当に記憶が無いです。当日目に見えたものを脊髄反射でコピーしましょう。

最初の

Ah! どこへ行っても忘れないよ Brightest Melody

に合わせて、右手の小指を掲げるのが今思い付く精一杯でしょうか。なんかサビとかはもう色々無理になってると思います。ダメです。

 

●Next SPARKLING!!

Aqoursの振りコピではないですが、劇中で観客の一部が所謂"ワイパー"と呼ばれる腕の動きをしています。単純に右から左へ車のワイパーのようにゆったりと振る動きです。

これが曲とマッチするので、雰囲気によってはそんな動きをすることになるのではないでしょうか。サビの動きもそれに似ていた気がします。

ハイレベルな振りコピとしては、途中でそっと立ち去った3年生よろしく、「淋しげな表情を浮かべながら名残惜しそうにドームを去る」というものが存在します。存在しません。やんごとなき事情で、そのあたりのタイミングで帰らなければならないオタクは逆にチャンスかもしれませんね。

 

なんか最後の方はふざけてしまいましたが、このライブに参加する全ての人が、笑顔で2日間を終えられますように。

そう願って今回は締め括ろうと思います。

 

それではまた、ココロが躍ったその時に。

 

2019.6.7 十六夜まよ

 

 

 

*1:テストに出ます

*2:マナー違反です

*3:ブレードを持たない振りコピオタク

新たな約束。~何度だってその名前を~

皆様こんばんは、十六夜まよです。

 

11月17日と18日、東京ドームで行われたAqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~。

今更私が何かを言うまでもなく、多くの人に取っての素敵な物語が展開され、多くの人の人生が肯定された2日間だったのだろうと思います。

 

あの日の直前、私はとても自分勝手で我儘なお願いをAqoursに託し、そしてその気持ちを持って東京ドームに臨みました。

が、結論から言うと、その記事の中で語った私の願いや想い、それらはAqoursによって完全に忘れさせられ、その日私が考えていたのは100%Aqoursのことでした。

 

μ'sがファイナルライブを行ったその会場で、置き去りにされたはずの私の心は、1日目が終わる頃にはすっかり開放され、2日目には忘れ去られるくらいに落ち着いていたのです。

ある種の「呪縛」として存在し続けた東京ドームというステージのプレッシャーは、勝手にAqoursへの願いや一方的な約束として形を成そうとして……Aqoursにより、見事に打ち砕かれたのです。

 

ラブライブ!はいつも我々の想像の遥か上を行く世界を見せてくれて、絶対に期待を裏切らないのに、そこでもなお自分は想像の中でだけAqoursの展開するものに勝手に「ここまでしてくれれば最高だ」という期待の限界という蓋をして、檻に閉じ込めて。

 

全てを浴びたあとに「楽しい」という感情しかありませんでしたし、感動しか残らなかった2日間だったので、例えば事前にそんな態度でいてしまったことに対して「恥ずかしい」とか「Aqoursに申し訳ない」なんて思うことが一切なかったのはひとえにAqoursの力なのでしょう。

 

 

まあ、そんな勝手な約束だったんですが。

 

生まれてしまいましたね……新しい約束。

これまでの約束は、過去を追いかけ続ける真剣でありながらも悲しい呪縛でした。

しかし彼女たちはあの場所で、新たな約束をしてくれたのです。

「また、ここに戻ってくる。」

「10人目の皆と一緒にまたこのステージに立つ。」

未来を見据えた、彼女たちにしかできない、新たな約束。

 

勿論、μ'sの皆も大切ですし、彼女たちを追いかけた時間も私にとってかけがえのないものです。

だけれどいつかその真剣な気持ちは自分とAqoursを縛っていたのだと、恥ずかしながら4thのステージを終えてやっと気付けたんですよね。

あの日、私のこころはやっとサンシャイン!!1期12話でμ'sのポスターを剥がした千歌ちゃんのマインドに追いついたのだ、と少し経ってから実感しました。

 

自分だけの輝きを掴むための、新たな道、新たな約束。

 

 

あの日私が受け取った2つの感動とともに、年末が迫った今、来年への気持ちをここに綴って2018年のシメとしようかななんて思います。(現在23:20)

 

 

●やっと手にした……

 

Aqoursの楽曲、本当に多くのものが出てきていますが、世間一般で評価されているものに対して自分はそこまで乗り切れない……みたいなものは皆さんそれぞれあると思います。

私にとっては「MIRAI TICKET」がそれでした。

節目となるタイミングにかかる挿入歌ですが、私はどうにもこの曲の評価を「いい曲」以上にはできず、少しだけ燻っていたように思います。

 

ですが、あの日Aqoursが船に乗って登場したあのとき。

「船が征くよ 未来へ旅立とう」と、輝かしい未来への「船出」を歌う彼女たちの言葉は、本当に私にとっての「祝砲」であるように思えたのです。

 

私事ながら、この12月から私は故郷の北海道を飛び出し、関東で新たな生活を始めています。

夢にまで見た、都会での新生活。

その生活に関わる基礎の部分、新しい職への内定が、このライブの直前に決まっていたのはまさに運命であったように思えます。

 

そんな自分に、「MIRAI TICKET」がぶっ刺さったんですよね。

あの日、「やっと手にしたMIRAI TICKET」を翳し、船出の風を浴びていたのはAqours9人と、そして私でした。

 

あれ以来、この曲の持つ意味が冗談抜きで500倍くらいに響くようになって、掛け値なしに「好きな曲だ」と、そう言えるようになった気がします。

 

 

●Thank you,……

 

そして、11月18日。あの日の本当にラストの瞬間。

 

「アンコールは予定調和の世界で、ダブルアンコールなんてものは簡単には成立しない」

 

それが私の持論でした。

これも一緒ですね。どこかで演出やホールの限界を勝手に設定し、ラブライブ!の現場ではそういった衝動的な、本来の意味での「アンコール」は存在しないと、そう決めつけていました。

 

ですが、あのとき。

ふと、思ってしまったんですよね。

「いま、ここでずっと自分が声を出していれば、歌い続ければ、もしかしたら、もしかして……」

 

東京ドームの高い、高い天井に向けてお腹から精一杯の、「良い声」を。

万感の想いを込めて、喉が潰れても構わないというくらいの「ありがとう」を。

 

隣にいたぺこさんが「この人のこんな声聴いたことなかった」と後に語るくらいには、精一杯叫んでいたあの瞬間。

 

そうしたら、出てきたんですよね。彼女たちが。

そんなのあるって思わないじゃないですか。「これで終わり」って考えていたステージの終わりのその先に、本当に現実的ではない、ありえないって思っていた形でもう一度大好きな人達が登場してくれる。

泣きじゃくる降幡愛さんの「皆が、歌ってくれた……。」という言葉が、私にトドメを刺しました。

 

「人生にはときどきびっくりなプレゼントがあるみたいだ」という言葉の通り、あの日私は多くのプレゼントを受け取ってしまいました。

 

今後の人生への追い風となるエールと(余談ですが、フランス語で「エール」は翼って意味があるとかないとか)、ありえないと思っていた最大限の感動を。

 

もう、この人達から自分は逃げられないな……と、そう思わされましたし、やっぱりこのコンテンツと添い遂げることが自分の残りのオタク人生の過ごし方なのだろう、と改めて思わされました。

 

 

●その名前を何度でも

 

そんな激動の2018年、前半は仕事に忙殺されて精神が死にかけていましたが、そこから抜け出すために一大決心をし、夢へ羽撃くことができたのが後半戦でした。

11月にAqoursに素敵なプレゼントをたくさんもらい、12月に新たな人生を始めて、大きな1歩を踏み出せた、良い年だったと思います。

 

この先2019年にも、私はきっと何度だって彼女たちの名前を、ありがとうの言葉と一緒に叫び続けるのだと思います。

 

30歳をいつの間にか回っている人生ですが、正真正銘の再スタート。割と真剣に第2のスタート。

きっと2019年はそんな年になると思います。

 

こんな雑な形でまとめることになった記事ですが、年の瀬に駆け込むには丁度良いかななんて。

 

ひっそりと投稿します。

読んでくれた皆様、今年もよろしくね。

 

2018.12.31  十六夜 まよ

巡る暦 喜びを詠み 皆で読み 浮かぶ微笑み 20の歩み

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

唐突ですが、「#ラブライブ短歌」というTwitterハッシュタグをご存知でしょうか。

 

以前から仲の良いフォロワーさんがそのタグでラブライブ!にまつわる短歌を詠んでいるのをちょくちょく目にしており、2017年の年末、私は一つの思い付きを得ます。

 

毎年お正月に、歌会始の儀なる「短歌を詠むイベント」があるし、お正月ということは自分が敬愛する黒澤ダイヤさんの誕生日でもあるので、その日に黒澤ダイヤ生誕記念歌会始を開催したい!

 

そういったものでした。

結局、特別何か呼びかけをするでもなく、1月1日、元日に私がひとり淋しく短歌をぽつりと投稿し、静かにダイヤさんのお誕生日をお祝いするイベントに……

 

は、なりませんでした。

 

当日、想像以上に多くの方が「#ラブライブ短歌」タグに興味を持ってくれて、普段短歌を詠んでいない人も「自分もやってみようかな」と各々の歌をつぶやき、たいへん盛り上がる内容で私の推しの誕生日は華々しく終わったのでした。

 

普段より短歌を作成し、TLに投稿してくれていたてぎさん(@tegit)と、

ラブライブ短歌の祖であるシラノさん(@kosakiski)には、この文化に触れる機会を作って頂き、また当日にも積極的に歌を寄せて頂き、感謝してもし切れません。

 

そして、その動きはそれだけでは終わりませんでした。

「次は1月17日、小泉花陽さんの誕生日で」

そんな一言から誕生日にキャラを祝う短歌を詠む、ラブライブ誕歌」の文化が誕生したのです。

 

 

さて、そんな素敵なラブライブ短歌。

私は今年、「μ'sとAqours全員の誕生日にお祝いを詠もう」と心に決め、キャラの誕生日には最低1首のラブライブ短歌を投稿してきました。
途中、Saint Snowの2人にも誕生日設定があることに気づき、総勢20名。

先日、12月12日の鹿角理亞ちゃんのお誕生日で、その20名の今年の誕生日は終わりとなりました。

 

この記事では、その20名分のラブライブ短歌を、作者である私自らが込めた想いや散りばめた意図なんかについてドヤ顔で全てを解説し尽くす!という、題して

 

十六夜録2018 ~ラブライブ短歌・ひとり品評会~

 

を開催しようと思います。

自分のラブライブ短歌大好きだなーーーーーー!とか、こんなこと考えてたわたくし、すごいのでは?????という完全自己満足の記事になるので、お付き合い頂ける方だけお読み頂けると良いかと思います。

 

 

それでは、スタート!

 

長いので目次いれておきます。

 

 

 

 

●1月1日:黒澤ダイヤ

 

 全ての始まりでしたね。

「あたらしき年の始め」は言わずもがな元旦を意味し、初春の季語でもあります。

そんな素晴らしい日に、貴女と出会えた。運命が巡り、誕生してきてくれた……。
その奇跡は貴石のように貴(たっと)く、貴女へ授ける名前は「決して壊れない強さ」を持つ宝石「金剛」ですよ。という、親目線のような、ファンの目線のような、そういう内容の歌でした。

金剛不壊」という強さと高貴さを併せ持つ言葉を使いたくて、無難ではありますが彼女の名前に含まれる「貴石」を掛詞に使用して織り込んであります。

そしてこれは、9ヶ月後に訪れるもう一人の貴石への、長い長いパスでもありました。

 

 

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2作目から拍子を崩して挑戦してるなあ……と今なら思うやつですが、そういう試みもしてみたかった時期でした。

「燃ゆる意志」は「燃えるように紅い石=ルビー」と掛けていて、スクールアイドルとして姉と同じ舞台に立ちたい!と願い続けた彼女が、ついにその願いを叶え、2人だけのステージに立った気持ちを詠んだものでした。

真夏は誰のモノ?」がテーマであり、ダイヤの感謝の気持ちである「御礼」、曲中で「高らか」に歌い上げられる「オッレィ!」の掛け声、そんな2人の貴石の絆が「宝であるか」のように感じられる尊さを詰め込んだものだったのですが……詰め込み過ぎ感が否めないですね。でもこういうの好きです(自画自賛)。

 

 

●1月17日:小泉花陽

 

 ãã¾ãããã±ãªãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

小泉花陽さんといえば、やはりこのシーン……!ということで真っ先に思いついたのがこの歌でした。

アイドルに憧れ続けた少女が、その夢を現実に変えた決意。「うつつにうつす」という、流れる日本語の音を意識した言葉選びをしました。

下の句は「花陽」の文字で挟むと同時に「花よ」の音も含ませた欲張り仕様です。

そして「燦(きらめ)け」。これ、「米」の字を使っているのが大変にお気に入りのポイントです。

「あかき陽」は彼女の決意を見守る夕日なのですが、この時に彼女を見守っていた存在がまだいることを私たちは知っています。ãã©ãã©ã¤ã 4話 ã¾ãã±ãªãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

この時、優しい微笑みで彼女を見守る、2人の大切なともだち。この2人のイメージカラーは「あか」「」の2色でしたね。

特に解説はしませんでしたが、私がこういう仕掛けをする時は敢えて漢字への変換を行わないことが多いです。ひらがなには要注意ですね!

 

 μ'sにとって、存続に関わる一番のピンチは何だったのでしょうか。

歌詞ができない、曲がない、生徒会長が冷たい。後には、穂乃果の心が折れかけたり、ことりの留学騒ぎがあったりとトラブルは多くありましたが、もしかするとファーストライブのあの日、彼女があそこで現れなかったら3人の意志はポッキリと折れてしまっていたかもしれません。

「観客」がいてくれること。アイドルに限らず、全ての表現者にとってそれは自身のパフォーマンスを発信する最も大きな動機であると私は考えています。

だからこそ、あの日彼女が来てくれたことは本当に大切なことでした。

小泉花陽こそが、μ'sのスタートダッシュを切らせた存在なのだと、私は思っています。

 

花陽の背中を押した存在の一人である、真姫。

彼女が花陽に自身をつけさせるために中庭で唄った発声練習は、「ドミソミド」の音階でした。

μ'sが9人になった後にも、きっと毎日の基礎練習として発声練習は欠かさず行い、あの日2人で唄ったメロディは9人の日常へと変わっていきます。

そんな風景を詠んだ歌。素敵なメロディが流れる日常の風景が浮かんできませんか?

 

 

●2月10日:松浦果南

 

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これは説明不要かと思います。

「高み」は「高海」であり、MIRACLE WAVEで大技を決めた千歌への、積み重なる多くの感謝を込めた彼女の気持ちを詠んだものです。

この時訪れた「夜明け」は長く苦しんだ果南の3年間の「夜」が終わったことと、自信がなかなか持てない千歌が普通怪獣としての覚醒を得た、そんなBreakthroughを同時に表しています。が、これは劇中でしっかりと語られた文脈なので、そのプロセスを改めてなぞった形の短歌でしたね。

 

空も海も同じ蒼い色をしているのなら、彼女にとって離れ離れになってしまった親友たちへ会いに行くことなんて海を泳ぐくらいに自由なことで。

「この空は繋がっているから」、距離なんて気にしないで、開放されたこころでこの先の人生ものんびりと朗らかに過ごしていってくれるのかな……という願いと期待を詠んだ歌でした。

 

 G線上のシンデレラ。

この曲の発端である鞠莉の「したいこと教えて」という謎の金持ち発言には、実はこんな背景が合ったのかも?なんていうもしものお話。

学校のこと、ラブライブのこと、Aqoursのこと、そしてそれぞれの進路のこと。年を明けてからの数カ月は本当に忙しかったはずで、だからこそ鞠莉は、鞠莉なりに2人を精一杯祝いたかったのかな、なんて考えていたら自然とこの歌が浮かんでいました。

もちろん、「船上」は「線上」と掛けてあります。

 

 

●3月4日:国木田花丸

 

 ã4話 ãµããã®ã­ã¢ããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

重ねる短歌に挑戦してみたやつでした。

「解き放とう~」は、ルビィの輝きを世界中の人に知ってもらいたいという花丸のキモチを。

宝石箱にしまいこんでしまうのはもちろん、紅く輝く紅玉(ルビー)。そんな狭い世界にこの貴石は留まらず、大きな翼を広げて飛び立つ不死鳥の片翼であってほしいと、彼女はいつも願っていました。

「やってみよう~」は、優しい親友が、自分に遠慮をして本当にやりたいことを諦めてほしくないルビィのキモチを。

大きな夢の物語を本の中だけにしまっておかず、憧れの人の名前のように、そして自分の名前のように丸く、大きく咲き誇ってほしいと、彼女は涙ながらに願いました。

「共に行こう~」はそんな、「小さな世界」から外へ飛び出した、似た者同士の「ふたりのキモチ」を。

輝く2つの新たな可能性を、素敵な仲間として受け入れたい2年生の3人と、我々ファンは心待ちにしていました。

この一連の三部作は、それぞれ別の視点から同じようなリズムと語感で一つの物語を詠んでみようという、割と構成に凝った歌でした。

 

 

●3月15日:園田海未

 

 ãSID æµ·æªãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

SIDのエピソードの一つに、「真姫が父親にスクールアイドル活動を禁止され、μ'sを脱退することになってしまう」というものがあります。主人公は真姫と海未で、それぞれが違った視点からこの物語の顛末を語るのですが、どちらかというとこの物語の本質は海未側にあると私は考えています。

自分では選べない、生まれた家ならではのしがらみや、それを受け入れるにも、反抗するにもどっちつかずな立場である高校生という年代。

スクールアイドルという期間限定の輝きに関しても、その終わりの訪れにはいずれ向き合わないとならない問題ですが、特に彼女たちにとってその終わりは自らの運命と向き合う時と直結しており、高校生という期間は彼女たちに許された最後のモラトリアム時期なのかもしれません。

そんな不確定な未来に、答えが満ちるその時まで、せめて今は、一瞬でもいいからこの運命に抗って、今だけの輝きを追っていたい……。そういった彼女の内に秘めた熱い想いが胸を打つ、名エピソードだと思います。

普段のμ'sの物語とは少し違う、シリアスに引き締まった「戦い」のお話。それを彼女のソロ曲の歌詞と絡めて表現してみたのがこの短歌でした。

 

 

●4月17日:渡辺曜

 

当て字シリーズ、第一弾です。そしていろいろ詰め込んだなぁ……という雰囲気。

意訳としては、「たまに夜更かししたりして、私が作ってきた衣装たち。これを着てみんなと一緒に踊れば、気持ちも揃ってダンスもバッチリだよねっ!ヨーソロー!!」

といった感じでしょうか。

WONDERFUL STORIES」はこれまでの衣装が総出演する、衣装たちのカーテンコールの曲でもありました。その多くの衣装は、まさに彼女にとっての物語。

「わた」「なべ」「よう」を組み込みつつ、「ヨーソロー」もこっそり(?)仕込んだこの短歌には、曜ちゃんらしく色々こなす器用さを混ぜ込んでみました。

 

・番外編

 ãæã«ãªãããaquarium ãã¡ã£ã¡ã¼ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

うちっちーの誕生日と言いつつ、渡辺曜の短歌だったのでここで一緒にご紹介。

言うまでもなく「恋になりたいAQUARIUM」の場面を切り取ったものですが、ここでの「私と彼女」は「meとshe」、つまり「みとしー」と変換できるんですよ!っていう小ネタも仕込んであります。

「うちに秘める」も掛詞で、胸の内に秘めた気持ちを、「うち(っちー)に自身を秘める」ことで表現していた彼女のいじらしさ、少しだけ仄暗い胸の内を詠んだものでした。

 

 

●4月19日:西木野真姫

 

 ãmusic s.t.a.r.t pvãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

作曲担当者については、「多くの歌を生み出した」という観点から、量を多く詠むことを裏テーマとして設定していました。もちろん質に妥協はしていません。

まずは総選挙センター曲である「Music S.T.A.R.T!!」をモチーフにひとつ。

「真姫」を分解して使用しております。

 

この記事では画像を添える手法も使って紹介していますが、この時が初めて画像を添えたものでした。

「うた」をたくさん登場させたのと、全て違う意味で漢字変換をしたのがこだわりポイントです。彼女の一番好きなシーンの一つである、無印1期2話のラストシーンは、その風の雰囲気も相まって爽やかで大好きです。

あの時吹いた1陣の風は、間違いなくμ'sの最初の追い風。ファン1号は彼女だったんですよね。

 

中の人シリーズ、第一弾です。

暑い夏の日、練習の一幕でしょうか。ひとしきり身体を動かした後、流れる汗を拭うのは1枚の柔らかなタオル。

真姫役のPileさんの「Pile」は「積み重ねる」という英単語ですが、それが転じて糸を紡いで層にし織り重ねた、タオルの生地を指すものでもあります。そんなタオルのように多くの人を包み込む存在でありたいとつけられた彼女の名前は、練習に疲れた彼女たちの身体も優しく包み、癒やしてくれることでしょう……!

 

 ãWONDERFUL RUSH ç姫ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

各所で語っている通り、「Wonderful Rush」は私にとってμ'sの一番好きな曲です。

特にその中で彼女が唄うソロパート。5thではPileさんが本当に、魂に響くような歌声で「吠えて」くれて、出発を唄うこの曲の力強いイメージを高らかに表現してくれました。

本当に好きです。ソロも、曲自体も、真姫ちゃんも。不動の1番。

 

ほのまき、なんすよね……。

彼女、心底「高坂穂乃果」という存在のカリスマ性に揺り動かされた人間だと思うのですが、その素直になれないいじらしさから、やることがいちいち可愛すぎるんですよね。

もっと多くの言葉や励ましの気持ちを届けたかったはずですが、一生懸命選んだ曲たちと、ディスクに書かれた名前だけが彼女の伝えた気持ち。でもそれで良いんです。それが、良いんです。

ほのまき、なんすよね……!

 

 ほのまき、なんすよねーーーー。

「私の音楽はもう終わった」と語った彼女が、その場所で再び音楽を始められたことは、彼女に取っての新たなスタートラインであり、スタートダッシュであったと思います。

当て字シリーズ第2弾となりますが、彼女の紡ぐその音楽はまさに彼女の見る世界そのもの。再誕した彼女がここから生み出す多くの楽曲が、我々に沢山の感動と勇気を与え、μ'sを伝説へと導くんです。

 

 

●5月4日:鹿角聖良

 

 

ã鹿è§èè¯ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

GWって、北海道の特に左側、つまり函館や札幌では桜が満開の季節なんですよね。

遅めの春真っ盛りの北の大地で生を受けた聖良姉様は、きっと桜吹雪に祝福されながら生まれてきたのかなと。そう考えたら、春の函館にもまだ雪は舞うし、だからこそあの時期にHAKODATE UNIT CARNIVALが開催されたのかな、なんて考えて詠んでみました。

「円舞曲」は「ワルツ」と読んでくださいね。

 

 

●6月9日:東條希

 

 ãå¸ ã¿ã­ãããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

タロットカードは彼女のシンボルであり、気持ちを代弁するパートナーでもあります。

「星」「月」「太陽」「運命の輪」、そのどれもがアルカナの1つであり、月以外の3つは明るい未来や運命を暗示する、ポジティブなカードです。月だけは不安定さや曖昧さを表現するので、少しだけネガティブなものですが、そんな曖昧さを包括して未来を希む、彼女をよく表現した歌になったなと自画自賛しています。

 

そして「私の望み」は2期8話のサブタイトルにもなった、彼女に取って大切な気持ち。

月が我々に見せている姿は常に一定方向で、こちらからは裏側を観測できないのは有名な話ですが、タロットカードに本音を隠し、なかなか素直な気持ちを表現しない彼女が「月」に喩えられる構造はアルカナの意味も含めてよくできているなあと感じます。

 

 

●6月13日:小原鞠莉

 

 ネタに見せかけた、割と真剣な1首目。

2年ぶりに淡島に降り立った彼女の決意と望みは、如何程であったか……ふざけたBGMとふざけた振る舞いでなんとなく誤魔化されていましたが、壮絶な想いを持って戻ってきたのだと思いますし、次こそは、という気持ちは人一倍だったと思います。

「輝きを追う」気持ちを冒頭の「オゥオゥオゥ」と同じ音で重ねた表現は割と上手だったのではとこれまた自画自賛。いや、そのための記事なんで……大体自画自賛してます。

そして2首目。

誕生花ではないのですが、その名前と、煌く金髪から彼女はしばしばマリーゴールドの花に喩えられます。

そんなマリーゴールド花言葉、実は「絶望」なんですよね。

ですが、その他にも「変わらぬ愛」「信じる心」等の意味もあり、強く、まっすぐに咲き続けるその姿はきっと自身の名前に込められた絶望の意志だって打ち砕いて輝ける、そんな強さを持っていると思うのです。

「shine」を決めゼリフに力いっぱい輝く彼女は、Aqoursにおけるもう一つの太陽。

当て字シリーズ第3弾は、そんな彼女を太陽に似た花の名前と掛けました。

 

 ããµã³ã·ã£ã¤ã³ é è å»æ ¡ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

説明不要かと思うんですけど。

2期7話のこの場面、本当に深く心に刺さっていて。

鞠莉ちゃん、きっと本当に誰の前でも弱さを見せていなかったのだと思うんですけど、そんな彼女の見えない苦労を、ダイヤさんは理解してずっと寄り添っていたんだと思うんですよね。

もちろん、果南も大切な親友ですが、こういう場面で支えてあげるのはきっとダイヤの役割だったのでしょう。お互いがお互いを支え合う、Aqours3年生の素敵な関係性です。

 

彼女の新たな旅立ちに、親友2人の精神は大切な経験となって力を与えてくれるはずです。

果南の誕生日のときの「蒼ければ 海、空どちらも同じかなん? いつか渡ってふたりの元へ」で詠んだ「空すらも泳ごうとする自由で開放された心」と、何事にも負けない、折れない、「金剛不壊の硬い意志(石)」。

この2つの魂は鞠莉が淡島で過ごした結果得られた大切な財産であり、新たな道へ旅立つ時の道標となることでしょう。

こちらの世界の年が明けて早々に巻き起こる、イタリアでの彼女達の戦い。どうか、彼女にとって2人の魂が支えとならんことを。

 

 これも、そんな彼女の旅立ちに際して。歳相応の、ちょっとした淋しさと哀愁を漂わせる、決意の前の一瞬の迷いとも言える感情を切り取ってみました。

言わずもがな、CVは諏訪ななかさん小宮有紗さんでお願いします。

 

 

●番外編 6月30日:Aqours

 

 ãåã®ãããã¯è¼ãã¦ããã 13話ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

Aqoursの結成記念日に、Aqoursの誕生日をお祝いしたものです。

2次元の「向こうのAqours」、3次元の「こちらのAqours」それぞれについて意味をもっている短歌にしました。

・向こうのAqours

「虹を超える」は劇場版のタイトルで、今現在彼女たちはそこにいて我々を待っています。「輝いてるかい?」と問いかけるのはこちらのAqours9人へ。4thを迎える前の段階で詠んだものなので、「ここへおいで」と誘う、彼女達はまだ「挑戦を受ける者」です。

・こちらのAqours

「2次を超えて」、圧倒的なパフォーマンスを見せつける彼女たちが「駆ける」のは「樋(とい)="水"の通り道」。その背中で語る「君のこころは輝いてるかい?」の言葉は、我々ファンへの「挑戦」です。

 

 

●7月13日:津島善子

 

 ãåå­ ã½ã­ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

冒頭で調を崩しているのは「unstable」な雰囲気を演出するため。

彼女も本当は自分が普通であることを認めてしまっていて、だからこそヨハネを演じることで自らが特別であることを主張したい、普通の人の一人なんですよね。

だからこそ、そんな彼女を「特別」にしている翼。彼女には見えていないかもしれないけど、善子とヨハネ、そして愛香の3人がひとつになって、彼女の精神を作り上げているのです……という。そんな次元を飛び越えるような不安定なゆらぎも、「unstable world」でなら有り得るのかな、なんてそう思うのです。

 

 

●7月22日:矢澤にこ

 

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なんだかんだいって、音ノ木坂学院アイドル研究会が賑やかになって一番嬉しいのは彼女以外にあり得ないし、そんな状況を生み出しているいつもうるさいアイツらには、口には出さないけどめちゃくちゃ感謝してるのだろうなあ……という歌。

彼女が守ってきたからこそμ'sが存在し得たという意味では、彼女もまたμ's存在の鍵を握った人でもあります。相互に支え合って出来上がる運命の絆なんですよね。

 

 

●8月1日:高海千歌

 

 彼女の「輝きたい!」という気持ちで、一体どれほどの人間が、その"ゼロ"を"イチ"に変えられたでしょう。梨子や曜、Aqoursのメンバーも当然ながら、伊波さんや我々ファンだって、その輝きに突き動かされて多くのアクションを起こしてきたはずです。

そんな彼女がしていることは、もしかすると本当に「普通」のことで。生まれ育った内浦の、実家に面した海岸だけがいつも変わらずに彼女の軌跡を、そして起こした小さな奇跡を、見守っているのだろうなあという歌をまず読みました。

 

 ããµã³ã·ã£ã¤ã³ 2æ 7話ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

2期6話および7話の総括を切り取ったような内容。

MIRACLE WAVEで不安を抱えていたのは千歌だけじゃなくて、演じた伊波さんも間違いなく同じはずでした。そんな彼女に敬意を表して、「いなみ」の名前も織り込んであります。

下の句は「起こそうキセキを!」のタイトルを借り、そのまま韻を踏む形で「残そう」を詠みました。

普通怪獣の覚醒が、Aqoursのこの先の運命を変えていきます。

 

 パワフルなイメージから一転、少し憂いを帯びた情感ある歌を、ということで「夏の終わりの雨音が」が生まれる少し前の時期を想像して詠んでみました。

イメージは少し気温の下がった夕方、日が沈む直前のマジックアワーに、縁側で空を眺めている千歌の背中の日焼けがじりじりと熱を帯びているような、そういう夕暮れでしょうか。色はみかん色と紫、ちょっとだけ群青。

そんな雰囲気が伝わると嬉しいなという、空気感重視の短歌です。

 

 

●8月3日:高坂穂乃果

 

 ãé«åç©ä¹æ 1話ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæリーダー2連発で、この時期はエネルギーがとても高かったですね。

穂乃果が直感で突っ走る時に感じる「可能性」は、それを掴む天性の勘で彼女たちを伝説足らしめました。

「ほのか」「えみ」「ほむら」を読み込み、疾走感と牽引力を詰め込んだ渾身の1首かなと思っています。そして、この歌に込めた「リーダー」の姿は、3ヶ月後にもう一度詠まれることとなりました。

 

 

●9月12日:南ことり

 

 彼女のソロ曲「スピカテリブル」をモチーフにした短歌。

ペルセフォネ」は乙女座のモチーフになったとも言われるギリシャ神話の女神で、「穂」を意味する「スピカ」を携えたその姿は、春の訪れを告げる豊穣の女神であったと言われています。

しかし、彼女を妻にしたかった冥界の王プルート(ハデス)が彼女の母である農業の女神デメテルにそれを許されず、怒ったプルートは彼女を連れ去り、冥界のザクロを食べさせます。

そのザクロを食べたペルセフォネは、1年の2/3を地上で暮らすことができるものの、残りの1/3を冥界で過ごさなければならない身体となってしまいます。

その期間、デメテルは悲しみ嘆いてしまうため作物が取れず、厳しい季節が訪れるため「冬」が生まれたと言われています。

そんな話はさておき、変わりたいと願う心で踏み出す勇気はそんな恋心にも春をもたらし、それはあたかもペルセフォネが目覚めることで冬が終わるような、そんな雰囲気を乙女座と絡めて詠んだ歌だったのですが、あまりにも回りくどい意味付けをしたために流石に誰にも伝わりませんでした。ぶっちゃけ3ヶ月前に詠んだ自分の短歌を今こうして解説していても、若干意味が解りません。迷作です。

 

 ããã¨ã çå­¦ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

2人の名前を多く呼ぶ傾向にある彼女と、その呼び方だけで感情をどれだけ伝えているのか、というのを表現してみた意欲作。意図に気付いてくれた人が多くて嬉しかったのですが、改めて解説を。

留学に関わるあれこれのやりとりなのですが、穂乃果の名前を呼ぶも(彼女がライブでいっぱいいっぱいなのもあり)なかなか気付いてもらえない気持ちをテンションの違う2回の呼び分けで表しつつ、先に相談する相手は結局海未である、彼女たちの関係性を込めてみた内容でした。

やはり一番「女の子」な彼女は、そういう面倒臭さ(良し悪し両方)を含めた魅力を備えたキャラクターなのだなあと思います。

 

 

●9月19日:桜内梨子

 

頭に残るキャッチフレーズは七五調である法則。

ネタです。深い意味はありません。

彼女はAqoursの作曲担当なので、真姫ちゃんと同じく「沢山の歌を生み出す」という裏テーマがあります。

 

 「Pianoforte Monologue」に寄せて。

この曲は空と海の青を表現した音楽だと思っているので、桜色と青色が混ざった、とても爽やかな風が吹き抜けている世界観が見えるのですが、だからこそ、その想いは風に乗り、その唄に、音に乗って届くものであるのかな、という短歌でした。

 

 桜内梨子さんが視覚と聴覚の共感覚を持っている説を信奉しているので、「聴た」を「みた」と読んでいます。

あの時の感覚を思い出すため、沼津へ引っ越してきた梨子。そこでの出逢いは様々の人の運命を変えるキセキとなるわけですが、そんな彼女たちの「ラブライブ!」の始まりは梨子と千歌が出逢うところからだったのでしょう。

音声で「さくら」が仕込んであるのもこだわりポイントです。

 

 ãæ³ããã²ã¨ã¤ã«ãªããã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

なんで2月?って思うかもしれませんが、2017年2月26日、我々は確かに満開の桜を観たはずです。

あの日、努力の上に積み上げた音楽と涙には、きっと彼女が寄り添っていて、皆の愛があったから、彼女はあの場面で折れずに立ち続けられたのだろうと思います。

そんな彼女に敬意を表して、彼女の苗字をそっと入れておきました。

 

最後の日、音楽室で彼女の演奏を聴いていたのはみかんのあの子ではなく、潮風と走るこの子でした。

「渡」「辺」の文字を使いつつ、春を迎えつつある音楽室での2人の会話を思い浮かべながら詠んだ歌でした。

 

始まりの日、ベランダで私の手を取ったのは隣の旅館のみかんのあの子でした。

ユメノトビラ」を開いたあの夜、流れる音楽は新たな毎日の前奏曲に。

ノクターン、プレリュードと、2匹のわんこの名前を使いつつ夜風の中一生懸命に手を伸ばしたあの日を詠んでみました。

 

 一番考えるのに時間かかった部門第1位。

先の「桜内梨子が視覚と聴覚の共感覚持ちである」説を受け、意訳すると
「どんなものを見ても、色もそこそこに調べが聞こえてくる。空の青さ、(勝利への)強い意思もまた、ファンファーレのように聴こえるの。」
といったところでしょうか。

この短歌は階名、即ち「ドレミファソラシド」及び「いろはにほへと」のみで構成しています。使用音縛りで短歌を詠む、というのに一度挑戦してみたかったので、音楽に関わりの深い彼女と絡めてこういう遊びができたのは良い体験だったと思います。

 

 

●9月21日:黒澤ルビィ

 

きました。

 

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本当に説明不要。祝福なんすよね。

 

 シリーズとは。ネタ枠です。説明不要というか、説明不可能。

 

 中の人シリーズです。

「降」「はた」「愛」を取り入れつつ、ルビィにも、降幡さんにも取れるニュアンスで舞台で輝く眩しさを歌っています。

「燃える意志」は以前にもあった「紅く燃える石」、即ち「ルビー」でございます。

 

 

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画面が曇るので解説ができません。

「ルビィを置いていかないで」の一言、これを言うのに彼女はどれだけの葛藤を秘めていたのでしょう。

他人のために涙をながすことのできる彼女が、この時は自分の感情に任せて涙を流しています。

以前記事の中で「妹だからこそ許された理不尽でどうしようもない我儘」と言ったことがありますが、それを理解して、だからこそ彼女はそれを言うか言うまいか、ずっと悩んでいたと思います。

言いたい。でも言えない。でも……。

このやり取りの後、きっと感じたであろう安心感は、やっぱりお姉ちゃんはルビィのお姉ちゃんだ……という安堵だったのだと思います。

 

 これ、既視感ありませんか?

 返歌のような扱いで、対応させてみました。Aqours最速誕生日と、Aqours最遅誕生日、9ヶ月もの間を跨ぐ壮大な伏線です。

コスモスは秋の季語で、時節を歌う上の句と、中盤は全く同じ文章を用いることで統一感を出しています。

名に冠する宝石を読み込む部分も含めて、ただし今回は「巡り合う」相手の中に姉も含めて、少しだけ時間が先に進んだ黒澤家を詠んでいます。

 

この日、降幡さんが伝説のインスタライブを行いました。ふりりんがミスってアーカイブ化されなかった問題のアレです。

「皆はルビィの誕生日になにしてたのー?」という流れで若干名がコメントした「短歌を詠んでた」がまさかの拾われ方をして、降幡さんが「今日の日に……」と口火を切りました。結局その後照れてしまい「無理だー!」と続かなかったその短歌を、誠に勝手ながら私が完成させました。

すまんな皆、私が唯一の"女性声優と連歌を詠んだオタク"だ。

余談ですけど、「短歌」の話題が出た時に降幡さんが「なにそれ」とか「どういうこと?」みたいなリアクションをせずにスッと「短歌を詠む」ってアクションに入ろうとしたの、案外このタグ視られているのでは……?みたいな妄想を生むような、そんな内容でしたね。

短歌の意味としては結構素直ですが、降幡さんがルビィを祝って、我々も祝って、そんな降幡さんをまた我々が祝って……といった暖かさが、ネットで繋がった数千人で共有できていたのが良かったなあと、そんな気持ちを詠んだ歌でした。

 

 

●10月21日:絢瀬絵里

 

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言わずもがな、無印1期8話「やりたいことは」の、希と絵里のワンシーン。

逆光を背に語る希の言葉の説得力が強いですね。

素直になれない、似た者同士の2人だからこそ、決意を新たに仲間に加わることができたのかなぁと嬉しく思い、同時にこの頃の絵里の尖った感じが懐かしくもありますね。

 

 2期以来、あまり、というか全くμ'sについては触れていなかったAqoursですが、珍しくAqours目線からのμ'sを詠んだ歌でしたね。

メンバー同士の心情を詠うものは何本かありましたが、グループ間はこれと花丸のときに使った「凛」くらいでしょうか。

WDEこと、わたくしは断然エリーチカ!を切り取った内容で詠んでみました。

 

 

●11月1日:星空凛

 

 「女子道」という言葉は偉大な先輩が自身のソロで歌っている概念ですが、それを継承してるのが「女子ロード」を歌う彼女なんですよね。

女の子としての可愛さを、小さな先輩の背中から学んでいる精神性は大変に尊いものだと思います。憎まれ口を叩きつつ、なんやかや先輩としてとても尊敬している……。そんな凛とにこの関係性大好きなんです。

 

 凛ちゃんまじえんじぇー。

 

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「この街は秋葉原に似ている」。そんな突拍子もない事を言いだしたのは彼女でした。

雨で気持ちが萎む中、負けずに不敵にニッと笑い、新たな1歩を踏み出したのは彼女でした。

そう、彼女は次のリーダー。カリスマで皆を引っ張った前リーダーの無謀さや牽引力を少しずつ引き継ぎ、見習って、この時には次世代のリーダーとして立派に成長の片鱗を見せています。

故に超新星

 リーダー繋がりで、穂乃果のこの短歌と対応関係にもあります。

「ほしぞら」「凛」「りほ」を混ぜ込み、「夜明け」と「星空」を時間的に、「可能性」と「超新星」、「走り出す」と「蹴り出す」を音的に、それぞれリンクさせて対になる構造としていました。

 

 ã2æ5話 å è中ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæさて、この記事をここまで読んできた人なら、これの仕掛けに気づく人、多いのではないでしょうか。

時間の流れがあるので、あとから詠まれる歌のほうが前のものを参考にしつつ構成できるのでこういった仕掛けを仕込みやすくなります。

 無印2期5話「新しいわたし」で、憧れていた女の子らしい衣装として選ばれたのは花嫁風の衣装でしたね。その姿を鏡に映し、新たな煌きを手にした彼女の、その背を押した力(=斥力)はというと。ã2æ5話 å è中ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

これまたこの時、優しい微笑みで彼女を見守る、2人の大切なともだち。この2人のイメージカラーは「」「」の2色でしたね。せきりょく。そういうことです。

対応関係のある短歌を詠む技法はこの頃にとってもハマって多用したわけですが、如何せん意味が伝わりにくいですね。ネタバラシはしたいけど、全ラブライブ短歌解説記事はこの頃には書くことを決意していたので、今言うのはつまらないしー!みたいな感じで。

今ここでやっとドヤ顔解説ができてとてもスッキリしています。

 

 

●12月12日:鹿角理亞

 

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「亞(亜)」という字には「次の」とか「2番目の」という意味があり、それが次女である彼女に相応しい文字であるという解説は以前DROPOUT!?の記事で触れましたが、その解釈を使った短歌でした。

「次たる者の理(ことはり)」でそのまま「理亞」ということですね。

「スクールアイドルは終わりにする」とまで一度は言ってしまった彼女だけれど、きっと今なら大丈夫。雪が溶けて春が来ても、新たな季節にまた咲き誇る雪であると信じています。

 

 「敗者の勝利条件」の話を2期7話~9話のあたりでしていましたが、「Awaken the power」を演奏したSaint Aqours Snowに取っての「勝ち」は一体何だったのでしょう。

それは彼女たちにしかわからないところでもありますが、とにかくその瞬間が2人にとっての「最高の最後」だったのは間違いないはずです。

代名詞である「最高」というワードと、韻を踏んだ「最後」。

漢字変換しなかった「かつの」は「鹿角」とも変換可能です。

「私は」ではなく「私たちは」、という前の節がそこを修飾し、「今度こそ」の決意を高めています。

Saint Snowとして最後まで高みを目指し、勝利に拘り抜いた彼女たちに、最大限の敬意を。

 

 聖良との「Saint Snow」はこの冬限りで消えてしまうけれど、「だけど」「だから」と言葉を並べて語気を強めて、「勝つんだ」に繋げる決意の短歌。

円舞曲は聖良のときと同じく「ワルツ」、3拍子系の曲なので「DROPOUT!?」を指します。

聖夜には少し早い時期でしたが、この決意はラブライブの北海道地区大会に臨む彼女の心境を詠んでいます。

 

 だけど、そんなことがあったって。

覚醒を経て「新たな雪」として輝く決意を手にした今、彼女の雪の結晶は例え春の陽光に晒されても溶けてしまわずに強く輝くものとなっているはず。

中の人シリーズで名前を借りつつ、来年の理亞ちゃんの未来を詠む、そんな短歌で締めてみました。

 

 

以上、総勢20名+α、短歌の数はぴったり60首となりました。

 

 

●あとがき

 

冒頭でも述べましたが、最初はここまで続くものだと思っていなかったのが正直なところです。私自身、結構飽きっぽい性分で長続きする趣味が少なかったりしますし、短歌をここまで日常的に詠んで、言葉を磨いていく過程を楽しむようになるとは思っていなかったですね。

しかし、こうしてキャラの誕生日を祝って、その気持ちを皆で共有して簡単な形であってもアウトプットして……という動きを、今年一年で毎回楽しめたのはラブライブ短歌があったからだと思います。

誕生日ごとにキャラのイラストを上げたり、SSを書いたり、コスプレしていたり踊ってみたり演奏してみたり。そういった目立つ形のアウトプットができる人たちを、私はきっとどこかで羨んで妬んで、悔しく思っていたところはあるのかなと思うんです。

そんな中出会った短歌で、31音に想いと愛を沢山込めて、言葉を磨いて勝負できることは、そんな他の皆さんのアウトプットに負けない、素敵な表現活動だなって思うようになって。

そして何より嬉しいのは、当然のように皆さんがそれをするようになっていて、いつの間にか沢山の仲間がいたこと。果てにはオタクの誕生日を祝ってその人に短歌を詠んだり、推しの声優さんの誕生日を祝ったりと、表現の世界がどんどん広がっていることですよね。

 

私は、難しくも愛おしい、日本語の文化が大好きです。

そんな日本語の、割と伝統と格式ある「短歌」という文化を、こうしてカジュアルに日常的に楽しめているのは、日本語の持つ懐の広さを垣間見れたりしてそれもまた好きだったりします。

 

最初の頃、結構皆がルールを気にして「難しそう」と言っていたんですよね。

でも、やってみたら案外すんなりと作ることができたという声が上がってきて、気付いたら沢山の歌が生み出されていて。

 

季語や掛詞なんて難しいルールはありません。いっそのことなら31音ぴったりでなくても雰囲気が伝われば短歌だって言い張れるし、僕は当て字で変な読みさせてたりもします。カタカナも英語も入れますしね。

でも、不思議と出来上がる歌は美しい雰囲気を纏っていて、風流さを持っていたり。

 

そんな柔軟で綺麗な短歌。今年は存分に楽しみました。

来年はどうしましょうね……虹ヶ咲の9人も含めて、29名の誕生日を祝いたいですね。

今年、色々なアイディアを使ってしまったので、来年の短歌は難易度が上がる気がします。一工夫加えて、何か新しい風を吹かせたいな等とは考えていますが……果たして間に合うのか。

 

そんな語りをしつつ、この記事を終わろうと思います。

長々と付き合って下さった皆様、本当にありがとうございました。

 

では最後に。

 

美しく、そして楽しい #ラブライブ短歌 、あなたもぜひ始めてみませんか?

約束。

──この話は、1人のオタクの面倒臭くて一方的で身勝手な、ひとつの約束のお話。

 

 

 

皆様こんばんは。十六夜まよです。

 

いよいよ明日に迫ったAqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~ですが、この開催地である東京ドーム。ここはまあ色々な人にとって色々な意味を持つ場所だと思います。

 

今回は、少しだけ自分のことを。

お目汚しになるかもしれませんが、ご了承頂ければ嬉しいです。

 

 

 

●伝説の終わりとオタク人生の終わり

 

2016年、3月31日と4月1日。

この時に東京ドームの舞台に立ったのは、一世を風靡した一組の声優アイドルユニット。

僕は当時、彼女たちのことが今のAqoursと同じくらい大好きで、きっとこの先こんなにコンテンツにのめり込むことはもうないのだろうなんて思っていました。

華々しく終わったアニメ2期。そして満を持して公開された劇場版。

現実世界でも彼女たちはその足跡を深めていき、紅白歌合戦への出場を果たし、ついには東京ドームでライブを開催するにまで至りました。

 

その、彼女たちの最初で最後の大舞台。

 

僕は、その日に仕事をしていました。

 

以前別の記事で触れたことがありますが、当時仕事上のトラブル(天候が関わる事故でしたね…)があり、誰が悪いというわけではなく職場の皆が仕事を長期間休めない状態になっていました。

強いて言うなら、運が悪かった。

 

たくさんの想いと、告げるはずの別れの言葉と、流すはずだった涙と。

そういった色々なものを置き去りに、僕の知らないところで彼女たちのファイナルライブは幕を閉じ、伝説となったそのグループは表舞台から姿を消しました。

 

あの時、オタクだった僕はきっと1度死んでいます。

 

そして、そんな僕を掬って/救ってくれたのがAqoursでした。

 

【余談】

「すくう」というアクション、僕はよくこのダブルミーニングを持たせて漢字変換を行います。
どうしようもない場所にいるところから、エネルギーを持って掬い上げる。
苦しい気持ちで沈んでしまった心へ光をもたらし救い上げる。

ラブライブ!の作中でよく、主人公が他の人物へ、時に逆に主人公へ、手を差し伸べたり強引に連れ出したりするその瞬間、確かに彼女たちは"すくわれて"いて、だからこそ絆が深まり、想いが繋がっていっているのだと、そう感じます。

友情や絆、もっと言えば運命や偶然の重なり。「見えない力」が働くとき、そこにはきっと「すくわれた」想いが渦巻き、繋がり、未来を紡いでいくのかな、なんて。

 

 

Aqoursが乗せてくれた船

 

閑話休題

そんな折に出会ったのがAqoursという存在でした。

正確には存在はもっと前から知っていたし、彼女たちの頑張りも傍目には見ていましたが、まだその時にはしっかりと追いかけていない、というくらいでした。

ファイナルを逃し、どうにも趣味に力が入らず、生気が抜けたような目で日々を送る。

無趣味って多分すごく危険な状態だったのではないかなと、今では思います。

惰性で買っていたCDも買った直後には開封せず、PCの横に放置するような状態で数ヶ月が経ち……。

何かの拍子にふと、たまにはラブライブの曲を聴こうか……なんていう思考で手に取った『恋になりたいAQUARIUM』のCD。僕の「救い」はこれでした。

 

何度かTwitter等で触れていますが、「別れ」や「終わり」を多く示唆した先代の後期の楽曲群が個人的に本当に苦手だった時期があり、それを受けて周りが「泣ける」とか「感動する」といった感想を口にする度に胃がもたれるような、よくわからない感情を抱えていました。

その想いはファイナル不参加でさらに深まり、CDを購入だけして聴かないような状態はその頃から始まっていたように感じます。

 

そんな陰鬱とした気持ちを吹き飛ばしたのがAqoursの楽曲。

無謀でパワフルで、辿々しいながらも始まったばかりの未来への希望を唄うその歌声は、心に吹く涼風として暗い気分を溶かしていきました。

 

君はなんども 立ち上がれるかい?

 

力強く問いかけるその言葉が。

 

信じてくれるかい?きっといつかは歌えるって

 

真摯に祈る、その愛のうたが。

 

届かないって決めないで 手を伸ばせ それから悩め!

 

無謀に駆け抜けるその背中が。

 

彼女たちのもたらした未来へ向かう風。

それが僕を掬い上げ、救ってくれた船出の風でした。

 

 

【余談】

うちの祖父は漁師をやっていました。自ら船を持ち、漁へ出る船頭でした。

今はもうこの世にはいないのですが、僕に多くのものを遺してくれた存在だったと思います。

厳しい人だったけれど、同じくらい愛情も感じられて。

何度かその祖父の船に乗せてもらい、漁へ出るのを見学したことがあります。

帆船ではないので風で進むわけではないですが、波に大きく影響するため風の存在はやはり大切です。

空気の密度の変化や湿り気、風の向き、鳥達の様子……。そういったものを全身で感じ、違和感があれば例え漁の調子が良くても引き返す。そういう風との付き合い方が自分たちには大切なんだと、そう話していた記憶があります。

風と上手に付き合い、船を出すときには追い風へ。

人生の中で何かしらの転換点があったり、勢いが変化する時に「風向きが変わる」なんていう言い方をする時もあります。

僕らの人生は、そんな風向きと付き合いながら進む、ひとつの航海とも言えるのかもしれません。

 

 

●約束

 

この先の話は本当に身勝手で、我儘なオタクの戯言。

 

Aqoursに、多くの可能性を感じて。

Aqoursに、暗かった気持ちをすくわれて。

Aqoursに、これから先も多くのものを見せて貰いたかったから。

 

Aqoursに、賭けました。

最初から追いかけていたわけではない、中途半端なオタクの賭けられるものなんて高が知れているので、とりあえず残りのオタク人生を賭けてみました。

きっとオタクとして僕が最期に推すグループ、それがAqoursなんだと。

 

その上でまだできることはあるんじゃないの?という言葉はもしかすると色々あるかも知れないですが、まあイベント全通や気合いの入ったフラスタ出したりとかだけが推しごとではないので、そのあたりは心構えの問題ということで……。

とにかく、自分が走りきった時に後悔が無いように。そういうつもりで全力を出そうと決めました。

 

後悔が無いように?

あの時みたいに?

 

結局今でも僕は引き摺っています。あの日の別れを、涙を、そこへ置きっぱなしにしています。

そして、その2年半越しの忘れ物を取りに行く船。

それが、その存在がAqoursなのだと、僕は勝手に定めて……。

 

自分が一生懸命彼女たちを応援して、誰にでも誇れるような人気と実力を兼ね備えて。

そうなった時に、きっと彼女たちはあの舞台へと僕を連れて行ってくれる。

だからそうなるように全力で応援しよう。

 

僕とAqoursとの、勝手で一方的な、約束。

 

当然、東京ドーム公演まで進むに至った航路の中で、僕の応援が意味を成している部分なんて一握りにも満たないでしょう。そんなことは解ってます。

だけれど、僕が今日まで真剣に彼女たちを好きでいたから、多くのことを考え、少しでも楽しくてユニークな解釈ができるように悩みぬいてきたから。彼女たちの笑顔を望んで、活動の中で多くの成長を得られるように願い続けてきたから。

寄り添い続けた想いの先に、少しだけ彼女たちがこちらへ向けてくれた愛情の一端である「10人目」という概念があり、だからこそ今僕は自信を持って言えるのです。

 

Aqoursが、僕の勝手な約束を叶え、果たしてくれた。

 

あの日忘れてきた大切な想い達を、大好きだよと素直に言える最高の人たちと一緒に、これから拾いに行くんです。

あの時にはいなかった、多くの仲間も今は横に並んでいて。

自信と誇りを讃えた背中で先頭に立つ9人は、とても頼れる存在になっていて。

 

だから僕は今回、Aqoursへの恩返しだとか、Thank you, FRIENDS!!に感謝を込めて!とか、そういった形の(敢えてそう表現しますが)「雑念」は挟まずに、果たしてくれた約束に存分に乗っかり、100%の信頼をもって全力で自分のために楽しもうと思っています。

これまで多くの想いを、情熱を向けてきたからこそ、十分なんてことは絶対にないですが……でも、僕が、もしかしたら僕だけは。

今度は、僕がAqoursから貰う番。

半分くらいはそんな傲慢な気持ちで。だって僕と彼女たちの関係はファンとキャストだから。

No.10という実態の見えない概念のような存在ではなく、十六夜まよという1人のファンとして、心の限りの応援と感謝を胸に秘めて、全力で楽しさを受け取ります。

置き去りにしてきた色々なものを全部取り戻して、だけれど終わった時には全力で笑っているために。

もしかしたら、僕は泣かずに2日間を終えるかも知れません。なんとなく、そんな予感がします。

 

光る風を受け、未来へのチケットをかざすその船に、客としてのんびりどっしりと構えて乗り込んでやろうかなと。そういう気持ちです。

 

どうです?めちゃくちゃ身勝手でしょう?

でもきっと最高。最強に当日僕は楽しいです。

 

 

●やっと手にしたMIRAI TICKET

 

ここまでが、4thへ向かう僕の想いと、ちょっとした過去と絡めての自分語りでした。

長々とお付き合い頂いた皆様、本当に有難うございます。

 

先日、Aqours紅白歌合戦への出場決定の報があり世間が沸き立っていましたが、その時に久々に見たMIRAI TICKETの衣装がとても印象的で、同時にその曲がずいぶんと頭に引っかかるようになりました。

 

「Sailing to the Sunshine」というタイトルと、タイトルロゴにあしらわれた一艘の船。

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「未来」「航海」「光る風」。

アニメ1期と2期を繋ぐ船であったこの曲は、今もう一段階上の意味を付与され、その先の未来へと向かう強固な大船へと変貌を遂げました。

同時に、作品に関わる本当に多くの人に取っての、それぞれの未来への船出を示す、「航路」や「そこへの切符」といった意味合いも感じられるものとなりました。

 

ドームに集まる5万人の、それぞれの人生という航路。

「太陽」を高く大きい目標や夢と捉えるならば、「Sailing to the Sunshine」はまさに夢への旅路、その船出です。

 

 

ちょっとだけ私事を。(いやこの記事は今までずっと私事を綴っていたのだけど)

夢と言えるほど強烈なものではありませんが、個人的に「2018年の目標」として掲げていた「関東への転職」を、先日やっと具体的に達成したと言えるレベルまで成し遂げました。

これから、新天地で新たな人生が始まるのだという実感。

このタイミングで僕の人生がそういった転換点を迎え、あらたな風が吹こうとしていること。

同時に、船出を示す大きな舞台が、2年半越しの約束と共にやってくること。

 

──全てに、意味がある。

 

偶然だとは思わずに、まずは明日明後日の大舞台を全力で楽しみ、精一杯Aqoursを応援して。

過去に置いてきた気持ちも忘れずに掬い上げて、今の気持ちにしっかりと添わせながら。

さらには自己の糧とするため、ここからの船出を盛大に祝う、祝砲として。

 

「過去」「現在」「未来」全ての時間軸に意味を持たせて、Aqoursを肯定し続けてきた僕の気持ち、Aqoursの頑張りが報われて彼女たちもまた良い笑顔でその先の未来を迎えられるように。

 

 

いよいよ明日からですよ!

 

東京ドームでの世紀の大舞台、全力で楽しんでいきましょう。

 

 

2018.11.16 十六夜まよ